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AIと著作権②:生成AIは省庁資料と相性が良い!の巻
やっとAIと著作権の話
ゼロから始めるおじさん社員、ふるちゃんです。
①では、「省庁資料を探して、時短で日本の潮流を知ろう!」という内容を書かせて頂きました。
![](https://assets.st-note.com/img/1730435254-TEYLon1QFBMO5JwviWN9mzkp.png?width=1200)
ただ、そろそろAIとか絡めて書かないと社長に怒られそう…。
なので、今回は「資料の理解に生成AIを活用しよう!」というお話。
省庁資料って大容量・複雑・難解問題
前回、AIと著作権の理解を深めようと、以下の所掌官庁である文化庁の特設ページに辿り着きました。
これだけまとまっていて、セミナー資料までつけてくれていれば、個別事象は別として全体像については理解できそうですよね。
でもね…。
まぁ、やっぱりというか、そんな甘くないんです…。
例えば、一番上に配置してある資料の1ページ目を見てみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1730435755-8aTxt7nK1V23RSqpsmNED5c4.png?width=1200)
この調子で、全体で83ページの資料が続きます。
こんな資料が特設ページには複数ファイル散らばっている感じです…。
「今こそAIに要約してもらおう!」と思うかもですが、「役に立つ粒度の要約文作ってもらったけど長い…、読むのがダルい…」となります。
そんなときはこんなやり方がおススメです。
理解におススメ!AI様、練習問題を作成して!
概念は抽象的だから分かりにくい、具体例にしてもらおう!
私のおススメは、生成AIに事例解説を作ってもらうことです。
例えば今回のAIと著作権というテーマであれば、こんな感じで作ってもらいます。
事例解説:顧客サポート用AIチャットボットの導入
**事例**
あるIT企業が顧客サポート用AIチャットボットを導入しようとしています。チャットボットは、過去のFAQや顧客からの問い合わせ記録を学習し、効率的に回答を提供することが目的です。FAQや問い合わせデータには、企業内で制作されたコンテンツも含まれていますが、他社の製品マニュアルやサポート文書も参考として一部活用されています。これらが問題なく利用できるかが問題視されています。
**解説**
含まれる要素は2個で、「非享受目的のデータ活用」と「企業内利用の範囲」です。FAQや問い合わせ記録の利用は「非享受目的」であり、情報解析や知識集約のための活用とみなされ、著作権法第30条の4が適用される可能性があります。また、社内利用目的が前提であれば、「私的利用のための複製」に該当し得るため、著作権者の許諾が不要となる場合があります。
**参照箇所**
AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス P.24~P.27
著作権セミナー「AIと著作権Ⅱ」 P.46~P.49
※ページ数は記載された表記ではなく、ファイル内で何ページ目かを指す
★重要:ハルシネーションチェックが十分ではない可能性があるので、誤りを含む可能性があります。誤りを発見された場合は、優しくご指摘頂けますとありがたいです。
概念から理解して、具体例を学ぶ順番はスタンダードですが、時間が限られたときにはなかなか難しいものです。
一方で、事例解説であれば、具体的な分、スムーズに頭に入りやすい気がしませんか?
読みやすい内容にたくさん触れて全体感を養う
網羅性は数でカバーして、知識の下地を作ろう
当然、「網羅的ではない」という指摘もあると思います。
そこはAIのメリットの数でカバー。
今回、私は25個ほど事例解説を作成し、それを頭に入れてから資料に目を通すと「あら不思議!」すんなり頭に入ってきます。
それもそのはず、事例解説を25個も読むと、学校のテスト勉強と同じで、繰り返し出てくる内容や用語が把握できます。
そこへの理解にはしっかりパワーを割きつつ、一通り事例解説を読むと元の難しい資料を読む下地ができるってわけですね。
ハルシネーション対策も兼ねて元資料を読む
やっぱり大元の情報を自分の目で見ることはいつの時代も重要
「結局、読むんかい!」「時短にならないのでは?」というお声を頂きそうですが、2つの意味で流し読みでも元資料にあたることは大事です。
ハルシネーション(誤情報)チェック
シチュエーションが変わっても活用できる再現性を獲得
「1.」は言わずもがなです。
やはりまだAIに限界はあって誤りがふくまれることも。
ここらへんは誤りがある部下の資料をそのまま役員に説明して、指摘されてグヌヌってなる課長チックですが、しっかりチェックをしましょう。
一方で、誤りの可能性を下げて、網羅性を上げるプロンプトの作り方等も試行錯誤してます。
「どうやってやればいいの」というお話は次回させて頂くつもりです。
「2.」は本質的に超重要かなと思います。
抽象度高い表層理解だけでも実践に使えないし、具体例だけ知っていても再現性に乏しい。
そんな両者をつなぎとめるように「具体(事例解説)⇔抽象(元資料)」を行き来することで、自分の中の再現性が生まれると思います。
大事なのは、事前に事例解説を読むことで、元資料の読み込みスピードが格段に上がっていること。
知識を獲得することにはやはり大変さが伴うと思いますが、その大変さを少し減らそうという試みだと思って頂ければ幸いです。
この試みは複雑な資料ほど、実施する価値が増してきます。
そういった意味では、省庁資料は文書主義の原則もあり、基本複雑な場合が多いので非常に相性がいいのではないでしょうか。
結びに
プロンプトとか、実際に何をしたら事例解説を作れるのかということも解説しようと思ったのですが、ちょっと長くなってしまったので今回はこの辺にしておきます。
次回、AIと著作権③にて、どうやって事例解説をChatGPTに作ってもらっているのか、プロンプトのどんなところに気を付けているかを書きたいと思います。
プロンプトコピペで再現できる情報を書きたいと思いますので、ぜひまた読んで頂けますとありがたいです!!!
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