Thrill Me配信感想:松岡山崎ペア
はじめに
スリルミー配信、全ペア配信終了の日曜日に突然渇きを覚えて衝動的にチケットを買いました。
木村前田ペアとあわせて、松岡山崎ペアを視聴しています。そして、なぜ尾上廣瀬ペアを買わなかったのかと…。
スリルミーについては前回の記事またはwikiをご覧ください。男2人とピアノ1人(一台っていうと人間味が無くて)実話をもとにした愛憎劇です。
まだnoteを書いて2本目なので、文章もメモなんだか日記なんだか…というレベルです。
スリルミー配信:松岡山崎ペア
なるべくこのペアのみの文章にしようと思っていますが、比較対象としてときどき木村前田ペアを引き合いに出すことがあります。
人称については以下に統一しています。
松岡私(54)→私(54)
松岡私(19)→私
山崎彼→彼
筆者→わたし
M1◇Prelude プレリュード
刑務所で、5度目の仮釈放申請の審理を受けている私。
ピアノがちゃんとクラシックぽかった。木村前田ペアのときはジャジーだったので、余計に正統派でクールなイメージに感じた。
私登場:座っていいのかって聞いてるのね。何回も視聴してると、ここちょっと笑える。登場して速攻「座っていい?」って聞くのがお爺ちゃんっぽい。
今回を入れて5回も同じ話をしてきたのね。うんざりしてるね。
流れ的には、自分から仮釈放申請をしてるのかな。物語の終結から想起すると、あまり自分から自由を望んだような雰囲気じゃないんだけど。家族が望んだのかな。家族仲は良さそうだったし。
家族(親族)に懇願されて、仮釈放を願い出たのかも。家族だって34年(これ三十余年じゃないよね? ふと思ったんだけど)も経って、そろそろ天寿が近づきかけたら最期くらい一緒に過ごしたいもんね。
M2◇Why 隠された真実
私が罪を犯したきっかけと、その過去。彼と私の物語。
私(54)、息切れがある。もちろん演者の稚拙ではなく演技上の演出で、老いた印象を与えるのに成功している。
話の流れで彼のことを思ってわずかに微笑むところ、彼との思い出は今でも喜びだったのかな。
松岡さんの演じる『私』は感情を抑え気味。これは劇を通してほぼずっとそうで、松岡さんの解釈では『私』は胸の内に喜怒哀楽を秘めているタイプかも。
山崎さん演じる『彼』も理性的なキャラクター設定なので、松岡山崎ペアのテーマは『抑圧』なんだろうか、と思ったくらいです。
バードウォッチング、私が熱中してめっちゃ鳥チェックしてるから、彼もだるまさんが転んだみたいになってる。驚かせたいのに私はたまに振り向きそうになるから、彼もそのたびにピタッと止まっててちょっと笑える。
山崎さん演じる彼はサイボーグみたい。手足が長く肌がつるりとして端正な顔立ちだけど、(普段は)声に抑揚が無く、滔々と意見を述べるところなど、皮膚を剥いだらマザーボードが入ってそうな雰囲気がある。
違う映画が始まってしまう…。
彼、「ただの友達じゃない」って私に言われて鼻で笑ってるところとか、周りに興味がない感じする。人生が詰まんなくなったところでニーチェに触れて思想に傾倒していったタイプかな。
M3~4◇Everybody Wants Richard 僕はわかってる
大学を卒業して地元に戻ってきた彼と、幼馴染の私の半年ぶりの邂逅。
私も彼と似たタイプだけど、彼を愛してしまったので彼より感情を吐露している。
きっと彼が嫌がるから、私もなるべく冷静を保ち、彼に対して剥き出しの感情をぶつけないように押さえている?
