新蓮根饅頭 養老仕立 【料理】【ワイン】【ペアリング】3点に分けてこだわりを解説します
【料理】
料理長より
6月 懐石料理のテーマ
『花鳥月露ノ雨』
本当に美しい自然という意味
雨音も虫の音も、この時期に咲く花や
植物全てが梅雨の風情であり、この
素敵な雨の時期を表現しています
石亭の庭園を愛で雨すら楽しんで頂きたい
⚫︎吸物
暦は夏にさしかかっています
新蓮根饅頭の中には地元の渡り蟹が
入っております
長芋のとろみが鰹出しの旨味を高め
白木耳や牛蒡、鶯菜や三つ葉などの
野菜が優しく包み込んでくれています
山葵が少し入ることで全体がしまり
スッキリとした余韻が楽しい一品です
崩しながら召し上がって頂きましたら
変わりゆく味わいに楽しみを
感じて頂けると思い
【ワイン】
(品種)
ソーヴィニヨン・ブラン 75%
セミヨン 17% ミュスカデ 8%
このブドウ畑は
広いアントル・ドゥー・メール地区の
中でも最古のものです
農薬を極力抑えた栽培を行いながら
生物学“ビオロジー”に基づく農業を
目指しています
造り手の方の想いは
「ワイン造りに欠かせないことは
土壌の特性や、その中に棲む微生物の働きを
理解し、その土地ならではの個性を葡萄に
表現することです」
葡萄の収穫は、品種の持つポテンシャルアロマが最大限になった時を見計らって一気に行います
こうする事で香り高いワインを産出
また早朝の気温の低いうちに収穫することで
フレッシュ感を損なわないよう
気を遣っています
【ペアリング】
このワインの強みである
清々しいレモンや青リンゴ
グリーンでフレッシュな豊かな香り
その香りと吸物の長芋や山葵、木の芽の
爽やかさが同調し
より澄んだ味わいになります
さらに、揚げた新蓮根饅頭に入っている
渡り蟹の旨みや塩味にもワインの
ミネラルがしっかりと寄り添い
際立たせてくれます
アタックの強弱と余韻の長さもしっかりと
重なり合った素晴らしいペアリングです