![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/24816928/rectangle_large_type_2_dd90d12e1ae30a4481e11c08fb85c00f.jpg?width=1200)
「撮影現場は止まらせない!」を読んで_読書感想文#3
制作部は何でも屋。
監督の一言でまるで奴隷のように動く、都合のいい駒なのだ。
それでもどんなことがあっても撮影は止まらせてはいけない
・
・
・
あらすじ
映画の制作部を行なっている主人公、万理。
制作部とは映像制作におけるスタッフの管理・進行から様々な雑務までこなす大変な職業である、その中で起こる様々な事件を主人公・万理が解決して行く物語となっている。
『第一部』
監督が急に仕事を降りると言い出した、キャスティングでの意見不一致原因かと思われていたがその真相とは一体!?
『第二部』
映画の撮影が行われていく中、助監督がミスを繰り返していた。
その背景には出演している女優とのある事情が絡んでいたのあった、、
『第三部』
撮影ロケも終盤に差し掛かったところ、ロケの情報がSNSで漏洩していた。
野次馬トラブルを警戒した万理は犯人探しを開始するのであった。
『第四部』
なんとか撮影最終日を迎えた万理はなぜか元彼に呼び出されてしまう。
なぜかいきなりプロポーズされ!?再会した場所にも深い関係が…
詳しい内容はぜひ原作をお読みください!
・何事もやり遂げようとする精神力
物語中で主人公・万理は監督の要求のみならず、スタッフへの配慮や野次馬などのメディアへの対応等の様々な事柄に対して目を配らなくてはいけません。
そんな厳しい状況下で制作を滞りなく進めなくてはならない、どれだけ大変なことでしょう。想像もつきません。
これだけの精神力は一体どこから来ているのでしょうか?ふと考えた時に万理がなによりも映画が好きだったということに行き着くのではないでしょうか?
好きなことのために頑張れる、例えばそれがどんな厳しい道のりでも折れることはないのだなと感じました。
・仕事とプラベートの境界線
仕事とプライベートの境界線と言うものはとても難しいことで特に今回が映像制作と言った最もブラックな業界での話です。
かなりの労働時間を強いられ、仕事の「自分」とプライベートでの「自分」が同じ存在になってくる。そんな一面が主人公を通して垣間見えた気がします。ろくな恋愛も同窓会も出来ずにだんだんと歳を取っていくことを分かりながら仕事に生きるには相当な覚悟が必要です。
映画と言う言葉上では華やかに聞こえがいいですが実態は厳しいものがありました。それでもとてつもないやりがいを引き換えに生きていくスタッフの姿には心打たれるものがありました。
<まとめ>
この作品では表紙が一見アニメチックでゆるい話の展開なのかと思いきや、中身はまるで我々が実際の映画制作の裏側に立っているようで面白かったです。自分が主人公の立場だったら絶対仕事投げ出しているだろうなと思いますね笑
以上、藤石波矢(著)/ 撮影現場は止まらせない!でした!