キスシーン、彼は私のことも遊びだったのかな。愛情を感じられない。好き嫌いじゃなく、とにかく興味がない。そんな彼が犯罪に手を染めるのは、自分が無感動な人間であることに気が付いて、彼なりに苦しんでるのかもしれない。(伏線)
・精神障害の一つに離人感っていうのがあって、現実感消失症とも言うんだけど、周りのなにもかもに感動できなくてずっと夢を見てるような自分のことですら他人事みたいな感覚なのね。鏡を見ても「誰?」みたいな感覚。彼はそういう人なのかなと思った。この病気ってだいたいストレスやトラウマが引き金になる。
M5◇Nothing Like A Fire やさしい炎
♪火の粉弾けて空へ~
2人がまるではばたく鳥のように見えた。彼の中に、一時的に喜怒哀楽の感情が戻ってきた。
私(54)彼が来なくてつらかったことを苦笑交じりに話す。
M6~9◇A Written Contract 契約書
彼は私を犯罪に引き込むため、私は彼に抱いてもらうために契約を結ぶ。
彼「これでおやすみ」→私「よかった」
ため息のような「よかった」は、彼が今夜はどこにも出かけずにおとなしくしていることへの「よかった」かな。
私は、彼が来なかったから彼の家まで押しかけて、見返りをもらうというより彼が居なくなることへの不安のほうが強いように思えた。
彼は本当にニーチェにしか興味ないみたい。自分の苛立ちを言葉にしてくれたニーチェが親友。かつて自分を理解してくれた私も、以前は今のニーチェと同じポジションにいたのに、私の存在ですら色あせて見えるようになったのかな。自分のことを肯定して後ろをついてくるばかりで何の刺激も受けなくなったから?
私「(彼の)弟に頼む」 →彼の怒り。怒りと言うより苛立ちに近い。弟が憎いと言うより弟に話がいく可能性や自分の情報を弟に話すことが腹立たしくなった?
私はここで初めてニーチェに触れた?目次を見てだいたい把握してる。あとでニーチェを読んだと思う。そんな簡単に読める? ドイツ語だよ?
私の理解力は早そう。彼も私も天才だから。
彼と私はハンドラーと犬みたいな状態かも。
歌の最後、2人の絶唱を聞いてたら、契約書は私の思惑通りに感じた。私は予知能力者じゃないから未来を読めたわけではないと思うけど、どう転んでもなんとかなるように布石を打った気配があった。
ニーチェ敬愛の彼。めっちゃニーチェ推しで推しの話だと早口になるオタクみたいになってる。ツイッター(X)をやってたらポストを20個くらい繋げて延々語るタイプだよね。ウザ…
スンとしてるときの彼って顔が綺麗だな。あと、山崎さんは細かいところで指先に演技を入れてきて、こだわりの強さを感じた。面白い役者さんだな。日舞やバレエの経験あるのかな?
松岡さんは声の抑揚に面白みを感じる。芸が細かい。たまに中川家兄に見える(中川家兄は今はあんなだけど昔は可愛かったんですよ…)。たまに中川家のコントが脳裏をチラつく。何でそんなこと言うの…わたし、このペアにめっちゃ泣かされたのに…。
M10◇Thrill Me スリル・ミー
寝静まった他人の家に盗みに入って成功した夜のこと。
私「えっえっえっ! あっあっあつ!」 慌て方が面白かった。
私「よくそんなに落ち着いてられるね」 それはそう。あまりにも素のセリフで面白かった。
私のセリフにめちゃくちゃ共感する。演技っぽくない。
私「抱きしめて欲しい」 独り言のようなセリフで、泣ける。ていうかちょっと泣いた。しんどいよね、彼の心に私の気持ちが全然届いてないの。
力任せの彼が投げたカバンが腹に入って痛そう。あのなお前それフットボールじゃないからな加減しろ?
本当にもう私が可哀そう。ずっと演技が抑えめだっただけに、一度感情が爆発すると観客はその激情に引っ張られてしまう。心得てる!
彼が抱いてくれるっていうところも、すごいむなしくて悲しい。彼の行為に愛情が無い。私は欲望で我を忘れてるから気が付いてないけど、これって終わった後でめちゃくちゃむなしくなるやつだ…。
M11◇The Plan 計画
殺人の計画を立てる彼、引き留められない私。
審理官「彼を必要としているのは分かった」 どうでもいいけど、私はセックスのことどうやってごまかして説明したんだろ? 友情って言ってるから本当のことは言ってないはずだし。
当時同性愛は禁忌であるとはいえ、みんな口に出さないだけでフワッと分かってるはずだし。当時のシカゴはめっちゃ保守的らしいから、見つかったら私刑(リンチ)も辞さない雰囲気が有りそう。
私(54)の発言はところどころ本音が混ざってる(というか嘘を言わないよう回避してる)風に聞こえた。バレる嘘はつかなきゃいいのよね。聞かれなければ黙っていればいい。
凪の状態で彼は殺人を思いつく。私はそれを冗談に変えようと試みる。
頭がいい人同士の会話だった。
私は論破し完全否定することだってできたけど、彼のことが好きだから彼の思うとおりに流されてしまった。
彼がずっと無表情だから(抱きしめる腕もロボットみたいに優雅)、半分くらいは冗談じゃないかと私は思ってたのかも
弟のことも彼にとっては本当に憎悪の相手とは思えない。
彼は、どこか精神的におかしくなってて、自分でもコントロールできなくなってる?
弟を殺すことを思いつく彼、殺した後に捜査をかく乱するため変質者の犯行に見せかけようと提案する。物取り、レイプ、殺人。
彼ってゲイだよね? 弟をレイプするのは変質者だと言い方からして彼の性的指向ってうすうす家族にバレてるのでは?
山崎さん演じる彼は通常モードがフラットであまり感情を表に出さないタイプ。それが「レイプ・殺人、変質者のせいにして」のくだりで声を乱している。
弟をレイプっていうのはほぼ同性愛ということで、彼は父親から過去に「まさかと思うけど男が好きなわけじゃないよな」「お前は変態なのか?」って言われてそう。なじられてそう。
保守的な町では性的志向がマイノリティだと生きていくのも致命的だから、家族にだって隠すよね。隠すっていうことは心に負担がかかる。
もしかしたら、これまで私のもとから姿を消した2回のうちの最初の1回目で、彼が同性愛者であることが父親にバレかけたのかもしれない、と思った。もしくはバレて、父親に侮蔑の目で見られたとか、強く叱咤されたとか。
物語の最後に出てくる彼の写真、高校のころの彼は、はにかんだ微笑みを浮かべているのに、4年経った彼は無表情で、そうなった理由はもしかしたら恋愛絡みなのかもしれない。と思った(伏線)。
M12◇Way Too Far 戻れない道
なんとか弟を殺すことは思いとどまらせて、他人の子供を殺すことにした(最低)。
私は、最後の最後までハッピーエンドを望んていたように見える。彼のことを拘束することまでは望んでなくて、ただ彼のそばに寄り添って居られたら満足だったのでは。もちろん性愛感情を私は持っているけど理性強めというか忍耐強い男だったから、彼のことを辛抱強く待っていられたんだろう。
彼「お前の得意な仕事だろ」 →彼はこれで私のことを褒めたつもりでいる。
ていうか、彼も一応は私のことを大事にしてると思うんだよ。伝え方がだいぶおかしいだけで、彼もきちんと私のことを愛してたと思うんだよ。
だってさ、上に書いた伏線だけど、父親に同性愛のことがバレかけたとしたらそれは私のことじゃないですか。でも私は今でも彼の家に来れるってことは、彼は自分が疑われたとしても私のことは言わずに守ったわけじゃないですか。
なんかいろいろ間違ってるけど彼の言うことは本当は全部私を守ろうとしてのことだったんじゃないのかなって思ったんだけど。だってニーチェだもん。だって! ニーチェ!! だもん!!!
ピントのずれてる彼だけど、顔に出さないけど私のことは不器用に愛してたんじゃないのかな。そう信じたらダメ?
永遠の時間(19歳の私の気持ち)~そう信じてた(54歳の私) じゃない? こわって思った
感情のグラデーションが滑らかで地続きなのが怖かった。私もあんまり表情が変わらないから。
私と彼がよく似たタイプの人間同士に思えたから。彼のことを心の底から愛してるし。
M13◇Roadster スポーツカー
知らない家の子を誘拐する。(した)
彼のこの誘い方だと女の子がついてくるよ。20代~30代の女性がホイホイついてきそうな誘い方だよ。ホストかな。
子供だとしても女の子がついてくるよ。モテそう。女の子が群がってきそう。
彼「いい名前だね」 →ナンパだ。
肺活量はちょっと弱いかな。泳ぎは下手そう。
M14◇Superior 超人たち
殺人成功。
ここいつもニーチェが可哀そう~~~風評被害~~~~~って思うわー。
ニーチェは殺人とか言ってないのにね。
彼は興奮してるけど落ち着いてもいる。私はショックを受けている。私の手は珍しく彼のほうから握り、引き寄せて退場していく。彼がとても満足しているとわかる。抱いたんだろうな。
M15◇Ransom Note 脅迫状
彼の部屋で脅迫状を書いてる。タイプライターで打ってる。
タイプライターを打つ彼の横顔が綺麗だな。
思ったんだけど、私がメガネを落としたのはわざとじゃない世界線かな。この私だったらうっかり落としそう。
彼は営業マンみたい。マンションが1つ売れて嬉しいくらいのテンションで殺人を楽しんでいる。うーん、本当はもっと内心興奮してたとしても顔に出ないから…わからないよね…。
自分の親が、もし自分が誘拐されたとして身代金を出すかどうかという会話。
彼はやっぱりゲイなのが父親にバレかけてて忌避されてるのでは?
