テニス上達メモ478.誰もが「スーパーサイヤ人」(連載その1)
〜12月21日 11:00
▶「失敗しない」テニス上達法
テニスの上達法でも能力開発法でも健康法でも、自らの心身を使って実験するのが、いちばん間違いがありません。
「フォーム矯正」で上手くいくようであれば、それを採用する。
上手くいかなかったとしても、それは「失敗」ではありません。
上手くいかない方法が分かった「新たな発見」。
発明王トーマス・エジソンはそうして電球に使えるフィラメントを、「たった一度の失敗」もせずに見つけ出したのでしたね。
▶ネットやアウトのボールに「集中する」から、上手くなる
私も便宜上、言葉は使いますけれども、スタッツを記録するにあたって「アンフォーストエラー」はあるにせよ、上達を志すにあたって「ミス」はありません。
ネットに引っかかったり、コートの枠から外れたりするボールが出るから、ネットせず、アウトしない打ち方やタイミングを体は学びます。
ですからそのようなボールも最後まで見続け、見届けます。
自分が打ったコート内に入るボールも、コート外へ出るボールも、「まったく同じレベル」で集中するのです。
そうすると、小脳運動機構の「あみだくじ理論」にのっとり、脳内ネットワークの横棒が取っ払われます。
「当たりくじ」まで正確に、最速でたどり着くようになった進化成長の具体例が、ロジャー・フェデラーやラファエル・ナダル、ノバク・ジョコビッチたちトッププロというわけです。
冒頭にも述べたとおり、「実験」です。
フォーム矯正で上手くいくなら、それを採用すればいいし、私のお伝えする「イメージの書き換え」や「ボールに集中」で上手くいかないなら、それらは採用しない取捨選択です。
▶誰もが「スーパーサイヤ人」
自らの心身を通じた、どんな結果が出るのかの実験。
こちらで述べたとおり私は畑仕事の初心者ですから(畑にバボラのロングセラー『エクセル』がないことに驚いたのは冗談として)、虫に刺されてアレルギー反応が起き、皮膚が赤く腫れます。
しかし当初はこの主観的に不愉快と思えるアレルギー反応にもそのうち体が耐性を作ると、「かゆくも何ともなくなる」というから体は本当に精緻です。
もちろんアナキラフィシーショックの危険もあるから、積極的に刺されに行くわけではありません。
とはいえ「刺されてもこれくらいなら平気だ」と、体が学ぶというのです。
「年を取ると蚊に刺されなくなる」と言いますけれども、それは刺されても耐性ができて「かゆくも何ともなくなる」から。
腫れもしないし、かゆくもなりません。
漆職人が漆にかぶれにくくなるのと同じでしょう。
俳優の風間トオルはやること(お金)がなくて空を眺めていたら、向かいのホームの時刻表が読める視力になったといいます。
版元の中央公論新社によると「人生は、なんとかなる」という人生訓。
体は進化成長します。
誰もがスーパーサイヤ人の素質があるのです。
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11月21日 11:00 〜 12月21日 11:00
スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero