でもやっぱり頑張ってきた ー僕の「ぶっきらぼうな」お兄ちゃんー
時々「お兄ちゃんがいたらどうだったのかな」なんて思うことがあります。
私は50歳で妹が46歳。ですので、かれこれ46年『お兄ちゃん』をやってきたことになりますね。
以前、私には長らくの『暗黒時代』がありました。
「頼りない」お兄ちゃんでもお兄ちゃんなりの悩みがあったりして、かといって妹に頼るのも何だか恥ずかしくて1人悶々、というような状況がありました。
そんな時に僕を救ってくれたバンドがあります。その名は『the pillows』。今年で結成35年目の大ベテランになります。
the pillowsと聞いても、ピンとこない方がほとんどと思います。実際、そこまで売れているバンドではありません。
しかし、音楽業界内での人気は凄まじくMr.ChildrenやBUMP OF CHICKENなどにとてもリスペクトされていることで有名です。
『ハイブリッドレインボウ』、『ストレンジカメレオン』、『ONE LIFE』、『MY FOOT』、『Funny Bunny』、『スケアクロウ』。
お薦めを紹介しようとするとキリがないですね(笑)。1曲選ぶのは不可能なくらいたくさんの名曲を彼らは生み出しています。
彼らの進んできた道は『王道』ではなかったかも知れません。でも、「ポップな曲を作りたい」という信念のもと決して忖度・妥協せずに「ただやりたいこと淡々とやる」を貫いた姿勢が後輩たちのリスペクトを集めているのだと感じます。
嘘偽りのない彼らの楽曲は暗黒時代の私を照らしてくれました。お姉ちゃんのように「頑張れ~」と優しいトーンで応援してくれる感じではなく、ぶっきらぼうに「なっ!」と言葉足らずにそっと背中を触ってくれるお兄ちゃんみたいな感じ。これが当時の(今も)僕にはとてもリアルで救われたんです。
この歳になって改めて聴いてみてもしみじみ「やっぱりいいなあ」と感じます。せっかくですので、『Funny Bunny』から1節ご紹介します。
あなたがたとえ自分のことを「ダメ」で「しょうもない」人間だと思おうと、あなたが今「ここにいる」という時点であなたはすでに頑張っています。知らず知らずに「風の強い日を選んで走ってきて」いるんです。だから大丈夫。君なら出来る。
そして、これは『慰め』の歌であると同時に「だからこそたとえ夢が叶わなくともそれを他人のせいにしてはいけないよ」という厳しさも内包された『鼓舞』の歌だとも感じます。
どちらの意味に取ったとしても、とても心動かされますよね。
そんなメッセージをthe pillowsから受け取りながら、今後も忖度・妥協せずに「淡々とやりたいことをやっていこう」と考えています🎵