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オーディオブック紹介 「下町ロケット ガウディ計画 」
おはようございます。
2025年1月23日 木曜日です。
池井戸潤 『下町ロケット ガウディ計画 』
その部品があるから救われる命がある。
ロケットから人体へ――。佃製作所の新たな挑戦!
ロケットエンジンのバルブシステムの開発により、倒産の危機を切り抜けてから数年――。大田区の町工場・佃製作所は、またしてもピンチに陥っていた。
量産を約束したはずの取引は試作品段階で打ち切られ、ロケットエンジンの開発では、NASA出身の社長が率いるライバル企業とのコンペの話が持ち上がる。
そんな時、社長・佃航平の元にかつての部下から、ある医療機器の開発依頼が持ち込まれた。「ガウディ」と呼ばれるその医療機器が完成すれば、多くの心臓病患者を救うことができるという。しかし、実用化まで長い時間と多大なコストを要する医療機器の開発は、中小企業である佃製作所にとってあまりにもリスクが大きい。苦悩の末に佃が出した決断は・・・・・・。
医療界に蔓延る様々な問題点や、地位や名誉に群がる者たちの妨害が立ち塞がるなか、佃製作所の新たな挑戦が始まった。
ドラマ化もされ、日本中に夢と希望をもたらした直木賞受賞作続編が、待望の文庫化!
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佃製作所が、ロケットエンジンの技術を活かして医療機器開発に挑む物語。
前作で見せた町工場の意地と誇りが、今度は人命を救うための戦いへと昇華されます。
物語の核心は「ガウディ」と呼ばれる心臓病治療用の医療機器開発。
高い技術力は証明済みの佃製作所ですが、医療機器という未知の分野への参入には大きなリスクが伴います。
社長の佃航平は、会社の存続か患者の命を救う可能性か、究極の選択を迫られます。
特に印象的なのは、医療業界特有の保守性や、利権に絡む複雑な人間模様の描写です。
佃たちの真摯な技術開発に立ちはだかる様々な障壁を通じて、日本の医療システムの課題も浮き彫りになっています。
池井戸潤さんの真骨頂は、技術者たちの情熱や葛藤を描く筆力です。
利益や効率だけでなく、「技術で人の役に立ちたい」という純粋な思いに、読んでいて胸が熱くなります。
ロケットから医療機器へ。
一見かけ離れた分野への挑戦ですが、「優れた技術で社会に貢献する」という佃製作所の理念は一貫しています。
町工場の底力と技術者のプライドを描いた本作は、前作に劣らない感動を届けてくれます。
読了後、日本のものづくりの底力と、それを支える職人たちの誇りの大切さを改めて実感しました。
技術の価値は、それが誰かの人生を良い方向に変えられるかどうかにある。
そんなメッセージが心に響く一冊です。
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今日の占い
1月23日
=影響がない日
1. 若者や流行に詳しい人の意見を聞くのに適した日です。
2. 理解できないことから逃げずに向き合いましょう。
3. 新しいものの面白さを積極的に探してみることをお勧めします。
それではまた明日
ひろかん