【報告】BuzzFeed Japanを退職しました(&次の職場について)
少々報告が遅くなりましたが、実は8月末でBuzzFeed Japanを退職していました。
ねとらぼを辞めてBuzzFeedに移ったのが2022年の11月だったので、在籍期間はだいたい2年弱くらい。ねとらぼ時代のように積極的に発信はしていなかったので「あいつBuzzFeedに行ってたの!?」みたいな認識の人も多いと思いますが、2年間のうち1年半くらいは実質編集長みたいなことをしておりました。「実質」というのは、外資系メディアであるBuzzFeedには「編集長」という役職が存在せず、「自分から名乗ろうとしなければ特に編集長という人間は出現しない」というシステムになっているからです。
ということで、前回の「ねとらぼを退職しました」から2年ぶりの退職エントリとなりますが、今回は立場上言えないことが多すぎるため密度には期待しないように!
ざっくりこの2年間でやったこと
さて、とりあえず機密に抵触しない範囲で、2年間のできごとをダイジェストでお送りしてみます。
当初は記者として入ったが、自分を誘った編集長が3カ月ほどで辞めてしまい、結局自分がその人の業務を丸ごと引き継ぐことになってしまった
もともと「なんやかんやあって今BuzzFeedだいぶ大変なのでなんとかしてほしい」的な感じで誘われていたが、難易度ベリーハードくらいかな~と思ってゲームを始めたら難易度HELL級だった
立て直しに注力したかったが、ここに「突然のしかかってきた編集長業務」が加わりてんてこまいに
さらに自分が入って半年ほどで「ニュース部門(BuzzFeed News)がハフポスト日本版に吸収統合される」という特大の組織改変があり、ドタバタの影響をモロに食らう
ねとらぼ時代と比べてさらにネットニュースまわりのゲームルールが変化しており、分析と適応でだいぶ時間をとられる
そんなこんなで結局自分ではほとんど記事は書けず、1年半ほぼほぼ裏方として奔走することに
それからいろいろあって、入社当初の大ピンチからどうにか平常運転レベルくらいまでは持っていけたが、さすがにいろいろ疲れたので転職することにした(←イマココ)
――とまあ、駆け足ですが大体こんな感じの2年間でした。本当はもっと愉快なエピソードがいろいろありますがここでは書かないでおきます。
ちなみに、これだけ読むと「BuzzFeedやばいんじゃないか」と思われそうなのでしっかり強調しておくと、少なくとも2024年現在のBuzzFeedについて言えば「今あるWebメディアの中ではかなり安定している方」と言っていいと思います(もちろんこれは僕一人の力ではなく、他の編集部メンバーや関連部署の力添えもあってこそでした)。とはいえまだまだ全盛期の勢いには届いておらず、本当はそこまで持ち直すのを見届けてから去りたかったんですが……まあ、あとは後任のスタッフに託しますということで。
あと、ついでにもう一つ補足しておくと、この2年間だいぶしんどかったのは事実なんですが、じゃあねとらぼからBuzzFeedに転職したことを後悔しているか? というと全然そんなことはなかったりします。
なんせいきなりの編集長ポジション(Lv1)で、いきなり超高難度ダンジョンに放り込まれたわけで、周りは全部はぐれメタル状態。ねとらぼ時代には考えられなかったようなイベントが日々恐ろしい勢いで発生し、キャリア形成やリスキリング的な意味でも、この2年間で得た経験値は相当なものだったと思います。その分だいぶ大変だったけど!
そういえば、途中から謎のキャラクター(バズりん)がいろんなところに出没するようになったのも僕の仕業でした。
ネットメディアからゲームの仕事へ
で、次の職場についてのお知らせですが、実は9月の頭から、リュウズオフィスというマーケティングの会社で働いています。
ゲーム好きな人なら聞いたことがあるかもしれませんが、「INDIE Live Expo」というゲームイベントの運営とか、『NEEDY GIRL OVERDOSE』といったインディーゲームのパブリッシングサポート、あとは『ペルソナ』『FGO』といったメジャー作品の宣伝・マーケティングなども担当している会社ですね。もともとゲームライターだった自分としては、13年ぶりに純粋なゲームの仕事に戻ってきた形になります。
思えば13年前の2011年、Wiiウェアで遊んだ『LA-MULANA』に衝撃を受け、なんやかんやあってねとらぼ編集部に入ったのが、僕のネットニュース編集者としてのキャリアの始まりでした(そのあたりのエピソードは昔ねとらぼに書いた)。
あのときふと感じた「このままゲームライターを続けていてはダメだ」という漠然とした焦燥感の正体は、今だに自分でもうまく言語化できていません。『LA-MULANA』という、それまでの価値観や人生観がひっくり返るほどの純粋さを目の当たりにして、当時の自分がいかに矮小だったかを思い知らされた……とでも言っておけば収まりはよさそうなんですが、そんな単純な話でもないなと思っています。
ともかく、あれから13年たって、再びゲームの仕事に戻ってきました。東京ゲームショウで会った人には直接ご挨拶しましたが、とりあえず当面はINDIE Live Expoを大きくしていくのが主なミッションになりそうです。
ねとらぼにいた11年間では「自分が面白いと思うものをどうしたらマスに届け、一緒に楽しんでもらえるか」をひたすら追求してきました。BuzzFeedにいた2年間では「どういう組織なら、今のインターネットでそれを合理的に続けられるのか」ということをひたすら考え続けてきました。
リュウズオフィスのサイトを見ると、「私たちはゲームと真剣に向き合う仲間とともに、ゲームへの貢献を続けていく」という代表のメッセージが載っています。
ネットメディアからマーケティング会社へ、若干畑違いの転職にはなりますが、今の自分なら、13年前の自分よりも多少は上手に、大好きなゲームへの貢献ができるんじゃないかと思っています。
これまでメディアの仕事でお世話になった皆さん、本当にありがとうございました(まだいろいろと仕事上での接点はあると思いますが)。そしてこれからいっぱいお世話になるであろう、ゲーム業界関係者の皆さん、どうぞよろしくお願いいたします!
最後に宣伝です
こちら締め切らせていただきました。拡散ありがとうございました!
最後にちょっと宣伝ですが、来る10月17日にリュウズオフィスのキャリア相談会がありまして、10月7日まで参加者を募集中です。
参加無料で、前半はトークセッション、後半は肉料理中心の懇親会になっていますので、リュウズオフィスで働いてみたい人、なんなら池谷と働きたい・話してみたいという人はぜひご応募ください!
【画像出典】
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