テニス上達メモ009.センターセオリーvs.ファーストタッチセオリー
▶1球目で多発するミス
テニスのミスは、特にアマチュアの場合、1球目に多発する傾向があります。
リターンや、相手から返ってきたリターンを打ち返す1球目、あるいは1stボレーなど、そのポイントでサーブを除いた自分がかかわる1球目で、ミスが出やすい。
▶ダブルスぼっち問題
ダブルスでも、自分を除く3人によるラリーが続いていたとして、いざ自分のところにボールが飛んできたら、その1球目で「やらかしてしまうミス」が少なくありません。
自分を除く3人が「パンパンパ・パーン」と小気味よく続けていたのに、いざ、自分のところに来た1球目でボコッたご経験はないですか?
自分だけプレーに参加できずにいる「ダブルスぼっち問題」。
換言すれば、1球目さえクリアされれば、イージーミスはしにくくなります。
▶「リズム」に乗ることの効果・効用
1球目さえクリアされれば、アンフォーストエラー(イージーミス)はしにくくなる。
なぜなら「リズム」に乗れるからです。
波に乗るとも言いかえられます。
それが証拠に、普段はすぐにミスするというのに、たまたまラリーが続き出すとなかなかミスしなくなって長く続いてしまったという経験は、テニスプレーヤーなら誰しもあると思います。
これが、「リズム」に乗ることの効果・効用です。
つまり、ミスを即効的かつ具体的に減らすにはどうすればいいかというと、「1球目はできるだけイージーな返球を心がける」というのが、選択肢のひとつとなるでしょう。
それが後述する「センターセオリー」に通じます。
▶1球目の基本は「センターセオリー」
もちろん、サーブやリターンから、強打や角度で先手を取りにいく「ファーストタッチセオリー」も、それができるなら有効ですが、毎回それが成功するなら苦労はありません。
ですから勝負を仕掛ける場合などは別にして、基本的にリズムがまだない1球目は、ムチャ打ちせず、無理仕掛けせず、バランスのよいショットを心掛ける。
スピードやコースの際どさなどは、二の次でよいでしょう。
最も安全な、シングルスなら広いコートの真ん中、ダブルスなら相手ペアの間への返球で構いません。
これが、「センターセオリー」が根強く支持される理由です。
▶センターセオリーは相手の返球コースを限定する
両サイドよりもネットが低くなっている物理的条件も味方。
さらに、対戦相手に角度のついたショットを打ち返しにくくさせる効果もあります。
それは、対戦相手の返球コースをある程度限定し、自分が動かなければならない範囲をせばめてポジション、バランスの優位性を高めることを意味します。
とはいえ、相手から打たれたコースによっては、センターよりもワイドやストレートのほうが狙いやすい場合もある。
打ち手を決めつけすぎずに、臨機応変に対応するのが柔軟性です。
▶仕掛けるポイントでは「ファーストタッチセオリー」
逆にいえば、勝負を仕掛けるポイントでは「ファーストタッチセオリー」が奏功しやすいでしょう。
テニスでは、サービスキープが原則で、サーバー優位の立場が物語るように、対戦相手よりも先に有効打を放てばイニシアチブを掌握しやすくなります。
ですからサービスゲームは、取れば「キープ」、落とせば「ダウン」、取り返すと「ブレークバック」などといい、サービスを基軸にゲームが進行するキープがプリンシプル。
▶「試合勘」がモノを言う
さて、「ファーストタッチセオリー」を採用するにあたっては、自分からミスするリスクは覚悟しなければなりません。
またスピードや角度を追及するほど、相手からカウンターを食らう危険性も高まります。
もちろん、どちらが「正解」とか「絶対」とかというわけではなく、状況や確率の問題。
またどちらを採用するかは「試合勘」がモノをいい、対戦相手から飛んできたボールのスピードや角度によって仕掛けるか否かは、「直感」に委ねます。
自分のプレースタイルや性格、戦況に応じた「セオリーの選択」が望まれます。
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(テニスゼロ)
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