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今年のクリスマスは宇宙から楽しもう!

天地人は、2050年にも持続可能な地球環境を目指して活動するJAXA認定ベンチャーです。宇宙ビッグデータをWebGISサービス「天地人コンパス」で解析・可視化することで、まだ誰も気付いていない土地の価値や地球の資源を明らかにするサービスを提供しています。

『今日から使える宇宙豆知識 by JAXAベンチャー天地人』では、宇宙に関連するさまざまな最新情報を、天地人のエンジニア、研究者、ビジネスリーダーが一歩踏み込んで解説します。

今年のクリスマス、みなさんはどのようにお過ごしになる予定ですか。本記事を執筆した筆者は、南の島に在住しているため、ここ5年くらいは毎年温かい半袖のクリスマスを過ごしています。寒い冬に過ごす聖夜も懐かしくなってくる今日この頃です。
本日の記事では、クリスマスと宇宙、近そうで遠そうな二つの話題をつなぐ、いくつかの小話を紹介します。


1.クリスマスと宇宙?

クリスマスといえば何を思い浮かべますか。外ではイルミネーションとクリスマスソング、家の中ではクリスマスツリーにサンタクロースからのプレゼントを待つ子どもたち。私はなぜか、クリスマスディナーといえば、フライドチキン・・・ではなく、ホワイトシチューを思い浮かべてしまいます。

ChatGPTに聞いたところ下記のような回答をしてくれました。

クリスマスツリー
キラキラしたオーナメントやライトで飾られたツリーは、クリスマスの象徴的なアイテムです。
プレゼント
家族や友人とプレゼントを交換する楽しみや、サンタクロースが子供たちに贈り物を届けるという物語も人気です。
サンタクロース
赤い服と白いひげがトレードマークのサンタさんは、子供たちに夢と喜びを与える存在ですね。
クリスマスケーキ
日本では、クリスマスに特別なショートケーキを食べる文化が広まっています。
イルミネーション
街中に輝く光のディスプレイやイルミネーションは、クリスマスの雰囲気を盛り上げます。
キャロルや音楽
「きよしこの夜」や「ジングルベル」など、クリスマスソングを聞くと一気に季節感が高まります。
家族との時間
家族や友人と集まって食事を楽しんだり、特別な時間を共有するのもクリスマスの大切な要素です。

ChatGPTより

どれも、クリスマスの雰囲気を盛り上げてくれる要素ですね。
ここからは、クリスマスツリー・サンタクロース・イルミネーションに注目して、クリスマスと宇宙をつなぐお話をいくつか紹介していきます。

(1)クリスマスツリーの一番上の星

クリスマスツリーの一番上には必ず星がついていますが、あの星の起源をご存じですか?
クリスマスといえば、キリスト教においてはイエス・キリストが生誕したことを祝う日となっています。ということで、クリスマスツリーの星にも別名「ベツレヘムの星」という名前があります。

イエス・キリストが生誕する際に、「ベツレヘムの星」が輝き東方の三賢人を呼び寄せたと言われています。この「ベツレヘムの星」がどんな星だったのかには、いくつかの説があります。


  • 超新星爆発・惑星の会合説

惑星の運動法則を発見した、ドイツの天文学者ヨハネス・ケプラーは、17世紀のはじめに、夜空のサソリ座の方向に、火星、木星、土星の三惑星があたかも並んで接近して見える現象、三惑星の会合が起きたことを見つけ、その際に新星が出現(超新星爆発)したことを観測しました。そこで、三惑星の会合の周期を計算し、イエス・キリストが誕生したとされる頃にも、三惑星の会合が起きたことを示しました。この会合が起きたときの新星出現が「ベツレヘムの星」ではないかと仮説を立てています。
なお、現在では、超新星爆発とは、星がその一生の終わりに引き起こす大規模な爆発現象のことだと知られており、三惑星の会合と超新星爆発はおそらく無関係と考えられますが、惑星運動を研究していたケプラーらしい仮説ですね。


  • ハレー彗星説

イタリアの画家ジョット・ディ・ボンドーネは、「東方三博士の礼拝」を題材とした絵を描いており、「ベツレヘムの星」として実際にジョットが見た、ハレー彗星の絵を描いています。イエス・キリストの生誕に一番近い、ハレー彗星の接近年が紀元前12年なので、10年超の誤差はありますが、彗星が三賢人を導いたと考えるとロマンがあります。

他にも、木星が月に隠される木星食説、金星説、流星説等、色々とありますがどれも憶測の域を出ません。
実はクリスマスツリーの一番上の星が、夜空で見える天文現象だったと考えると、クリスマスと宇宙の関係性がぐっと深まるような気がします。


(2)サンタクローストラッカー

子ども達が毎年クリスマスの時期に心を躍らせるのは、今年のクリスマスにはサンタクロースから何のプレゼントをもらえるかです。我が家の子どもたちも、クリスマスツリーの下に大きな靴下を置き、サンタクロースへのお手紙を書いています。

そんな子どもたちにとって、サンタクロースがいつ自分のところに来るのかは永遠に解けない謎でありながらも、どうしても知りたいことの一つでしょう。

そこで頼りになるのが、「北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)」によるサンタクローストラッカーです。

英語だけでなく、日本語等9か国語で対応しています。

NORADではクリスマスイブに、北極からサンタクロースが出発するのを観測したあと、追跡をはじめ、全世界にサンタクロースがプレゼントを届ける様子をリアルタイムで報告してくれます。

NORADがサンタクロースを追跡するのに使っている技術は、通常世界の上空を飛んでいる飛翔体を追跡する技術と同じものです。


  • 地上レーダー

    • カナダ北部からアラスカ 全域 47カ所に設置されたレーダー

    • 飛翔体の出発を検知

  • 人工衛星

    • 静止軌道上に位置する赤外線センサを搭載した人工衛星

    • ロケットやミサイルが発する熱を赤外線センサで検知

    • 同様にサンタクロースのそりをひいている赤鼻のトナカイ(ルドルフ)の鼻が発する熱を検知

  • ジェット戦闘機

    • カナダとアメリカの空軍が飛行させる戦闘機が、サンタクロースとトナカイ達をエスコート

NORADは1955年からサンタクロースの追跡をはじめ、毎年世界の子ども達からのメール・電話に対応して、サンタクロースの位置情報を教えてくれるほか、ウェブサイトでサンタクロースのリアルタイム追跡の様子を公開しています。

個人的には、NORADが公表しているサンタクロースのそりの技術情報が本気すぎてとても面白いので必見です。

出典:NORAD

(3)宇宙から見るイルミネーション

日本だけでなく、世界各地で楽しめるイルミネーション。夜の街を歩きながら、きらきら輝く光景にクリスマスを感じる方も多いのではないでしょうか。

天地人コンパスでは、12月に入ってから宇宙から見た地球の夜景、いわゆる「夜間光」のデータレイヤーを追加しました。

天地人コンパスにログインして、レイヤーから「夜間光」を選択します。
無料版では、2021年5月、2024年5月に二時点の世界における夜間光を搭載しています。

天地人コンパスにおける「夜間光」レイヤの選択画面


東京の「夜間光」の様子(2024年5月)


ニューヨークの「夜間光」の様子(2024年5月)

私も、世界のいろいろな箇所の「夜間光」を見ていると、綺麗だなと感じつつ、

  • 繁華街も輝いているが、意外と空港がよく輝いているな

  • ぽつんと山の中に輝いているところをよく見たら石油の精製所だった

  • 地球全体で見ると人間が住んでいるエリアって狭いんだな

等、色々な発見があり面白いです。

宇宙から見るイルミネーションはどのようなものか、みなさまもぜひお試しください。


2.クリスマスを宇宙で過ごした人たち

世界で初めて、クリスマスを宇宙で過ごした人たちは誰なのでしょうか。
この後の章では、クリスマスを宇宙で過ごした宇宙飛行士たちに焦点をあててご紹介します。

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