赤ちゃんの舌使いを引き出そう!食材の温度によっても舌の使い方は変化する
赤ちゃんに【適温のもののみ】をあげていますか?食べる分にはもちろん、熱すぎず、冷たすぎない適温のものが良いのですが、経験という観点から見てみると、時に熱いものや冷たいものに触れられる環境設定をすることは有効なのではないかと思っています。
わたしたち大人は、思ったより熱いものが口腔内に入ってきた時、どうしているでしょう。実は無意識に、上の歯と下の歯で食べ物を挟んだり、舌を後方に引っ込めたりして、熱いものから舌を守っています。この舌使いは、経験により獲得されるものです。(余談ですが、猫舌とはこの舌使いができないひとのことを言います。)舌の色々な使い方が、様々なものを食べられる能力につながり、口腔内の成長にもつながりますので、離乳食の段階から、様々な感覚の食材で舌の使い方を引き出してあげたいと考えています。その感覚には【温度覚】も含まれます。
処理の仕方を知らない赤ちゃんに熱すぎるもの、冷たすぎるものはあげないでほしいのですが、にの家では火傷しない程度の「ちょっと熱めかな?」というものだったり、冷蔵庫から出して少し時間を置いたくらいの「ちょっと冷たいかな?」というものも食卓に取り入れています。先日実際に出した手づかみ離乳食の一部をご紹介します。
ある日の手づかみ離乳食
にんじんは鍋で茹でて少し冷ましたもの。あつっ!とならずに持つことができますが、持っているとじんわりと熱が伝わってきます。
トマトは冷蔵庫から出して切り、少し常温に置いておいたもの。表面に汗をかいてきて、ぬるいくらいになったところで提供しました。
赤ちゃんは冷たいものを口に入れてびっくりした顔をしたり、そのまま「あ、冷たいけど、食べられる」と言った様子でもごもご味わっては、いくぶん飲み込んでいました。ちなみにこの日は適温のごはんと豚肉も食べています。家族の食事がごはん、豚しゃぶと蒸し野菜、切ったトマトだったので、赤ちゃんにも同じものを提供しました。
様々な形態の食材やあぐあぐ食べでも舌使いは引き出せるのですが、温度によっても舌の使い方は変わりますので、余裕がある方は試してみてください。余裕のない方は、「あれそういえば、ちゃんと冷めきってないけどちょっと熱いものも経験値になるからオッケーだったよね?!」という感じで、忙しい毎日の丁寧な暮らしに満たない部分を肯定するものとして使っていただけましたら幸いです。ちなみにわたしは専ら後者です。
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