テニス上達メモ004.小自然の体がプレーするテニスだから、自然体だと上手くいく
〜12月21日 10:00
▶「意識する」スイング
意識するスイングは、自然ではありません。
人の手を加える人工的なのですから、そのスイングはつまり、「不自然」なのです。
人工的な手を加えない無意識で振るスイングが自然。
▶体は「小自然」
大自然は空気を生み、川に水を巡らせ、海へ流れ出ると、雨となってまた降り注ぐ循環です。
私たちの体も、酸素を取り込み、血液が流れて栄養を行き渡らせ、二酸化炭素を排出する循環する小自然です。
規模の差こそあれ、私たちの体が自然である以上、体を使ってプレーするテニスもスイングも、自然であれば何の矛盾もありません。
▶人工的な手を加えると「破壊」が起こる
自然の体である「自然体」に、人工的な手を加えると、自然破壊が起こります。
フォームを人工的に操作しようとして意識すると、破壊が起こるのです。
手首の形やヒジを曲げ伸ばす動きを何も意識しなければ、ストロークやサーブのスイングには、スパッと振り切れる鋭さ、滑らかさ、しなやかさが、そうしようとしなくても、現れます。
▶振り切れない「事情」がある
現れないとすれば、タイミングによってはスパッと振り切れない場合もあるので、無理やり(人工的に)「振り切りましょう」という意味ではありません。
たとえば打球タイミングが合わなかったとき、「詰まった打ち方」になったりするので、体はスパッと振り切りません。
そんなときは、無理やりスパッと振り切ろうとするのではなく、スイングが止まるなら、止まるに委ねます。
もちろん、振り切れたほうがよかったのかもしれないけれど、毎回必ずそうできるわけではありません。
テニスは、お膳立てされた舞台の上で行なう「お遊戯会」ではありません。
つまり、そのときにはそうするしかなかったプレーヤーなりの「事情」があるのです。
無理やりスパッと振り切ろうと意識するのも、「形」へのこだわり(無理やりですから、スパッとはなりませんけれども)。
打球タイミングが合えば、スパッと振り切ろうとしなくても、打とうとするショットのイメージに応じて、体はスパッと無理なく自然に振り切ります。
▶「形」と「動き」は対照的
ところがフォームを意識したとたん、どうでしょう?
ギクシャクしませんか?
止まっているならまだしも、動きながら「形を作ろう」とするのだから、ここに矛盾があります。
スイングは動きなのですから「形」を意識すると、鋭さ、滑らかさ、しなやかさは出にくいのです、どうしても。
ここから先は
11月21日 10:00 〜 12月21日 10:00
スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero