[感想]Bewitch vol.1
12月9日に以前、共演?をしたしおりん(大平詩織さん、いつもの呼び方で書かせて頂きます)が代表を務める Bewitch のダンス公演を
鑑賞させて頂きました
今日はその感想を
なぜ、共演に「?」がつくかというと
以前、出演するはずだったダンス公演があったのですが
仕事の関係で出演が難しくなり、
やむなく当日の裏方スタッフとしての参加に変更させて頂く事がありました
大変身勝手で、座組や関係者の方々に多大なご迷惑をおかけしまった公演です
その時に、一緒に公演のために練習を重ねていたのが
しおりんでした。
今回の『Bewitch vol.1』は他にも
所属劇団 カンパニエ ベルメモアの 平野琴音や
しおりんと同じくご迷惑をおかけしてしまった
工藤地央くんが出演をされていました
そのダンス公演から約2年が経過し
当時は、みんなが参加させて頂いていた側が
自分たちで主宰をし、公演を作る側になっている…
「これは観に行かないわけには!」千秋楽18:00のステージを観賞させて頂きました
もう、めちゃくちゃ刺激的でした
本当に十人十色というか、個性的な作品たち
個性的をどう表現しようか…
作品によって表現している「物質」が異なっている…?
というのが、素直に出てきた言葉です
例えばどんな「物質」があるか
・一番最初の作品は
「世界観」でした。とある小説の一節を朗読、その朗読に合わせて振りをつける
その一節がもつ空気や情景を映し出す…だったり
他にも
・使用している曲の「感情や経験」や「ダンサーの解釈」を表現しているもの
・それぞれの「日常」を表現している作品
・独自の「物語」「関係性」を魅せる作品
・「概念」を提示する作品
そして
・公演全体の「コンセプト」を表現しているオープニングとエンディング
しかもそれらを、肉体表現だけで全て具現化している
改めて、「なんだこの企画は!?」と見ながら度肝を抜かれる私
演劇のイベントでこうした色んな作品を上演する企画に足を運ぶことはありますが
別々の団体が、それぞれの色を出すものでした
でも、今回はあくまで一団体。
ダンサーがそれぞれの作品を振り付け、演出をするという企画。
それなのに、こんなにもカラフルな公演になるんだなー
出演者の皆さんと、ダンサーとしての個性と振付家としての個性の
両方が垣間見えるとても、新鮮な体験をさせて頂きました
私の中で一番印象的だったのは
しおりんさんとMaichiyさんの作品
とあるJPOPの曲を2人で踊っていた曲
(ジャンルはジャズなのかな←知識不足)
キレッキレ&シンクロ率100%
ダンスの知識がなくても心地よく映る作品
ただ、唯一シンクロしていないところが…
私は表情の違いに目を奪われました
虚しさを抱えるMaichiyさんの表情と
優しい微笑みを浮かべるしおりんの表情
この曲をあまりちゃんと聴いた事はないのですが
おそらく、失恋ソング
相手に別れを告げてしまった事への自分の弱さへの後悔(私見です)の曲
2人の表情をどう捉えるか
私の解釈は二つ
一つは
相手の愛情に向き合えず別れを告げてしまった男性と、
今まで愛情を与え続けてきた女性
2人の中で計算された表情の振り付け
もう一つは
その悲しさを噛み締めている今の自分と
それを乗り越えて、今ならわかると過去を慈しむ自分
ダンサー個人の人生の経験値からくる肘み出た表情
どちらであってもとても素敵でした
最後に
当日のパンフレットと終演後のしおりんの言葉から
「踊りたい人が踊れる場所を作る」
皆さんも
色んな生活、活動をされていると思います
表現したくてもなかなかそんな場所がない
そんな人のために踊りたい時に踊れる空間を作り出す
改めて、なんて素敵な公演なんでしょうか…
なんだかベルメモの目的の一つと近いものを感じてます
「自分も初心に戻り頑張らねければなー」
「vol.2が楽しみだなー」と余韻に浸っていたら
帰り際、しおりんから
「ヤマケンと踊る機会を狙っているから」と一言
私の身勝手から共演が叶わなかったのに、感謝ありません
今度こそ共演を果たすしかないですね
もしかしたら、しおりんは私をダンサーにかえる魔女なのかもしれません