ゲイじゃなくても、何かやらかしたのを責められてるし見捨てられてると思う。良家の子息だったらなおさらだと思う。
今まで自慢の息子だったのが一転不肖の息子だよ。ゲイバレがどうこうじゃないとしても、どこかの時点で彼は父親の不興を買ったに違いない。それは高校入学以降の話で、私も知らない、いつかどこかの話。だから私はフォローのしようがなくて彼と壁が出来ているし、彼は、手のひら返しの父親に怨恨を向けている。
M16◇My Glasses/Just Lay Low 僕の眼鏡/おとなしくしろ
ぞくぞく不利になっていく流れ。ここのピアノの伴奏が情熱的で好き。
このシーンの私の動揺は本心からだと思う。メガネを落としたのはミスだし、子供のあざを消さなかったのは彼のミス。
私は、彼に「おまえだけ容疑者」と言われて、焦りながら、ふと彼を束縛する方法を思いついたのではないか。
自分が逮捕されるとして、彼だけを逃がしたくない。彼も共に逮捕させるにはどうすればいいか。頭がいいから考え付いた。
むしろ私はこれ以上彼に罪を重ねて欲しくなくて、彼を閉じ込めたいと思ったのではないか。彼というモンスターを、人間で無くなりかけた害獣を、言葉や愛で通じないなら彼の嫌う社会や法規にゆだねて、彼を捕らえてもらおうと思ったのではないか。
とかね。だったらかっこいいなと思った。悲劇的で。
ゾンビに噛まれた恋人がゾンビ化する前に殺す主人公みたい。
M17◇I’m Trying To Think あの夜の事
猟奇的な殺人事件と言われたくない。
私「あんなに早くわかるとはとても驚きました」 →嘘くさい。早くバレるように仕向けたのは私だから。すぐにバレると思ってたはず。
もう、この時点で彼を巻き込むことに決めてる。
私は妙に落ち着いてる。彼は気が付いていない。私のことを侮っているから。
彼「弁護士は俺」 →これ、本当にそう見えるよ…木村前田ペアの前田彼は弁護士っぽくなかったから余計に弁護士に見えたよ山崎さん。言ってることが全部弁護士っぽいよ。どのペアも同じセリフなのに…。歌も弁護士っぽい。これはあまり褒めてない。
私「マニキュアも」
彼「その調子」
私「えー…」 面白い。こういうやり取りするから中川家に見えてくるんだよ。もー…松岡さんって実は細かくギャグ入れてくる人なんじゃないの? ふざけたがり?
私と彼で釈明の練習をした後、彼が舞台を立ち去った後でライトがついたときの私は警察で話してるシーンだよね? 表情でそう思った。
最後のため息は信じてもらったという解釈でいいのかな。ほっとしてる。
閑話休題
CD欲しいな…DVDが本当は欲しいけど音源だけでもいいから欲しい。改めて録音して歌唱CDとして売って欲しい。
上演権と販売権は別だろうし、海外産の舞台でDVD化したって話はあまり聞いたこと無い。
M18◇Reprise:Way Too Far戻れない道(リプライズ)
警察の包囲網から逃れないと思った私は警察に自首する。
警察の取り調べのことを話す私(54) これは本音だと思う。彼に会いたいという言葉も含めて、本筋に関係ないことだから嘘をつく必要もない。
階段を蹴った彼って足を痛めてない? 声が…なんか本当に痛そうな唸り声出してたから。この辺り、ちょっと彼の滑舌が悪くなってない? 痛みを引きずってる?
本当に自分勝手だよね、彼は。関係ないとか巻き込むなとか。
排水溝の奥に押し込んでてもしょせん排水溝は流しだすので、最高気温40度を超えたら腐乱して膨らんで流されて出るよね。
私「待てよ!」 ガチ声の「待てよ」出ました。証拠は全部取ってあるから、自首すれば彼も巻き込めるってネタ晴らしした。普通の神経をしてたら私のその言葉を聞いて慌てるなり狼狽えるなりするのに、どうどうと私一人に罪を擦り付ける。
私「どうしてそんなことが言えるの」 →体中の血が全部凍ったみたいな口調。木村前田ペアの木村私は号泣だったのに、松岡私は言葉の裏に強さがある。この私は戦える私だ。
彼を見送る私の視線は侮蔑も混じってるのかもしれない。憎しみもここで芽生えたのかもしれない。
きっと彼は、私がそこまで冷え切ってしまったことに気が付いてないと思う。いつもの口論の延長線だと軽く考えてそう。
もしここで私とちゃんと向き合えてたら、私は証拠品を捨ててあげたかもしれないのにね。甘い声で「レイ」って囁いて、証拠を全部破棄させて、「レイ大丈夫だよ、ずっと守ってあげる。メガネのことは俺にまかせて」って抱いてあげた後で私が寝ているうちに警察にいって「レイがやりました」って通報したら私に勝てたかもしれないね(最低)。
なんていうか、松岡私は女性目線でのセリフ回しがとても上手だと思う。リアルの口喧嘩でこういう言い方をする女性っているいる。ちょっと頭を傾けて言うよね。言われたこっちも血の気が失せるし、壮絶な口喧嘩になっちゃうパターンよね。
私の歌う禁じられた森の歌は、か細くて揺れていて、涙なしでは観れない。泣く~~~。ガチで泣く。
だって哀しいよ。相手が自分を嫌いになることより、自分が相手のことを嫌いになることのほうが切ないと思うよ。すごい好きだった相手のことが、もう何をしてもどうでもよくなる。
自分の心が彼から離れていくことを嘆く歌があるんだけどそれを思い出した。少なくともここで一度は私の愛情が消えたと思う。
でも彼の見た目は好きだから肉体だけ手に入れようと思ったのかも。
学校にいたときの私って、彼がクリケットとかしてる姿を遠くから見て「あ~…やっぱかっこいいよなあ~彼」ってボケっとするタイプだよね。彼から議論をふっかけられたら受けて立つし負けないけど、彼の顔は絶対好みだったと思う。
M19◇Keep Your Deal With Me 僕と組んで
私は自首して事実を自白したので、彼もまた逮捕された。
自首したと独白する私(54)の顔がめっちゃイケメン。私って年を重ねるほどイケメンになるタイプ?
もう彼に何を言われても私の心には全然響いてない。
もう私は彼を見限ってる。
彼の顔が幼い。19歳相応の顔になってる。少年の顔をしてる。野球少年みたいな顔だよな。なんかSNOWMANとかで歌ってそうな顔してるわ。仮面ライダーに変身しそう。
ニーチェ(皮肉)。
ずっと哀しい気持ちで視聴している。私の気持ちが離れているように思えて、それが見ていてとても悲しいのかもしれない。あんなに好きだった相手のことをもう何とも思って無い。
彼の泣き落としについても、今までの愛情とは違う感情だと思う。ただひたすら可哀そうで、守ってあげたいような、同情に近い感情かも。顔がいい。タイBLのドラマに出てそう。ていうかカメラワークいいな? がっつりキスシーンが見える。
元カレに金をせびられて渡してしまうタイプの私かな。彼に失望してても見捨てられない。
どれだけ見限っても、彼の目を見てしまったら好きだった気持ちが込み上げてきて辛くなってるのが見てて辛い。
私「わかったよなんでもしてあげるね」 →私がニーチェの超人になってない?万能感あるわ。
私を進化させたのは奇しくも彼の裏切りだったってこと?
M20◇I'm Afraid 死にたくない
監獄での一夜のこと。
私(54)がもう演説口調になってる。
私がすっかり超人になってるので、彼に対する愛情が消えてるように感じる。
ここの彼がすごいほど19歳だから少年法!って込み上げてくる。可愛い。めっちゃ可愛い。
めっちゃ狼狽えてる。彼にやっと人間味が出てきた。彼「逃げられない~」のところ、前田彼とメロディが違う?
M21◇Life Plus 99 Years/Thrill Me(Finale) 九十九年 / スリル・ミー(フィナーレ)
どちらかが死刑とか、道が分かれることが不安だったから拷問の時間ていったのかな。そういう雰囲気だった。
私の言い方が、そこはかとなくふざけてる。絶対不安とか思って無いでしょ。
彼と私の会話が、私の態度がずっと白々しい。彼のことを馬鹿にしてない?
彼「(弁護士の最終弁論がすごかった)」→私「すごかったねー」 →ワールドカップで金メダルとったシーン見た?すごかったよねー…くらいの抑揚で、護送されてる最中なのに緊迫感が無くて、じわっと怖い。
彼「(俺は本当はああいう弁護士になりたかったんだ)」→私「そうだったのー」(ヒモの彼とOL私のショートコント:別れ話) →軽く笑いながら言うの、だいぶ彼のこと馬鹿にしてると思うんだけど、すっかり憔悴してやせ我慢がやっとの彼は気が付かない。
私「僕たちは一生同じ場所ですごすんだよ」 →最後の”よ”が怖い。
私が「奇妙な鳥が二羽~」って言ってるときに、彼は「(え? どこ? 鳥? どこ?)」みたいにこっそりキョロキョロしてて、そういう演技は笑っちゃうよ。このペアどうしてちょこちょことギャグ要素入れてくるの?
ネタバレシーンすらオドオドしてる私が演技か本音か分からなくて怖い。
君を僕の物にするためだ、ただし生死を問わず、って思ってるみたい。
私「わざと落としたんだよ」 →このペアに限って、「わざと落とした」は嘘なんじゃないかと思った。
メガネが犯行現場にあると騒いで彼を心理的に揺さぶったし、私が自首するきっかけに用いたから、わざとと同義ではあるけど、松岡私って素で致命的なドジを踏みそうな天才キャラっぽいから、ほんとにメガネを落とすつもりは無かったんじゃないかなあ。落とした後で速攻「こりゃいいわ、利用してやろう」くらいは思っただろうけど。
彼は途中から私の言うことが飲み込めてきて愕然とし、次第にうなだれる。
彼「狂ってる」 →前田彼は「いかれてる」だった。もしかして、ペアの雰囲気に合わせて少しずつセリフを変えたりしてるのかな。
クライマックスの私がめちゃくちゃ強い。『99年』が封印の呪文みたい。最後まで唱えて彼を呪縛してる。
なんなら私がニーチェです。私の『99年』がMAX強い。すべてのパワーをこの歌に注ぎ込んだのかと思うほど力強い。
もう心が通い合ってない。私も彼の心が欲しいわけじゃない。とにかく彼を倒したかった。
彼を檻の中に閉じ込めたかった。そのために、自分の想いを殺した。
哀しい。
私(54)の最後の独白。
私は犯罪には否定的だった。そのため彼を見捨てた。
私「彼が死ななかったらやはり今でも」 →そこまで口にして嗚咽で言葉が続かない。もし彼が殺されなかったとしても、私の愛情は再び戻らなかったのかもしれない。
被害者の子供のことを語る私には理性があって、こんな事件を起こさなければ立派な弁護士になっていたんだろうなと思わされて、やるせなくなってくる。
欲しかった自由でさえ、いざ自由の身になったら辛すぎた。何の意味も見いだせないから。
自由になり、わずかな所持品を受け取って、その中に彼の写真が有った。
木漏れ日の中、初々しい表情でまっすぐにカメラを見つめる彼の姿。彼の声が聞こえてくる。少し照れたような優しい声。
私「待ってたよ」 →あの頃の彼はすべてが色あせた今でも私の大好きな彼だ。共犯者ってふざけてお互いを呼び合いながら遊んでいたころの懐かしい思い出があふれて、取り乱してしまった私の姿で終幕となる。
最後のシーンについて。出会ったときの推しは今でも好きな気持ちと同じかもって思った。推しが年々スターになってくうちに薬とか匂わせとか不倫とかスキャンダルで駄目になった推しはキライだけど昔の推しは今でも大好きっていう感覚?
彼の最後の写真は入学式の証明写真みたいだと思った。
まだ傷ひとつついてない純白の彼の、おたがいにほのかな恋心があったころの姿かな。
私がピアノの人を紹介するジェスチャーが可愛い(ピシッと肘を伸ばしてる)。
2回目のカーテンコールでにっこり笑う彼が可愛い。
おわりに
このペアは可愛かったです。若さ~。
私と彼は、常識人とニーチェかぶれだった。彼は私のこと好きだったと思う。彼のほうから告白してそう。どのペアも彼のほうから告白してると思うけど、松岡山崎ペアは『コント:告白』みたいな告白になってそう。って書くとギャグっぽいけど、どっちも真剣なので傍から見てたらむずがゆくなるやつだと思います。
松岡山崎ペアを考えてたらまた木村前田ペアのことで別の分岐を思いついたので、近いうちに木村前田ペアのスリルミーについて書きたいと思います。
しかしヤマコーペア泣いたー。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?