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【雑談】僕は君が思うような人間じゃない。

「僕は君が思うような人間じゃない。そうさそんな人間じゃない」
この歌詞に聞き覚えのある方いらっしゃると思ういます。
そうです。森山直太朗さんの『生きとし生けるもの物へ』の歌詞です。

この曲。本当に、本当に素敵な曲です。
2023年3月から5月にかけて人生最大に病んでしまっていた時に偶然、夫が森山直太朗さんのコンサートチケットを購入して帰ってきたんです。当時わたしは彼の曲は知っていたけど、大ファンというわけでもなくコンサートに行くのもあまり乗り気ではありませんでした。

そんな乗り気ではなかったコンサートでわたしはこの曲に出会いました。
コンサート始まって最初の曲は『花』。静かに厳かに彼が歌い始めるとわたしはその空気感にどんどんのめり込んでいきました。そしてなぜだか泣きそうな気持ちになりました。そして2曲目に歌ってくださったのがこの『生きとし生ける物へ』でした。
1曲目が終わり、静かに2曲目は始まりました。歌い出しは、
「僕は君が思うような人間じゃない。そうさ、そんな人間じゃない」
でした。このフレーズを聞いた瞬間わたしの涙腺はバグって曲中ずっと涙が止まりませんでした。泣きすぎて途中でもう泣き止むことを諦めたぐらい泣きました。

どうしてわたしがこの曲にこんなに引き込まれたのか。
当時わたしは仕事が全ての人間で悩みも喜びも恐怖も全ての感情が仕事に関わることでした。そんな中、3月頃から仕事でミス続きで気分は四六時中落ち込み、常に恐怖を感じていました。仕事中は周りに気を使い「もうミスからは立ち直りました!また1から頑張ります」とかやる気があるように見せかけていました。でも家に帰ると毎日今日も何かミスをしているんじゃないか?と別に思い当たる節もないのに急に発作のように恐怖感に襲われて自分ではその恐怖から抜け出せなくなっていました。恐怖に耐えかねて市販薬の漢方で不安を軽くすると買いてあるものを毎日服用していたぐらいです。

そんな心理状態で聞いたフレーズ。
「僕は君が思うような人間じゃない」
わたしの心にあるけどどうしてもわたしの口からは出なかった一言でした。
それが耳に入ってきた瞬間に自分の我慢していた気持ちや考えが溢れ出してきたような感覚でした。
普段社会で見せている自分の姿は偽物。わたしはそんなに強くないし、すぐにへこたれる。でもそんなこと人に言えないし、期待を裏切ることは出来ない。

その後もこの曲の歌詞は当時のわたしの感情を解放してくれるものばかりでした。

どうにかなるさと戯けても、どうにもならないことがある

『生きとし生ける物へ』森山直太朗

このフレーズもすごいなあと最初に聞いた時に思いました。
「ああ、それ言っちゃうんだ」と。
多くの曲はどうにもならないことなんてないよと希望を持とうよと言ってくるのにこの曲は違います。そうです、この世界の現実としてどうにもならないことの方が多いんです。まさにわたしのどうしようもない恐怖もその中の一つでした。当時悩んでいる際に友達や夫に話を聞いてもらう機会もあり、その度に「そんなに深く考えなくていいんだよ。考えすぎだよ」と言われていました。でもどうしてもそう思えない。どうしようもないことでした。(今考えればもう病気だから早く通院したらよかったなと思います)

生きとし生ける全ての物へ注ぐ 光と影
花は枯れ、大地は罅割れる そこに雨は降るのだろう

『生きとし生ける物へ』森山直太朗

このフレーズは曲中何度も出てくるサビの部分の一部です。
この世に生きる全てのものに光と影がある。
花は枯れて、大地も罅割れ、全てが終わりのように感じる。
だけどそこに雨が降ることで生命は回りまた命が始まる。
今が最低で心がカラカラになり、雨まで降ってきて散々でも、そこから始まることもあるんだと。

本当にこの曲は当時のわたしのメンタルを支えてくれた曲としてすごく大切な一曲です。今でも曲を聴くとジーンときます( ◠‿◠ )車の中で流すと一緒に歌うというより、しっかりと聴きたくなる一曲です。

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