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名作劇場「童話の世界から:海外編」vol.9『マッチ売りの少女』(アンデルセン童話)

アンデルセンは、1枚の木版画から着想を得てこの作品を書いた。1845年11月、彼のもとに編集者から手紙と3枚の絵が届く。この中の1枚を材料に童話を書くようにという依頼なのだが、彼が選んだのはマッチを持つ少女の後姿を描いた木版画だった。

貧困のうちに亡くなった母を思い出してこの作品が生まれたとされている。
母ではなく祖母の少女時代をモデルにしたという説もある。


【あらすじ(ウィキペディアより)】
年の瀬も押し迫った大晦日の夜、小さな少女が一人、寒空の下で靴も
履かずに裸足でマッチを売っていた。マッチが売れなければ父親にぶたれるので、すべてを売り切るまでは家には帰れない。

しかし、街ゆく人々は、年の瀬の慌ただしさから少女には目もくれず、
目の前を通り過ぎていくばかりだった。
夜も更け、少女は少しでも暖まろうとマッチに火を付けた。
マッチの炎と共に、暖かいストーブや七面鳥などのごちそう、飾られた
クリスマスツリーなどの幻影が一つ一つと現れ、炎が消えると同時に
幻影も消えるという不思議な体験をした。

天を向くと流れ星が流れ、少女は可愛がってくれた祖母が「流れ星は
誰かの命が消えようとしている象徴なのだ」と言ったことを思いだした。
次のマッチをすると、その祖母の幻影が現れた。マッチの炎が消えると
祖母も消えてしまうことを恐れた少女は、慌てて持っていたマッチ全て
に火を付けた。祖母の姿は明るい光に包まれ、少女を優しく抱きしめながら天国へと昇っていった。

新しい年の朝、少女はマッチの燃えかすを抱えて幸せそうに微笑みながら
死んでいた。
この少女がマッチの火で祖母に会い、天国へのぼったことは誰一人知る
由はなかった。 街の人々は教会で少女の死を心から悼み、教会で祈りを
捧げるのだった。


【童話「マッチ売りの少女」が教える教訓】
「死以外の救済はない」といった貧困層の叫びを体現した物語周りの人間は、貧しい物に対して手を差し伸べない、つまり、人助けというものはお金持ちであっても真に目の前に貧しいものがいても人を助けることはなく、自分が社会に貢献している側面を見せたいからお金を寄付するにすぎないという教訓が見て取れます。つまり、間接的に人助けをするが、直接人助けをするお金持ちはいないという教訓です。


【その他】
アンデルセンが伝えたかったこととは・・・
・幸せは自分の心が決める
・恵まれない状況で懸命に生きている人がいることを知れる

今の世の中でも同様な境遇の子供たちは多くいます、貧困でその日の食べ物にも苦労し、また虐待に逢って日々生きるだけで大変・・・。

いずれ世の中からそんな生活者は消えて欲しいものですが、今の世でも通じてしまう童話が物悲しい限りであります。

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