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質問053:フルスイングしすぎと言われ、弱くしてもミスをする

ついこの前にアドバイスを頂いたものすが、タイミングと面の真ん中に当てることを出来るだけ実行し、バックはまだ不安定ですが打つ方向などもフィーリングでわかるようになってきています。しかし、フォアが入るときはいい玉が入るのですが、極端にネットかアウトしてしまいます。フルスイングし過ぎとも言われましたが、少し弱くしてもネットアウトはおおく、思ったとおりに打てません。どうしたらいいでしょうか?
あと、サーブとボレーの練習が始まり、そちらも試合で重要だと思うので、何かポイントがあったら教えて下さい。よろしくお願いします。= 

 回答


▶ボールに集中する「条件反射」を身につける

 
取り組みは何も間違っていません。

テニス初期段階の今のうちに、フォームを矯正するなどの誤った情報を入れずに、ボールに集中する「条件反射」を身につける習慣づくりこそ、今後のテニスの上達に大きく寄与します
 
「今・ここ・この瞬間」のボールに集中して、日々のテニスに取り組まれてください。

近い将来、大きな飛躍があるに違いありません。
 

▶結果を出そうとすると「裏目」に出る


ご質問いただきましたサーブとボレーにつきまして(ストロークもですが)、まずは相手コート内に入ったか入らなかったかの結果は気にせず、淡々とボールに集中してプレーされるとよいと思います。

いえうっかり「まずは」と申しましたが、もとい。

これからも「ずっと」、結果など気にせずボールに集中するプレーを継続されますように。
 
結果を出そうと意識すると、「努力逆転の法則」で裏目です。

▶「優勝」を「アレ」と言い換える

 
結果など気にしないと、お伝えしました。

ところがプロの世界では「結果がすべてだ!」などと、確かに厳しいことを言われます。

だけどその結果を出すためには、結果を「気にしない」ことが大事なのです。

たとえば2023年、18年ぶりに阪神タイガースをセ・リーグ制覇に導いた岡田彰布監督は、「優勝」について「アレ」と言い換えましたね。

これなどはまさしく、優勝(結果)を意識しないための工夫だったのでしょう。

▶テニスのプレーに「言葉」は不要


というのも人は、言葉に敏感に反応してしまうからです。

「優勝」という言葉を使う頻度が高くなればなるほど、潜在意識に刻み込まれ、選手はプレー中に意識しなくても、「優勝」が脳裏にちらついてしまいがちです。

ですから『究極のテニス上達法』では「言葉は使ってはならない」とご説明しています。
 
テニスのプレーにおいて、言葉を使わないから頭(意識)を働かせず、テニスを「体で覚える」学習が、いやがうえにもかなうのです!

言葉を使わないテニス上達法を、言葉を使って説明した虎の巻が『究極のテニス上達法です。
 
言葉は「セルフトーク」になりやすいから危険なのです。
 

▶意識は「逸れていい」


そうはいってもやはり意識はつい、打ったショットが上手くいったかどうかの結果をはじめ、ポイント差から感じる油断や焦り、対戦相手のそぶりや、打球感の濁り具合、スイングの窮屈さ、人目、あるいはいつか聞いたことのある技術的アドバイスなどに意識が逸れてしまいますので、逸れたことに気付いたらその瞬間、すぐに、再びボールに集中し戻すようにします。
 
逸れては戻す、逸れては戻す、逸れては戻す、逸れては戻す、逸れては戻す、逸れては戻す……(以下、エンドレス)

この作業を、繰り返し粘り強く行なう反復こそが、プレー中における集中力の持続を助けてくれるのです。

意識は、どうしても逸れます。

逸れていいのです。

逸れた瞬間にボールへ集中し戻す反復作業を通じて、集中力というのは高まるようにできているのですから。

逸れるのが普通。

なのに「絶対に逸らさない!」などと完璧主義を装うと、逸れている状態に気づくことすらできず、「逸れっぱなし」になってしまうのです。

▶結果は「自ずとついてくる」


さてネットミスやバックアウトのミスを気にされているようですけれども、今の段階でミスを気にすると、ヒッティングをためらったりするため(いわゆる「置きにいく」ような)、ご自身の可能性にブレーキをかけてしまいかねません。

結果はどうでもいいと割り切ってのびのびプレーする人と、結果を気にして委縮しながらプレーする人とでは、どちらが伸びていくのかは明白でしょう。
 
ボールに集中してさえいれば、結果は自ずとついてきます

人事を尽くして天命を待つ」とは、テニスでは「ボールに集中し尽くして入るか入らないかを待つ」と言い換えられます。

▶スイングを「セーブ」しても集中力は変わらない


それから下記の第三者による指摘は当たっていません。

フルスイングし過ぎとも言われました

フルスイングするからミスしやすくなる、スイングをセーブすればミスしにくくなるというのは、突き詰めれば実はあまり関係ないのです。

もちろん、フルスイングを超えた以上の力で振りまくる「オーバースイング」には無理がある。
 
矛盾するようではありますが、ボールに集中すれば、フルスイングしても、スイングをセーブしても、その程度に関わりなく、ミスしにくくなります
 
テニスでミスするかしないかは、「スイングスピードの速さ」ではなくて、「打球タイミングの精度(=集中力の高さ)」によるからです。
 
スイングをセーブすれば集中しやすくなる、というわけでもないし、フルスイングしたら集中しにくくなる、というわけでもありません。

ですからフルスイングしてミスするプレーヤーは、スイングをセーブしてたとえ一時的に入るようになったとしても、問題の根本解決にはなっていないため、将来的にはやっぱりミスを繰り返すプレーヤーになってしまうのです。

それよりも、ボールにぴったりと心を肉薄させる集中こそ、打球タイミングの精度を高めるためには大事

そうしていると、その時々の状況に応じたご自身に最適なスイングの加減というものが、自然と現われるのです。

即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
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スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero