映画「カラオケ行こ!」感想


・はじめに


狂児がトイレに行っている間に聡実がスナックかつ子に乗り込んできて、狂児が死んだと勘違いしてなんやかやで紅絶唱(本人レクイエムのつもり)するシーン。
変声期で声がもう駄目で、音は取れていてもところどころ掠れていて、天使のソプラノを永遠に失うシーンですが、その姿を狂児が通路から見ている姿、あの表情がなんとも労わるような、嬉しそうで哀しそうな顔で良いです。
あそこって何回見てもついつい聡実の気持ちのほうを追いかけてしまって狂児のこと後回しになっちゃうんだけど、今これを書いてるときは映像を再生してないので冷静に書ける。
狂児はあのとき、洗面所で手とか洗ってたんだよね。宇宙人(ラリパッパ玉井)を半殺しにして血が付いたから。
ところどころインパクトのある暴力シーンのせいで狂児がマッドマックスみたいに受け取られがちだけど、狂児は本当はダウナー系だよね。玉井が救急車で運ばれる頃にはもうスナックに来てたんだとしたら、聡実が乗り込んだ時点ですでにトイレで血を洗い流していて、歌い始めて外に出てきて聡実の存在に気が付いたということ。長いこと洗ってたんだな。逆上した感情を鎮めるためにトイレに籠ってたのかもしれない。
玉井はシャブやってクルッポになったから破門された。破門後もシャブシャブしてもう正気が保てず糞尿もまともに始末できず(狂児「臭い」)、聡実に絡んできたから狂児が玉井をしばいた。(あれ多分だけど「この子は俺の知り合いやねん許したって」って言ったら逆に「こいつ狂児の知り合いならこいつ利用して狂児から金絞れる」くらいに考えるタイプの男だと思う。なので問答無用で叩き潰した)
それを玉井が案の定逆恨みしてきた。それが乗用車ド突っ込みで、狂児「やっぱな」って思って受け身取って(取れんて)、窓ガラスとかで腕とか切ったけど直接ぶつからないように避けたから生きてて、ド頭来て車降りて玉井ボコボコにして倒れてもボコって警察来る前にスナックに辿り着いたと。
殺されかけたから殺気立ってるし、あと玉井もシャブる前は狂児と仲良かったはずだよね。キョンキョンとか呼ばれてたから、玉井とつるんでご飯食べたりとかマージャンしたりとかしてたよね。もう正気も保てないし人間じゃなくなっちゃった昔の仲間の姿を見てて、やっぱり虚しさは感じてたと思う。
ほんとはヤクザしんどいし、哀しいときに哀しいって泣きたいけど弱いとこ見せたら同じヤクザに共食いされるし、地獄だわーって思ってたところに聡実の紅を絶唱する姿を見て、「なんで居るん?」って思っただろうし、ねえ、あんなに頑なに「歌いません」って言ってた子が狂児の持ち歌を必死になって歌ってて、たぶんそれで狂児は察したんだよね、あの子は自分を心配して追いかけてきてくれたんだって。
狂児が事故現場で玉井殴ってた時に周囲にギャラリー出来てただろうし、それで警察呼ばれるって思って立ち去って、まあまあ大きな事件になってるのは感じてただろうし、いつかは聡実の知るところになるだろうって思ってたけど、こんなちょっぱやで駆けつけてきて、それも自分が死んじゃったって誤解してて、あんな泣きそうな顔で、声が汚れて枯れていくのも気にせずに歌ってくれてるんよ。狂児のためだけに。
それで、なんかさ、俺も生きてていいんやな、赦されてるんやな、みたいなこと考えちゃったりして、フワッと口元がほころんだのでは無いでしょうか。
こんな狂児みたいな罪人のために天使が羽根を落として普通の人間になっちゃった。

ということで、ここから映画「カラオケ行こ!」(ネットフリックス版)を再生します。観ながら感想書きます。明日も仕事なので、たぶん途中で中断する。

・狂児登場


雨に濡れた白いシャツから背中の刺青が透けて見えるシーン。癖で煙草を付けるけど、土砂降りの雨で火が付くわけもなく。
不穏な雰囲気を醸し出してるけど、これハイエナの兄貴がタンポポ音楽教室に入ってったの見送った帰りよね。

