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みそひと とな

季語も関係なく、十七文字や三十一文字に拘らず
思いのままにつぶやいたものです

最初にクイズを
次の句に「生物」は何匹いるでしょう?
「メジロ来て 最後に残る 柿つつき」
答えは下へスクロール

白菜の 収穫後に 黄の絨毯
風やみて 麦天を指し 紋白舞う
近くとも 紋白麦に集い 紋黄は茄子に 
初盆に 笑顔遺りし スマホ伏せ
君笑う 7年前の画像あり

あちらにも こちらでも匂う 金木犀
秋空に 蕾はち切れ 芙蓉花
あちこちに 煙登るる 刈り田かな
くもなくて 天に輝く 女郎糸
開花待つ 蕾福よか 芙蓉花
食い過ぎて 腹を突き出し 歩く畔
古社 引き立て魅せる 田の黄金
燻されて 這い出る虫に 百舌鳥鳴きぬ
真っ直ぐに のぼる煙の 焼畑よ
遠くまで 見渡す田畑に 稾匂う
赤蜻蛉 泳ぐ田んぼに 稾香立つ 
刈り田から 伸びし青葉の 勢いよ
刈後の 稲から伸びる 蒼き葉ば
天高し 鐘の音響き 法被舞う
たわわなる 稲穂一面に 風が波 
水抜きて ひび割れた田に 稲穂立ち
籾殻に つどう雀の 賑やかさ
黒々と 光る茄子に 蜻蛉舞い
勢いよく 流れる水路の 一藁よ
用水に ゆるりと流るる 落穂かな
暑さ過ぎ 耳元騒ぐ 秋の蚊よ

暑さ過ぎ 弱々しい羽音 蚊の哀れ
丸々と 肥たる鮒の 似合わぬ溝
片脚の コオロギ鳴きて 力得る
低く飛ぶ シオカラトンボ 蹴りそうに
刈り後に 残る壁際 稲穂垂れ
畝際に 刈り残る稲穂 実り多し


鼻詰まり 眠れぬ夜明け 職場にて 陽だまり窓の うたた寝いびき
手を取りて  誘いし夜桜  満開に  愛でるは一時  すぐに散りなむ
時経れど  色変わらざり  山紅葉  思いも雪も  また積もりけり
山中に  見つけし桜  七分咲き  久しく待ちにし  時きたりけり
手折ろうか  悩むまにまに  人が採る  迷いて咲きたる  露地の向日葵

いつのまに  咲きて落ちたる  ツツジ花  いつの日からか  便り届かじ
春風に  揺れ続きたる  白い帆に  カモメ休むや  今は凪時
突然に  開けたる木々  断崖の  向こうに霞む  君と見た橋
久々に  手に取りし蜜柑  薫りたち  唇甘くて  心震える
助けむと  手差し伸べとも  振りほどく  君は吾れに  何を求める

道ならぬ  道を歩むも  二人なら  坂を乗り越え  茶を楽しまむ
逢えぬほど  想ひつのりし  この春に  夜を明かせば  月も朧に
枝伸ばし  山を染めたる  藤の花  君が心も  我が色にせしむ
風ともに  二人走りし  春の日に  青空のもと  海は碧く蒼く
平日の  昼に二人で  過ごす時  夕暮れ迄が  如何に短し

星に月  互いに光る  西の空  想ひを伝える  便りぞ嬉しく
手に取れば  消えゆく泡に  似たりけり  君が心も  我が手に足らじ
翌年の  花を思いつ  切る枝に  変わらじと見る  紫陽花の色
近しきが  伝わる君が  文なれど  そが恋か否か  ひまわりぞ知る
差し伸べる  革手袋の  冷たさに  改めて知る  唇の温かき

沢登り  木々に寄り添い  仰ぎ見る  広き藍空  身を焦がしつつ
木枯らしに  回り踊るる  風鈴の  乾き音色に  君を偲ばむ
便りくる  七月ぶりに  震えたち  嬉しいながら、辛さの予感
我が指に  身体仰け反り  喜びたる  薄目遣い  過の人に似たる
惑う夜 グラスの中に 立つ泡に 思い出の色 淡くなるばかり

忘れない あの日の君の 微笑と 翻った スカートの裾
言葉にならない 別れのサイン 星空はもう 月が隠れた
もう来ない メッセージだと 分かっている それでも何度も 確認する
二人で 笑う写真を 消せずに 暗い部屋で 薄暗く光る
ボトルが空に なると同じ頃 心の中も 空っぽになる

三年ぶり スマホ機種変 仕方なく お揃いのもの 少しづつ減って
損得なしに 一緒にいたかった 初めての人 別れを告げられ また一人の夜に
青空に 一本線の雲 見つけしも 喜び語る 人なしかなし
君の好きな石 嬉しい時には輝き 寂しい時には沈んでいく ターコイズの碧
胸の中 美しく咲く 桜花 刻経ち見ると 葉ばかり繁り



メジロ来て 最後に残る 柿つつき
✳︎この俳句に生物はなんびきいるでしょう?
答えは五匹(目白、犀、蚊、牡蠣、啄木鳥)


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