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教員の生産性は上がるのか。

時短のメリットとして、教員の働きやすさが向上し、多様な働き方が尊重されるようになったことが挙げられます。例えば、保育園に通う子どもがいる教員が早く帰宅できるような環境が整備され、罪悪感なく仕事を終えられる風潮が広がりました。また、以前よりも管理職や同僚が長時間残業をすることが少なくなり、帰宅しやすくなっています。しかし、早く帰ることが優先されるため、同僚とのコミュニケーションが減少し、職場での情報共有や雑談が少なくなったことが課題として残っています。

一方、時短の進展により個人主義が進行し、他の教員の働き方に配慮することが減り、孤立感が生まれやすくなったと指摘されています。パソコンの普及により、教員同士が互いに話し合う時間が減り、些細な問題が大きくなる前に相談しにくい状況も生じています。また、働き方改革の進展によって、教育に対する情熱が必ずしも高くない人が教員として働くようになり、学校文化の変化を余儀なくされています。これにより、教員の多様性が進み、今までのように教育に熱意を持つ人だけではなく、異なる働き方を求める人も受け入れる必要があるとされています。

最後に、「働き方改革」の本来の目的は生産性の向上と教員の意欲や能力の発揮です。しかし、現在は時短自体が目的化しているため、その結果として教員のモチベーションが低下している場面も見受けられます。管理職は教員と対話し、個々の意欲を引き出すことが重要です。また、学校全体のシステムの改革も必要で、教員の負担を平等に分配する工夫が求められます。改革を進めるにあたっては、リーダーシップを発揮し、教員同士の対話を重視し、学校全体で意欲を高める環境作りを進めることが課題となります。

特にこの記事で考えたのは、「生産性」
筆者も触れているが、これまでは、
クラス全員の日記にコメントすることや、
学級通信をたくさん出すことに命を賭けることが、
教員の美徳の一つであった。
かくいう私も、若手の頃は、
学級通信を毎週作成して自己満足していた。

でも、それが本当に効果的であったか、
検証をしたことは一度もない。
よく言われる。

「教育は、すぐに成果は現れない」

確かにそのとおりだと思う。
中学校や高校であれば、
進学指導もあり、いくらか眼に見える結果もあるが、
とはいえ、それだけで教育の成功・失敗を
語ることはできない。

一方で、成果が現れないことに甘え、
自身の教育活動の効果を全く振り返らないのは、
仕事としてどうかとも思う。

学校が、教員が、生産性を向上させるために、
どんなことが自分にできるか。
教育アドバイザーの工藤勇一さんが言われていた、
「やらないことを決める」のが、
まずできることなのかもしれない。
そして、それを職員室で共有していきつつ、
新たな文化づくりを進めていきたいと思う。

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