『東大寺開田図の研究』覚書⋯シルクロードと敦煌壁画へ「夢」をはこぶ著書
コーヒータイム(208)「万葉の世紀」4冊目へ(11月29日FBから)。
日本海地域史研究室 藤井 一二
目下、「万葉の世紀」4部作を目指して原稿を推敲しながら、思う様に進捗しない時は手を止め、FB「コーヒータイム」コラム欄に向き合っている‥。
往年発刊した「万葉の世紀」2作目の『東大寺開田図の研究』(塙書房)が「残部僅少」との知らせに接した。コンパクト本の数倍価格もの単著が、検索サイト「カーリル」「CiNii」などから、全国図書館の約200館(大学図書館94、県立図書館26を含む)、ケンブリッジ・ベルリン図書館に架蔵するのを知った。
同書に収載する「古代における荘園絵図の描写と画師(えし)」は、荘園絵図の系譜・類別や描写・作画組織などに焦点をあてた作品である。
後年、敦煌研究院(中国)の研究員との学術交流にも結びつき、2013・2019年の「敦煌楽舞国際学術検討会」(西安市)の報告内容も同論文が下敷きとなった。その後、国内の巡回講座「画像で語る・シルクロードと大伴家持の時代」(軽井沢―太宰府―魚津―富山)へと繋がった。
いま、国立国会図書館などの検索サイトから、架蔵図書館を都道府県別に知ることができ、各図書館における本書選定の手配を有り難く思っている。
まもなく12月。先日、長男の新刊本予告が出版社から発信されたと知り、ネット上で確認した。‥昨夜、私の推敲作業は、いつもより「快調」であった気がする‥。