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テニス上達メモ454.「早く終えたい」あせりが集中力を破壊する
「早く仕事を終えたい…」
「早く勉強を終えたい…」
「早く家事を終えたい…」
なぜ、早く終えたいのでしょうか?
それは、やっていることが、楽しく思えないからです。
楽しかったら「早く終えたい…」なんて思わないでしょう?
むしろ「もっとやり続けたい!」のではないでしょうか?
いえ、「もっとやり続けたい!」とすら、思いません。
夢中になって「時が経つのも忘れる」からです。
見ている映画が「早く終わってほしい」と思うのは、その内容がとてつもなくツマラナイからです(笑)。
そんな時の心情を察してみる。
「早く終えたい」という思いがある裏側では、「ツマラナイ」「嫌だ」「面倒だ」などと怒りのストレスを感じていて、心が苦しんでいるのです。
「早く仕事を終えたい…」
「早く勉強を終えたい…」
「早く家事を終えたい…」
「こんな映画は早く見終えたい…」
早く終わりにしたいのは、嫌だからに違いありません。
そして「早く終わりにしたい」という思いと、拙速な所作は、共犯関係になりがちです。
動作や決断が雑になる。
そんな時こそ5Sのうちのひとつ「スロー」。
昨日の深呼吸の話と同じで、あえて「ゆっくり」やってみるのです。
※実際にやってみる。心を変えるには、心を直接変えようとするのではなく、体に働きかける「体育会系の実践」がポイントだからです!
たとえば食器洗いを、普段行なっているスピードの「2割減」でやってみる。
すると水の流れる音に対する聴覚や、お皿をこする触感など、普段気づかなかった感覚たちが、鋭敏化されます。
また、洗い残しやすすぎ残しなどにも、敏感に気づきやすくなるはずです。
そうしているとあ〜ら不思議、「早く終えたい」などという気持ち(思考)は消え去って、食器洗いがむしろ「楽しくなる」。
それが「集中」です。
食器洗いだけではありません。
億劫に思えていた掃除や洗濯干しなども、「スロー」にしてみる。
普段行なっているスピードの「2割減」。
すると掃いたり干したりするときに、五感を通じてキャッチされる感覚の情報量が増えます。
すると「早く終えたい」という気持ち(思考)がスーと消え去って、楽しくなる。
掃除などは、始めてしまうと、夢中になってやめられなくなった経験が、きっとおありなのではないでしょうか?
集中すると世界がガラリと変わるとはこういうことです。
携わるさまざまな活動が、その瞬間から楽しくなる。
その集中に入るきっかけとしての「スロー」。
楽しくなるだけではありません。
先述したとおり洗い残しやすすぎ残しなどにも気づきやすくなって、仕上がりにも優れます。
テニスも同じです。
「ゲームを早く終えたい」と勝ち急いでは、テニスを楽しめなくなります。
そんなときは、ペースをスローダウン。
すると「早く終えたい」気持ちでいたときには聞こえなかった、たとえばバウンド音やインパクト音に対する聴覚が鋭敏化。
五感を通じてキャッチされる感覚の情報量が増える結果として、楽しくなり、集中を取り戻したり深めたりするきっかけになります。
勝ち急いで結果を手に入れようとするのではなく、ゆったりとゲームの過程を楽しむ。
楽しむこととパフォーマンスの向上は、比例関係です。
急いで「早く終えたい」と思う時というのは、きっと楽しくない。
するとパフォーマンスは上がってきません。
ある人との関係を「早く終えたい」と思うのは、苦しいからではないでしょうか?
苦しい思いをして頑張るからといって、パフォーマンスが上がるわけでもない。
むしろ生き急いで、つらい人生が過ぎ去っていくだけです。
「ゆっくり歩けば歩くほど、はやくすすみます。いそげばいそぐほど、ちっともまえにすすめません。」『モモ』よりbyミヒャエル・エンデ
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