名作劇場「童話の世界から:海外編」vol.8『みにくいあひるの子』(アンデルセン童話)
アンデルセン原作の童話。1843年発表。
【あらすじ(ウィキペディアより)】
アヒルの群の中で、他のアヒルと異なった姿のひなが生まれた。
アヒルの親は、七面鳥のひなかもしれないと思う。
周りのアヒルから、あまりに辛く当たられることに耐えられなくなった
ひな鳥は家族の元から逃げ出すが、他の群れでもやはり醜いといじめられ
ながら一冬を過ごす。
生きることに疲れ切ったひな鳥は、殺してもら
おうと白鳥の住む水地に行く。
しかし、白鳥たちの意外な反応にひな鳥
は水面に映る自分の姿を見る。いつの間にか大人になっていたひな鳥は、
自分がアヒルではなく美しい白鳥であったことに気付くと、それまでの
悲しみから解放される。
【童話「みにくいあひるの子」が教える教訓】
周りのアヒルたちと同じように、雛自身も物事を見た目で判断してしまうもの。雛の本質を見極めていたのは実はアヒルの親のみで、物事の表面しか見ていないと、誤った道に進みかねないです物語の終盤、黒い姿で生まれた雛は、自分が白鳥だったことを知ります。
白鳥の群れに迎え入れられ、ようやく平穏な生活を手にすることができました。それまで雛は、周囲の評価から自分をみにくいと思い込み、水面に映る姿を見るまで自分が白鳥に成長していたことに気付きませんでした。
「コンプレックス」ではなく、「個性」として受け入れることが大切。
「個性」ととらえていたならば、環境は大きく変わっていたかもしれません。「なんでも見かけで判断してはいけない」「みんなと違うことに劣等感を抱く必要はない」
【その他】
作者のアンデルセンは、とても貧しい家庭で育ちました。幼い頃に父親が他界し、学校へ通うこともままならなくなります。夢だったオペラ歌手になることは諦めたものの、周囲の助けもありなんとか大学へ進学することができました。
しかしいじめを受ける日が続き、孤独な日々を送ったといいます。
卒業後はヨーロッパの各地を転々としながら、詩や小説、童話を創作。
行く先々で貧富を問わずさまざまな人と交流をし、愛される物語を生み
出す作家となりました。
アンデルセンは、自身とみにくいアヒルの子を重ね合わせ、どんな人でも、
生きていれば幸せになる可能性があることを伝えたかったのかもしれません。
物事を見た目だけで判断しない、個性を育てることでオンリーワンの存在に
なれますので決して周囲と比べた生き方を踏襲しないことです!
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