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壁にぶつかったときは「まだやっていないこと」を探す。医療系スタートアップCEOが語る経営のリアル

ーIFGの事業内容と製品について教えてください。

私たちは医療機器・産業用機器を開発する東北大学発のベンチャー企業です。東北大学大学院医工学研究科、流体科学研究所との共同開発で、脳卒中で麻痺のある患者さん向けの磁気刺激装置「Pathleader(パスリーダー)」を開発しました。
 
このPathleaderは、従来の電気刺激と比較して痛みが少なく、服の上から使えるのが特徴です。この技術は東北大学と共同で特許を取得しており、現在は病院を中心にご使用頂いております。 

ー会社を設立したきっかけは何だったのでしょうか。

もともとこの会社は私の父が設立し、私は2代目として経営しています。父は東北大学の流体科研究所や医学部の先生方と交流があり、「東北大学の知見を結集した医療機器を作り、患者さんに貢献したい」という想いからこの会社を立ち上げました。現在もその思いを受け継ぎ会社を経営しています。

ー森さんは金融機関での経験を経て、現在IFGの代表を務めています。スタートアップならではの資金調達の苦労はありましたか?

弊社はアーリーステージでベンチャーキャピタルから「海のものとも山のものとも思えないものに投資できない。」と断られた経験があります。医療機器は、開発から製品化までスパンが長いことからなるべく早く資金を回収したいと考えるベンチャーキャピタルとのマッチングは難しいと感じました。
この段階で、研究開発だけでは会社を維持継続させるのは難しいと思い、産業用機器の製造・販売を行うことにしました。当社は磁場を活用した技術力を売りにしております。Pathleaderもこの磁場を活用した製品なのですが、弊社のコア技術を産業用機器にも応用することで売り上げを上げ、開発資金に回すことができるようになりました。さらに、科学技術振興機構(JST)の補助金を獲得したことで開発に弾みがつきました。 

ー森さんが仕事をする上でのポリシーを教えてください。

逆境を乗り越えるために、「やっていないこと」を探してやりぬくこと! 私、上杉鷹山が大好きでして(笑)。「為せば成る、為さねば成らぬ、何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」の言葉の通り、自分が行動するしかないんです。だからこそ壁にぶつかった時は「自分がまだやっていないことは何だろう?」と自問自答しています。 

ー最後に、テクスタ宮城マッチングイベントで期待することを教えてください。

 このイベントに参加する最大の目的は、Pathleaderを新聞に掲載してもらうことなのですが(笑)。弊社はファブレス企業なので、機械加工等は外注しています。協力して下さる企業さんとの出会いを期待しています。また若手の採用を実施中ですので「県内の企業でものづくりをしてみたい」という方はぜひお声がけいただけると嬉しいです。


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