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テニス上達メモ133.サーブの入る確率を今すぐ上げるには?


▶サーブを高く打つとフォールトする?

 
サーブの入る確率が低いプレーヤーは、ネット上すれすれを狙いすぎている傾向があります。
 
「狙いすぎている」というよりも、高く打つとオーバーフォールトするイメージがあるから、無意識的にネット上スレスレを狙いすぎるのです。
 
こう言うと「だって高く打ったら、オーバーフォールトしそうで……」と返ってきます。
  

▶サーブも曲線的に飛んで「放物線」を描く

 
確かに、審判台などを使って確かめてみた打線目線から見た相手コート側はというと、ネットの白帯よりもサービスラインは下にレイアウトされます
 
ですからサーブは直線的に打ち下ろすと、物理的に入りません。
 
とはいえ「直線的に打ち下ろすと」です。
 
よく、サーブを直線的に打ち下ろしてサービスボックスに入れるには、ネットの高さとサービスラインまでの距離を結んで計算した場合、2メートル以上の身長が必要だと言われます。
 
「160センチの私はどうすればいい?」
 
ご安心ください。
 
どんなプレーヤーのサーブも、直線的には飛ばず、必ずブレーキングポイントを迎えると、程度の差こそあれググッとお辞儀するのですから(参考記事「イメージと違ったら、イメージがズレている。それは『新発見』」)
 
ネット際から叩き込むダンクスマッシュなどでもない限り、テニスのボールは基本的にどんなショットも、重力と空気抵抗の影響を受けて、飛ぶに従い曲線的な放物線を描きます。
 
ボールの毛羽にからみつく空気の抵抗と、我々人間を宇宙空間に放り出さず、地上につなぎとめる強力な地球の重力の働きにより、ボールはググッと下に落ちます。
 
なので、もっとネット上よりも高い弾道を通して大丈夫
 
ストロークは自分の目線と打点目線が比較的近いから、放物線で打つものだと腑に落ちやすいですが、サーブの場合は両者の打点が乖離しているから、なおさら直線的に飛ばせる誤ったイメージを持ってしまいがちです(参考記事「打ち上げてもバックアウトしない」)

▶高弾道を通すイメージが「スピンサーブ」を生む


またネット上の高い弾道を通すイメージがあるとスイングは下から上へ向かいやすいから、ボールに順回転がかかって高い弾道を通してもさらに落ちやすくなり、サービスボックスに入りやすくなります
 
下から上へ振り上げるスピンサーブのスイングをするから、高弾道に飛ばせるのではありませんよ。
 
高弾道を通すイメージがあるから、スピンサーブのスイングになるのです。
 
外向的か内向的か」という点で、両者は似て非なるもの
 
「ネット上の高いところを通したらオーバーフォールトしそうで……」と首をかしげるくだんのプレーヤーは、それこそ「直線的な弾道イメージ」で打っているからそうなるだけです。
 
ネットすれすれを狙うリスキーな打ち方をしていると、なかなか安定したサーブを身につけられません。

▶ミスする原因は「打球タイミングのズレ」


サービスボックスにサーブが入らないのは、現実に対するイメージのズレがない前提を踏まえれば、打球タイミングがズレているからです。
 
トスの位置がズレているからではありませんよ。
 
ボリス・ベッカーは、30センチのトスのズレなら打ちにいったのでしたね。
 
打点の場所は、それくらいアバウトでも大丈夫。
 
「今!」「この瞬間」の「適打時」で打つのです。
 
もちろん位置がズレたトスは、やり直したければやり直しても構わないけれど、あまり場所に神経質になるのも時間(打球タイミング)を外す誘因になりかねません。

▶安心して打てるから入る!


「今!」「この瞬間!」の「適打時」で打つ。
 
そのうえで、たとえば白帯の1メートル上を狙ってみてください。
 
ものすごく安心して打てると思います。
 
なぜならそれだけで、ミスの約半分を占めるネットフォールトの心配がなくなるからです(サイドフォールトは比較的少なめ)。
 

▶狙いは逸らさない

 
ただし、「上に行きすぎたからもう少し下へ」「下へ行きすぎたからもう少し上へ」と、意識的にサーブをコントロールしないようにしてください
 
コントロールが安定するまではあくまでも、白帯の1メートル上から狙いを逸らさないようにします。
 
するとやがて、同じ弾道をコンスタントに通せる安定性の高いサーブコントロールができるようになります。
 
基準となる狙いが定まると、コースもセンターやワイドやボディへも狙えるようになってきます。

即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
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スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero