休職に入った勢いで青春18きっぷをひっ掴んで東北一周へと飛び出した話——2日目
0.プロローグ
メンタル回復のため東北一周の旅へと飛び出した。
仙台があまりにも寒すぎてこれからさらに北へ行くのに先が思いやられる。
1日目はこちら↓
1.行程
(到着時刻等は下記のGoogleマイマップに記載しています)
仙台から電車を乗り継いで盛岡、八戸を経て青森駅を目指す。今日1日で東北地方のてっぺんまで駆け抜ける。
2.仙台~小牛田~一ノ関~盛岡
先日の暴風は止むも未だ寒い(6℃)仙台駅を後に、まずは盛岡を目指す。朝8時と早い時間に出たこともあり、ギリギリの時間で乗ってしまったため、ずんだシェイクを買い忘れてしまった、残念。
心残りは旅行につきもの、これもまた旅行の内と言い聞かせ、ロングシートに持たれながら電車の心地よい揺れに身を任せる。
……ロングシート、昨日の福島以降、東北本線の移動はずーっとこれだった。大抵空いているので別にこれでもいいのだが、どうにも青春18きっぷで悪名高い(?)静岡県の区間を彷彿とさせる。かつてあの区間を通ったときは富士駅あたりで力尽きてしまったのでなんとなく身構えてしまう。ただこちらの電車はトイレもあるし、時期柄か18きっぱーが溢れているわけでもないのでこちらの方が断然快適ではある。
春初めの若草色……というほど鮮やかではない枯草色の景色が続く。今回の旅行におけるテーマカラーの1つがこの色だった。田園風景を眺めていると今は中秋の頃合いではないかと何度か錯覚してしまった。
3.盛岡
正午近くに盛岡駅へ。次の時間は特に決まっておらず、しばし散策。
別に詳しいわけでもないが、城跡が公園になっているところは歩いているだけでも楽しい。適度に坂もあるし。
公園周辺をふらついていただけで1時間は潰せてしまった。そろそろ駅に戻って次どうするか考えなければ……
とは思うものの、赤煉瓦の建物があるとつい引き寄せられてしまうのが人の性。岩手銀行赤レンガ館。長年記念館やっていますよという出で立ちをしているが、これでも2012年までは岩手銀行として現役で使われたらしいのだから驚き。
いい頃合いなので盛岡駅へ戻って旅路へ戻ることに。昼食の時間が無くなってしまったが、代わりに赤煉瓦成分を補給できたのでよし。
4.盛岡~八戸
この区間は3セクであるいわて銀河鉄道が走っており、つまるところ18きっぷが使えない。ロクに下調べもしていないため当日に知ったのだが、こういうのも旅行の醍醐味、多少の出費も仕方ない……と思っていたところ。
いわて銀河鉄道 3,110円
東北新幹線 3,560円
と、この区間だけなら新幹線でも大して料金が変わらないらしい。
ということで新幹線ワープ。のんびり行ってもいいのだが、この後青森駅まで行くのを考えると八戸まで早く行けるに越したことはないし、新幹線の快適な座席から眺める風景は元々大好きなのでここは新幹線一択。
特定特急券というのは初めて聞いたが、要は空いているところに座れるらしい。ということで適当に乗ろうとしたらグリーン車両に乗り込むところだった。
ここまでロングシートが続いていたこともあり、普通車指定席でも新幹線の座席はあまりにも快適過ぎた。このまま新函館北斗まで運んで欲しいと思ったが、今回はもっとゆっくり回るんだと自分に言い聞かせて八戸でどうにか自分の体を座席から引きはがして下車。
5.八戸~青森
八戸駅に到着してから知ったのだが、この辺のメイン街はやや離れているようで、駅前はそんなに目立ったものがない。相変わらず東横インはあるけど。
八食センターに行くことも考えたが、バスが新幹線に合わせて発着しているらしく、戻ってくる方の時間がどうにも合わない。何かないかなと歩き回っていると……
とんでもないものを見つけてしまった。この手の試飲というと越後湯沢駅が真っ先に出てくるが、こんな所で出くわすとは。そして青森のお酒といえば八戸酒造の陸奥八仙!あの香りとキレの両立された旨さは他にはない魅力がある。個人的には夏吟醸が特にすっきりしていてお気に入り。
というわけで一通り試飲。陸奥八仙は安定だが、より辛口に寄せられている陸奥男山も中々。
あまり飲みすぎて翌日以降に支障が出るのはよろしくないので、それぞれ1杯程度にとどめて青森行きの電車へ。
というわけで夕方に青森駅到着。
家を飛び出してからの2日間があっという間で、本州最北の県まで到達したことに未だ実感が湧かずにいるが、周囲の残雪と肌を突き刺す寒さが自分がどこにいるか五感で分からせに来ている。
2日目はここまで。
5.次回
元提督の憧れの地、大湊へ。ただし冬季の木曜日とタイミングは最悪。
帰りの電車を逃すと次は3時間後……だけれどようやく訪れた聖地、このまま不完全燃焼で帰っていいのか?
時間の拘束から解かれた先に見える、大湊の新しい景色とは。
次回、「3日目 大湊」
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