月乃と鈴音

年老いて書きたい欲望が溢れ出て、書いたは良いが、誰に読んでもらう?どうしたら読んでもら…

月乃と鈴音

年老いて書きたい欲望が溢れ出て、書いたは良いが、誰に読んでもらう?どうしたら読んでもらえる?悶々している時にここを知りました。バイクとロックを愛するオーバーシックスティの表現です。

最近の記事

みそと とな 3

親を待ち 身動きもせず つば黒目 苗植えて 腰おろす畦 雨近し 屋根超えて 茂れる山法師 花見えじ 水入し 泥田に集う 燕鴉 用水路に 毒々しき 紅卵 水引きて 苗の間に 山映る 耕運機止め 見渡す畠に 燕飛ぶ 鮮やかに 増えし紅卵 用水路 塀に烏 逃げずに鳴く 子がいるか 一匹を 追いて群れ飛ぶ 紋白蝶 アスファルト 干からびたミミズ 蟻も来ず 道迷い  景色違うと 句も浮かび 狭き影 求めて近寄る 低き壁 用水に 飛び込みたくなる 昼下がり か

    • 【短編小説 吉井橋うどん】

      「昼は吉井橋に行くか。」  入社当日の昼休み、その日初めて顔を合わせた会社の先輩に昼食を誘われた。  言われるままに車に乗せられ10分ほど走って到着した先は、本当に橋だった。その橋につながる道には土手に降りられる場所があり、桜が数本植えられている。先輩は一本の桜の木の下に駐車した。ドアを開けるとちょうど風がサッと吹いた。目の前がピンクになる。ソメイヨシノから花びらが舞い散ったのだ。  一面の桜に見惚れていると先輩が「さっさと行くぞ」と声をかけてくる。 先輩の背中を追っ

      • みそひと とな 2

        父母に    虐げられし    この児らの   腕の青あざ    撫ぜるは哀し 遊んでと    言った子を    押し退けて    僕も僕もと 取り合う子淋し 何人が 母へ差し伸べる   救いの手 それさえあれば    子らが救われる ただ君の 肌に触れたく 思うだけ 言葉に出せず 紙に書き留める 何がしたいか 何を成せるか 何を求められるのか 還暦すぎても 答え見出せず 似たる人の 笑顔を見ると 胸痛む きっと幸せだろうと 信じるしかなし 月が綺麗 伝えたい人は

        • みそひと とな

          季語も関係なく、十七文字や三十一文字に拘らず 思いのままにつぶやいたものです 最初にクイズを 次の句に「生物」は何匹いるでしょう? 「メジロ来て 最後に残る 柿つつき」 答えは下へスクロール 白菜の 収穫後に 黄の絨毯 風やみて 麦天を指し 紋白舞う 近くとも 紋白麦に集い 紋黄は茄子に  初盆に 笑顔遺りし スマホ伏せ 君笑う 7年前の画像あり あちらにも こちらでも匂う 金木犀 秋空に 蕾はち切れ 芙蓉花 あちこちに 煙登るる 刈り田かな くもなくて 天に輝く 女郎

        みそと とな 3