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懶惰という読めない漢字(2022/11/04の日記)
2時間おきに目が覚めて、そのたびに水を150ccほど飲んだ。二日酔いのような頭痛にはこまめに水を入れた方がよほど効くのだそうだ。好きな人が教えてくれた。
酒を飲んだ記憶はさしてなく、たった一杯のふつうのハイボールだけでなるとは考えられなかった。単純に水分不足だったのだろう。
頭痛が鳴りを潜めると、今度は空腹で仕方がなくなった。
まだ充分眠ったとは言いづらい早朝の中で、冷蔵庫の中身を浮かべる。
3週間に1度ほどスーパーへ出かけて大量の食材を買い込む。前回は4000円を超えた。貯金のためにやむなく自炊をしている。
けれとも外食やら何やらもあるなかで、これは果たして意味のある行為なのだろうか、と首を傾げながら財布を出す。4000円……。
昨日は初めて惣菜を買った。彼らはふだん、夕方には見切り品となって多くの家庭にもらわれていくので、深夜に仕事の終わる私は一目見ることも叶わない。
レトルトの3個入りハンバーグで、賞味期限もまぁまぁあるので都合がよかった。味もそれなりによい。ただとても小さくてデミグラスソースも控えめだった。
ついでに買った千切りキャベツにケチャップをかけて、その控えめハンバーグと一緒に食べると「料理屋さんの煮込みハンバーグ感」があった。裏技だ。
そろそろ前回の買い置きから3週間が経つ。すなわち義務汁をつくるタイミングが来る。
義務汁は、ライターのダ・ヴィンチ・恐山氏が匿名ラジオ#241で発言している「いろいろな野菜となんか肉などを煮た、栄養をとるための納税義務みたいなスープ」のこと。
めんどうくさがりなのによく食べる上に、ごはんとおかずには汁物もついていてほしいわがままフェアリーなので、義務汁はとてもよい栄養補助食ともいえる。
この世に出回る完全栄養食は、ぶっちゃけどうしても値が張るから日常的に摂取することは叶わない。しかしこうして義務汁を作っているのとどちらのが経済的なんだろうか。あんまり深く考えても生きるのがめんどうになるだけなので、ニュアンスで栄養を取っていく。
冷蔵庫の中身をメモっておくアプリを使用している。べつに標準搭載のメモアプリでもいいくらい、それなりに適当な管理体制なのだけど一応使っている。バーコードを読み取って商品名を勝手に入力してくれるところが非常によい。アプリならではの恩恵は、私個人はそのあたりしか得られていない。
いまだ冷蔵庫、冷凍庫の中ですやすや眠っている食材たちに何味の鍋キューブでおめかししてやるか。考えつつ新たに買うべき食材を決める。ひさしぶりに里芋を食べたい気分だけれど、ちょっとめんどうくさい。ああでも食べたい。イカと一緒に煮たやつとか……。
連勤が終わってがんばれそうだったら作る。
芋はおいしいしきちんと腹が膨れるので最高の食材だと思う。煮たたまねぎなんかも大好きだけれど、彼は無限に食べれてしまうのでよろしくない。
こうして記事を書いているのは、おなかがすいてたまらないのにポークビッツとむき枝豆と卵を焼く気になれずベッドでのんびりしているからだ。おなかが空っぽでさすがにくたばってしまいそうなので、どうにかこうにか炒めてやろうと思う。
汁物がない。お湯を注ぐだけの味噌汁を昨日買って帰ろうか、ウンウン悩んだけれどなんか高く感じて買えなかった。買えばよかった。それか休みの間に作っておくべきだった……。
炊いておいた栗ご飯と、これから作るポークビッツの炒めものと、ない汁物に思いを馳せる。アプリで口座を見たらいろんな支払いで計10万円が引き落とされているのが見えた。今日か明日にでも味噌汁を作りおこう。
家計簿をつけるのがとても苦手なので、ニュアンスで節約と家事をしている。それなりに貯まったら県外のバー巡りなどしたい。
と、右に左に寝返りを打った挙句、いい加減おなかすいたんだって! と自分を奮い立たせて起き上がる。記事を公開して5分後くらいに。
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