無意識と仲良くなる ー眠る前のドリームインキュベーションー
あなたの見ている世界はどんな世界でしょう。
優しい世界。
楽しい世界。
面白い世界。
しんどい世界。
つらい世界。
悲しい世界。
人によって見え方はさまざまだと思います。
かつて、私の目に映る世界は厳しい世界でした。
善い・悪いの善悪基準。
○○であるべきの信念の塊。
自分の見えたもの、聞こえたもの、感じたもので判断して何をやってもできない自分でした。
今はというと、見えたもの聞こえたこと、感じたことに対して
「それ、本当?」と突っ込んで検証できるようになりました。
「そういう考え方もあるよね~」と受け流せるようになって非常に優しい世界を生きるようになりました。
厳しい世界から優しい世界へ移り住む手段はいろいろありますが、その一つを今日はお伝えしたいと思います。
1,意識・無意識
まずは、自分のなかにある意識・無意識を知ることです。
意識は、眼で見たり、考えたり、感じていることに気づいていることで、
自分が何をしているのか、何を考えているのかが自分で
理解していることを指します。
無意識は、意識しなくても自動的に行っているものやことを指します。
例えば、食べ物を口の中に入れたらモグモグを噛んだり、飲み込んだりします。
このほかに、食べたものを飲み込んだり、食べ物を消化したり、心臓が脈打って血液を全身に送り出したり、呼吸をして酸素を身体に取り込んだりすることも無意識に行っています。
生活していると、目の前の出来事を考えたり、行動することが多く意識を良く活用していますが、私たちの身体の中の意識の働きはわずか3%です。
97%は無意識が占めています。
意識は見える部分担当なのに対し、無意識は見えない部分担当です。
2、アイデンティティフィルター
意識・無意識の境目にはアイデンティティフィルターがあります。
アイデンティティフィルターは
「私はこんな人」という人格を担う働きをしています。
新しい情報やこんな私になりたいと思っていても「アイデンティティフィルターで「私はこんな人だから、この情報はいらない。こんな私には必要ない」と判断してはねのけてしまうことがあります。
私は、子供のころにできない子だったと自己紹介の記事で書きましたが、できない子というアイデンティティ(人格形成)を持っていたためできない(失敗)を繰り返していました。
子供のころの私は、数学が苦手でいつも成績は良くありませんでした。
だけど、連立方程式は理解できて塾の先生に中間テストでは高得点が狙えると太鼓判を押されていたのですが、自信がありすぎて見直すことをしなかったため、間違いに気づかなくて高得点はおろか、わずか5点しか取れませんでした。
これも失敗体験です。
「こんなことをしたい」という願いを思い描いても、
自分たらしめる自分が「こんな私は私じゃない」と判断し、願いをはねのけてしまいます。
3,眠る前に無意識にお願いするわけ
自分たらしめる自分を作っているアイデンティティフィルターですが緩むときがあります。
普段、覚醒しているときは、自分たらしめる自分を大いに発揮しています。
眠るまえの船を漕いでいる状態のときやうたた寝をしているときに
アイデンティティフィルターは緩みます。
アイデンティティフィルターが緩むと、外からの新しい情報や「こんなことしたい」といった願いを受け入れることができます。
そして、無意識は前述したように自動的に行います。
さらに、寝る前に考えていたことは眠ったあと、起きるまで
脳が反復して繰り返しています。
眠る前に、「こんなふうになりたい」と意識で思っていたことが眠りについたら朝までずっと脳内で繰り返して無意識に入り込むというメカニズムです。
これはもう叶わないはずがないですね。
逆をいうと、ネガティブなことを考えて寝たら朝まで繰り返してしまうということです。
眠る前は、ぜひとも幸せな気分でいてほしいです。
4,ドリームインキュベーションの手順
①ベッドに入り、1分ほど深呼吸。呼気(息をはく)を長くすること。
②次の文言を言葉にするか、頭の中で唱える。
「無意識さん、今夜眠りについて夢を見ている間に○○について協力してください。」
③眠りについて朝起きた時に「ありがとう」と無意識へお礼を言う。
ポイント
*○○は自分の願い事
*お願い事が複数ある場合は繰り返す
例:願い事が2個ある場合
願い事1
「無意識さん、今夜眠りについて夢を見ているあいだに、明日の朝6時に目が覚めることについて協力してください」
願い事2
「無意識さん、今夜眠りについて夢を見ているあいだにAさんと仲良く話せることについて協力してください」
といった感じです。
*お願い事は1文に1個(「○○と○○について」とつながる場合は分けてお願いする)
*簡単な言葉で(無意識は2歳の子供と思って簡単な文にする)
*自分目線でお願いする
自分の目から見えた世界をどうしたいかお願いする。
*否定形は使わない
*肯定形に変える(脳は否定形を受け付けない)
注意されないように→スムーズに行える、先読みして仕事が行えるなど
*朝、起きたらお礼をいう
といった感じで、毎晩寝る前に行ってみてください。
看護師はリーダー業務というのがあって苦手でした。
特に、申し送りが大の苦手でした。
申し送りになると、ぼそぼそと自信なさげに言うのでまわりのでスタッフからも聞き返されたり、首を傾げられたりして、更に自信を無くしていく新人時代でした。
「私は申し送りが苦手」という思い込みが強くなり、ベテラン看護師になっても自信が持てない肯定感の低い看護師でした。
5,ドリームインキュベーションの感想
8年前に、コミュニケーションスクールに入り課題で
ドリームインキュベーションを講師から出されました。
最初は「こんなので、なにが変わるのかなぁ」と半信半疑でした。
私も、私たらしめる私がいて
講師がどんなにいいことを言っていても、私が疑問を感じたことは一旦「やってみます」と言ってみるんですが続きません。
3日も続けばいい方で、途中でやめてしまうパターンが多くセミナージプシーでした。
コミュニケーションスクールの講師にブログを書くように言われ、「やります」と言ったけど3記事くらいで文章が書けずに辞めていました。
今思えば、書き綴っていたら、講師としてコーチングやセミナーもしていた未来もあったかもしれません。
話は逸れましたが、課題で出されたドリームインキュベーションを毎日ではないのですが時々やっていました。
特にやっていたのは、当時苦手な先輩がいて話しかけるのも怖いと思っていた人がいます。
そこで、眠る前にドリームインキュベーションを行いました。
「無意識さ~ん。(語り掛けるように)今夜、夢を見ているあいだに○○さんとフレンドリーに話せることについて協力してください。」
翌日、苦手な先輩と一緒の勤務で、私がリーダーだったのですが先輩のほうから話しかけてきてくれました。
その後も、先輩との関係性を良くできるようにお願いしていたら今では通販の買い物を一緒に頼む中になりました。
そして、人間関係の相談事を先輩から受けるようになりました。
このほかに、申し送りがスムーズに行えるようにお願いをすると、すらすらと申し送ることができるようになりました。
もちろん、申し送りがスムーズに行える準備と努力は必要ですが・・・。
こんな風に、無意識さんの力を借りてみる方法もあります。
無意識との交流がはじまると、身体の調子がよくなります。
そして、自分の住んでいる世界が変わっていきます。
自分の無意識さんに語りかけてみてください。
きっと、答えてくれますよ。