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【ネタバレ注意】『機動戦士ガンダムSEEDFREEDOM』映画レビュー【こういうので良いんだよ】
◯概要
『ガンダムSEEDFREEDOM』をアマプラで視聴した。アニメ本編はテレビ放映時に視聴していたが、内容は断片的にしか思い出せなかった。そのためYoutubeで公開されている30分程度のまとめをシード・ディスティニー両方見る事で内容を復習した。
2時間越えのアニメ映画はおそらくシン・エヴァ以来で久しく見ていなかったから、最後まで見切れるか不安だった。しかしそんな思いは杞憂で、とても面白かった。
見るきっかけは友人のガンダムオタクからの勧めで、当然勧めてくるからには私からの感想を心待ちにしている。
この文章はそんなガンダムオタクの友人へ映画の感想を伝える為、内容を思い出しつつ面白かったポイントをまとめる為のものだ。当然ネタバレがあるので未視聴の人はご注意を。あと個人的偏見に満ち満ちているし、ガンダムオタクでもなんでも無い素人なので解釈間違いでも多めに見てね。
◯天丼的な面白さの本編
シード・ディスティニーとそれぞれのアニメ本編で良い感じのオチがついたが、映画ではその後の戦争の絶えない世界の中、それをどのように解決するかといった内容が描かれる。
構図としてはアコード(コーディネーターの上位互換)VSそれ以外で、破棄されたはずのディスティニープランを再度実行しようと画策するアコードをキラ達が撃ち倒すというお馴染みの物語展開である。
その中で何故人は生まれたのか、何故生きているのかと言った哲学的命題への言及もあるなど、考え深い所もありつつ王道的な展開で分かりやすくていい。戦闘や各種兵器もなかなか派手で映画らしい。ラクスの名言は沁みたね。
◯シンは今作でも噛ませ犬だがソレが良い
ディスティニーでは主人公に見せかけてただの噛ませ犬になってしまった感のあるシン・アスカ。今作でも日常ではルナマリア・ホークとイチャコラしながら、戦闘では感情を爆発させて敵をぶっ飛ばすという「役割:シン・アスカ」を心置きなく勤めてくれる。
今作はキラとラクスの愛憎茶番がちょっと苦しい時があるから、その点シンとルナマリアを観るとホッとするみたいな謎の安心感もある。
◯ラクスって、そーなの?的なスケベ描写
ラクス・クラインに対する個人的な印象は「なんか高貴な生まれの歌ってばっかの謎の嬢ちゃん」になってしまうのだけど、今作はキラとラクスの愛がそこそこ物語の中でデカい容量を取っているからか、やたらスケベに描かれているフシがある。……いやでもそう言えばアニメ本編でも谷間丸出しだったりミニスカノースリーブだったりしてたな。じゃあずっとスケベじゃん。
プラウドディフェンダーに乗ってるラクスのやたらボディラインを強調した服はなんなんだよ。舐め回すようにケツを写し続けるカメラワークは、戦場の最中であるという緊張感から最も遠い。一体誰が為の需要なんだ。
「すごい・・・親父が熱中するわけだ。」
じゃないんだよアムロ。最後の裸で見抜きでもする気か?
◯そんなアス虐で大丈夫か? 大丈夫だ、問題ない
「ニコルー!」
「ハイネー!」
個人的に仲間がやられる度悲痛な声を上げてる印象のアスラン・ザラ。別にネタキャラって訳でも、パイロットとして弱い訳でも無いんだけど、真剣な世界観の中にあってなんだかいじられキャラ感が漂っている。
今作では物語がおかしな方向に行きそうになる度空気を締め直してくれる縁の下の力持ち的な立ち位置なはずなのに、乗っている機体はズゴック。しかも見た目の珍妙さを引っ張りたいからか、真の中身であるインフィニットジャスティスガンダム弐式は最後の最後まで出てこない。そんなところもアスラン。思考を読まれないために「カガリたんハアハア」じゃないんだよ(言ってない)。カガリ違いだよそれ。いやどっちのカガリもハアハアなのか?(錯乱)
◯キラ「悪い、やっぱ辛えわ」俺たち「ちゃんと言えたじゃねえか」
コーディネーターの成功例、何やらせてもお上手なキラ・ヤマト。しかし今作ではアニメ本編からなおも戦乱が終わらぬ世界、ラクスとのすれ違い、オルフェからの熱い煽り、精神を操られ協定破りからの敗北(20年ぶり3回目)などやられたい放題である。
アスランに救助されて生き延びるものの、ラクス救出の提案には自暴自棄になっていたからか投げやりな態度をとり殴られてしまう。
戦場で敵機をほとんど撃墜せず、武装解除に留める事の出来る曲芸みたいな戦闘で無双するあのキラ・ヤマトがちゃんと辛そうで正直ビックリした。オマエ感情あったんか。いや感情はあるか。なんにせよグッとくるポイントかも知れない。
◯今作のカプ厨絶対成仏させます感は異常
キラとラクス、アスランとカガリ、シンとルナマリア、マリューとムウ、(悲しい結末になるけど)オルフェとイングリッドなどなど。「まあこのカプだろうなあ」的な二人が明示的にイチャコラする下りが各々用意されてる。あのー、さっきまで戦争してましたよね……?戦いとイチャコラの高低差で耳キーンなるわ。
前述のキラの人間要素も、どちらかと言えば今作における“愛”というテーマを際立たせる為にに無理やりキラとラクスのやり取りを見せられている気がして、ソレが少し苦しいのかもしれない。でもみんなオッパイが大きいから、イイネ……。
◯感情的な女ノルマ達成
0083のニナ・パープルトン、Vガンダムのカテジナ・ルース、Zガンダムなど毎回感情的で行動の読めない女が登場する事でお馴染みのガンダム作品。
今回はアグネス・ギーベンラートとかいう厚化粧のキャラがその役をやってのけた。ヤクト・ドーガに乗ってた時のクェス・パラヤって言われても違和感ない。てかギャンかっけえな。
◯ムズカシイ問題とりあえず先延ばし理論
今作では再度ディスティニープランを実行しようとするアコード達を倒して、最後キラとラクスは産まれたままの姿で浜辺で親密に見つめ合いながら終幕となる。
……結局世の中どうなるの!? となる訳だが、まあ映画だし二人が幸せなら良いのか。なんというかとりあえず“愛”みたいな内容だったな。直江兼続の兜を初めて見た時とおんなじ感情かも知れない。
◯結局のところ最新アニメーションの大迫力ロボット対戦が見れたからヨシッ!
多分大半の人間がコレ見たさでガンダム見てるフシがある。ガンダムやザクやゲルググや戦艦が撃ったり撃たれたり切ったり切られたり、部分的に壊れたりしてくれたら良いのよこっちは。
これからも大迫力ロボット対戦からのダイナマイト人間関係のしがらみを俺たちに見せて欲しい。ありがとうガンダム、フォーエバーガンダム。
p.s.ギレンの野望の新作を作れ下さい。未だにps2が引退できません。