休職に入った勢いで青春18きっぷをひっ掴んで東北一周へと飛び出した話——6日目
0.プロローグ
観光列車「海里」のチケットが取れなかったため、酒田からは内陸に入り、山形駅へ。
↓5日目はこちら
1.行程
今回は変則的、というか遠回りなルート。
山形から仙台へ向かい、1日目と同じ東北本線で郡山へ。
そこから再度西へ進路を取り、磐越西線で新津、新潟へと向かう。
なんでわざわざ仙台へ行くのかは後述。
ところで、青春18きっぷは5日間乗り放題になる切符で、今日は6日目。
すなわち初日に購入した18きっぷはもう使えないわけで……
迷うことなく2枚目を購入。
今回の旅行で全部使うことにはならないと思うが、余ったらまたどっか行くか手放してしまうかすればそこまで痛手にはならない。
2.山形~仙台
今日もまた午前中はゆっくりできるので山形駅周辺で適当に散策することに。
少し考えた結果、駅近くにある霞城公園へ。
盛岡、秋田に続く3か所目の城跡。こいつ行くところに困ったらいつも城跡に行ってるな。
公園を一通り回って郷土館を見たらいい時間になったので、昼食の時間を兼ねて山形駅へ移動。
博物館も見たかったけど他が見ごたえありすぎて時間が無くて断念。
どんどん焼きを食べたところで、仙山線にて仙台駅へ。
3.仙台~郡山
山形から1時間ちょっとかけて仙台駅に到着。
1,2日目に寄った際に失念していたずんだシェイクを忘れず購入。
数日前に発生した地震の影響で東北新幹線が止まっており、臨時快速が走っている模様。
ちらっと様子を見たが、かなり需要があるのかほぼ満席のようだった。
ただ、今回の目的は臨時快速ではなく……
フルーティアふくしま。海里やリゾートしらかみと同じ観光列車の一種で、これは車内がカフェのようになっている。
この日は仙台ー郡山間で運行しており、ケーキやジュース、紅茶をのんびりと堪能しつつ、約2時間の優雅な旅を満喫することができる。
(多分)快速列車なので、乗車券自体は青春18きっぷで賄える……と思うのだが、この列車の指定席券自体が旅行パックとして販売されており、仙台ー郡山間の乗車券が付いてくる。
おそらく払い戻せないため、結局のところこの区間の乗車券は購入することになるが、元々指定席券のみで乗れる方が破格だと思えばまあ妥当な出費かなと思える。
こうして約2時間、非常に贅沢なひと時を過ごしつつ郡山駅へ。
4.郡山~新潟
ここまででも充実した時間ではあったが、今日の行程としてはまだ半分。
ここから磐越西線に乗り、新潟へと向かう。
ちなみに到着が遅くなるので駅弁を購入しようと思ったら全て売り切れだった。どうして。
すっかり日も沈み、山の中で外は全く見えない。
誰もいない電車の中、つり革をぼーっと眺めながらひたすら電車に揺られる。
フルーティアふくしまの豪華なひとときも良かったが、これと対極的な、静寂なひとときというのもまた、今回の旅行で求めていたものなのかもしれない。
そして、1日でこんな両極端な旅情を得られるというのも珍しい。
この区間は長丁場だったが、物思いに耽ったり、翌日の下調べをしたりしてあっという間に過ぎ去っていった。
こうして、21時過ぎにようやく新潟駅へ到着。
新津以降は車両も電車も多く、駅も大きい。加えて新潟駅降りて目の前に歓楽街もあり、出発以来もっとも賑やかな町だった。
単に賑やかなのはいいのだが、この旅行中で喧噪への耐性がすっかり無くなってしまったらしい。今回の旅行でいくらか回復したとはいえ、元々やられていたメンタルには酔っ払いの怒号はいささか刺激が強すぎたらしく、耳に聞こえるたびに眩暈がするようだった。夕食を済ませた後、逃げるように宿に駆け込むことになった。
新潟駅では散々な目にあったが、フルーティアふくしまと磐越西線で得た両極端の旅情は掛け替えのない経験であったという充実感は残っており、それを胸に翌日、最終日に備え早々に眠りについた。
5.次回
最終日、既に東北はぐるっと一回りしているため、ここからはアディショナルタイム。まずは「日本一海に近い駅」と言われる青海川駅へ。
それと新潟といえば日本酒!飲めそうなところにちらほら寄って、ほろ酔い気分で旅を振り返りつつ帰路につく。
次回、「最終日 新潟~川越」
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