アジサイで学ぶ化学と地理
結論
1.アジサイは土壌によって色が変わる。
2.赤、紫、青色はどれもベースは一緒、白は色素がないから現れる。
紫陽花の名所
山梨県大月市の猿橋公園に咲きほこる3000株ものアジサイ。神奈川県鎌倉市の明月院に現れる2500株ものアジサイの参道。
どこも赤、紫、青、白のアジサイが見られます。
各地のアジサイについて、詳しくは下記リンクに飛ぶと美しい写真が見られます。
なぜ、アジサイは色が変わるのか?
それは、土が関係しています。
赤、紫、青のアジサイ、実は、すべて色のベースは一緒です。 白いアジサイが咲く理由は、その色のベースを持っていないから。
アジサイの色のベースは「アントシアニン」という紫色の色素です。
アントシアニンは、目によい成分としても知られており、ブルーベリーなど青紫色の食材に多く含まれてます。
物質には酸性、中性、アルカリ性の性質を持ちます。
土壌の性質とアジサイの花の色の関係性は表1のとおりです。
これは、リトマス紙と逆の色の変化を示します。
土壌が酸性であるほど土壌中のアルミニウムイオンが水に溶けやすく、根からアルミニウムイオン水溶液を吸い上げてアントシアニンと反応して花は青く変化します。一方、土壌がアルカリ性であるほど、アルミニウムイオンが溶けにくくなり、アントシアニンと反応せず、赤い花になります。日本は昔から酸性寄りの雨が降っていたため、土壌が酸性に偏りやすく、自生しているアジサイの多くは青い花を咲かせます。
なぜ、酸性寄りの雨が日本は森林が国土の3分の2を占めており、火山も世界の1割ほどの活火山があり、火山性の土壌が中心。そのため、元々土壌中に石灰やマグネシウムなどの栄養分が少ないです。また、島国のため、ヨーロッパやアメリカ等の大陸国より降水量が多く、雨で土壌が流れやすいのも特徴。雨によって栄養分が失われます。
これらの要因により、土壌が酸性に偏りやすく、青いアジサイが多く見られます。
告知
これからも旅を軸に歴史だけではなく、地理、化学など学校で学んだことをアウトプットして身近に感じていただけるような記事を作成します。学生時代に学んだ教科は趣味を通じて繋がります。本ブログから、教養が広がっていただけると嬉しいです。
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