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雑文・雑感・エッセイめいたもの

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思い出話や、なんてことない話、感じたことを書き連ねたものです。
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ポール・バーホーベン監督に会った時の話③(終) 〜やっと逢えたね〜

前段はこちら↓ 7.いざ行かんカトリーヌ・ドヌーヴの特別講義に落選した我々は、失意の日々を送っていた。 と、言いたいところだが、意外と現実は優しい。 ……まぁあれだ。そもそもこの記事が「ポール・バーホーベン監督に会った時の話」と銘打っているので、ここまで引っ張る必要が無いことはうすうす感づいている。 てなわけでカトリーヌ・ドヌーヴ落選連絡の5日後。 事務局からメールが届いた。 「ポール・バーホーベン監督の特別講義、当選のお知らせ」 はい。ごっつあんです。 これは決し

ポール・バーホーベン監督に会った時の話 ②

前段はこちら↓ 4.二人目の大物、来たる問題は2つ。 抽選突破とスケジュール調整である。 まず抽選だ。 これは運否天賦に任せるしかない…… いや、果たして本当にそうだろうか? 私は受講生。 学費を払っている身として、一般希望者よりは当たるはずだ。 正義がそこにあるならば。 公明正大なんて、もはや不公平である。 ともあれなにか判断材料はないか…… そう考えていたとき、また事務局からメールが届いた。 ふたたびマスタークラスの案内だ。 2度も開かれるのか。どれどれ。 「マ

ポール・バーホーベン監督に会った時の話 ①

1.死にたいくらいに憧れたポール・バーホーベン。 なんと美しい響きだろう。 皆さんご存じ『ロボコップ(1987)』をはじめ『グレート・ウォリアーズ/欲望の剣(1985)』『ショーガール(1995)』『スターシップ・トゥルーパーズ(1997)』『ブラックブック(2006)』などなど数多の傑作/衝撃作を世に放ち続ける男。 キレッキレの大傑作『ベネデッタ(2021)』が公開されたときは83歳! 86歳の今なお新作を作り続けている、とてつもなく偉大な巨匠である。 私はポール・バ