・合唱コンクール


全国に行けるような合唱部の部長の聡実くんって、結構歌の才能あるのでは。合唱の才能か。原作では「割と何でも聴く」って設定っぽいし。

・タイトル


ここで映倫がチャリーンって鳴るのが好きで、初めて視聴した時から「お?」って思って巻き戻しました。

・カラオケ屋拉致


白シャツ→黒シャツにお着換え狂児って、センチュリーに着替え入れてるの?常時入れてるとしたら、あんまり自宅に戻らないタイプなのかね?
なんかなーちょいちょい元上司に表情似ててムカつくんだよな…。何回か見てたらそうでもなくなったので、このままあと何回か見て元上司の面影を振り切ります。
映画の狂児はちゃんとカップの取っ手をつまんでコーヒー飲んでる。
聡実くん怖がってるけど結局狂児についてきてるから、ちょっと聡実くんも変なとこある。
狂児が前奏の入りを一瞬間違えそうになったとこ面白い。
裏声で歌いだした狂児を見てびっくりした顔の聡実くんが面白い。そこからメニュー広げる流れってちょっと狂児のこと下に見てるよね。そこからの狂児の絶叫でまたびっくりしてて、その次のシーンでチャーハン食べてるから、聡実くんどんだけ肝が据わってんの?って思って面白い。
あと演出上で鏡があるので面白い(普通カラオケルームに鏡無いと思うけど)歌ってる狂児の顔が見える仕組み。
あとくいだおれ太郎の人形なんでカラオケルームに有るん。北海道のカラオケルームに鮭ヒグマあるんですか?

・学校乗り込み


クラスの女子になりたい。あの様子ってちょっと「エモ」って思ってるよね。ぱっと見雰囲気がしゅっとしてかっこいい大人の男性が晴れてるのに傘さして1人で校門のところに佇んでるのって、女子はときめくよね~~。
和田君たぶん聡実に憧れてるね。

・聡実の家


お母さんポテサラ作ってる?

・映画部

聡実の行動と映画の中身をリンクしてる

・ミナミ銀座


聡実の通学路?聡実って大日あたりに住んでると思ってたけど、ミナミって難波あたり?

・カラオケ屋1


その顔。

・カラオケ屋2


聡実くんがまあまあ生意気で面白い。賢い子だししっかりしてる。狂児顔近い。
橋本じゅん…。
狂児がアイコ(れーこ)飲んでる。
狂児がハイエナの兄貴のこと語るときに芝居がかってるから聡実くんがちょっと狂児に気を許してる。狂児の話す内容を信じてたり騙されたって気が付いたり忙しいね。
あと狂児が怖いこと言うタイミングでBGMがコミカルに流れるのでギャグっぽくなるけど曲が無かったら結構怖いからね。
聡実が「家に着きました」ってライン入れたら秒で既読がつくのが、本当に狂児は子供のことちゃんと子供として見届けてるし心配してあげてるってわかっててちょっと良い。

・映画部


聡実「ホンマにヤクザなんやろか」
狂児が聡実が想像するようなヤクザの姿じゃないから(家まで送り届けてくれる。多少生意気な口を利いても怒らない。中学生(聡実)のアドバイスを真剣に受け止めて実践してくれる(対等に見てくれてる)。ちょっと面白いお兄さん)、この人ヤクザじゃなかったらいいのにって思いかけてるシーンだと思う。聡実くんたぶん頭がいいから同級生がずっと子供に見えてそう。大人と喋ってて知的好奇心が満足するタイプ?
カサブランカは音楽だけ知ってる。割と好き。イングリッドバーグマン美人。
1:15:28で映像止めたら聡実くんがめっちゃ綺麗な顔してます。写真撮った。

・聡実の家


ここの晩御飯のシーンで不可解なのが、聡実のお母さんが焼き鮭の皮をお父さんにあげてるところです。ゴミじゃないの?焼き鮭の皮ってそんな大事に取り合って食べるものなんですか?ええーちょっと気持ち悪い。
心の瞳は歌ったなあ。


今日はここで時間切れです。続きはまた明日以降、書きに来たいと思います。

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