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AIと著作権③:難解な資料をAIと読み解く!


AIで楽をするということ

ゼロから始めるおじさん社員、ふるちゃんです。
楽するばかりでは成長できない局面があるということは自戒しつつ。
そうは言っても時短しないと間に合わない状況もあるので、AI活用術の一つを書かせて頂きます!
以下、今回のAI活用のポイント!

  • 課題:サマライズ(AIにまとめてもらう)は時短になる一方で、理解の定着と、実戦での活用力・再現性に欠ける

  • 解決のヒント①:「とりあえず問題解く⇒間違えたところの回答を覚える」は今も昔も理解の定着には有効

  • 解決のヒント②:机上でできる、実践経験に近い経験は事例解説に多数あたること

生成AIに事例解説を作ってもらおう!

私は、以下の3ステップで実施しています。
具体的にどんなサービスをどう使って実現しているかを書きたいと思います。
少しでも皆さんの役に立てたら嬉しいです。

  1. AIにPDFをしっかり読み込んで学習してもらおう

  2. 読み込んだPDF資料から網羅的な事例解説を作ってもらおう

  3. 事例解説の誤りが無いかチェックする過程で記憶を定着させよう

1.AIにPDFを読み込んで学習してもらう

■使うサービス:ChatGPT(有料版)
        ⇒ChatGPTsを活用しよう!

ChatGPTにファイルをアップロードできるようになってしばらくたちますが、PDFを読み込んでもらう際には注意が必要です。
2024年10月時点では、ChatGPT 4oであっても、そのままPDFファイルをアップロードしてしまうと3,000字から4,000字程度しか読んでくれません。
(私はこれを知らないと、何度も読み込ませたのに初めの数ページしか考慮して回答してくれなくて途方に暮れたことも…)

PDFを読み込むときは、先人たちが作ってくれたChatGPTsからPDF読み込みに特化したGPTsを選択しましょう。
いろいろありますが、私のおススメは、「Ai PDF」というChatGPTsです。
上記で途方に暮れる私に男前で助けを差し伸べてくれました…。

男前で助けてくれるGPTs「Ai PDF」

ということで、私の場合は「Ai PDF」を立ち上げて、必要なPDFをドラック&ドロップするだけで、学習してもらってます。
今回の特許庁の特設サイトからは6つのPDF、合計1ギガ近い分量の資料を読み込んでくれました。
これでこのステップは終了です。

GPTsの導入の仕方や検索の仕方は様々な方が公開してくれているので、ここでは割愛します。
他によいPDF読み込み等に特化したGPTsがあればぜひ教えて下さい!

2.PDF資料から事例解説を作成

  • 私が実際に使ってるプロンプトをコピペできる形で記載します

ただ単に「事例解説」作ってだと、正確性はもちろん、網羅性についても信頼に欠けるものが出来上がってきがちです。
回答の構成もお任せになってしまうと、読み手である自分の頭に入ってきにくかったりするので「問題⇒回答・解説⇒該当箇所明記」といったルールも定めたいところ。
更に更に、複数要素が絡む問題はいわゆる応用問題なので、基本初見の前提だとすると1要素につき1事例という基礎問題を固めてから、複数要素の応用問題に移行したい気もします。

などなど、私のわがままを詰め込んで、網羅的な事例解説を作ってもらうためのプロンプトとして、下記を使ってます。
以下の「■■」・「〇〇」部分を必要に応じて修正して、ChatGPTs(私の場合は「Ai PDF」)に指示を出して下さい。

#状況
-現在、「■■の事例解説集」というブログ記事を作成しています
-この記事は「〇〇」をターゲットにしているため、その層がその層が当事者となる事例解説集を作りたいです。

#命令
-添付のPDF全体を隅々まで読み込んで下さい
-ここまでにあげたPDFが複数ある場合は全てを考慮して下さい
-PDFが複数あり、内容が重複する等して判断に迷う場合は、記載の日付が新しいほど優先順位を高くしてください
-その上で、記事の骨子となる事例解説を作成して下さい
-事例解説の作成数は多ければ多いほどよいです
-作成された事例解説を理解すれば、添付のPDF内容の各パートを網羅的にカバーしている状態が理想的です

#条件
-事例解説は、それぞれ必ず「事例」「解説」「参照箇所」という3パートに分けて記述して下さい
-事例の中に含まれる「判断根拠となる要素」がいくつあるかを「解説」パートの文頭で、「含まれる要素は2個でAとB。」のように明記して下さい
-基本的には、「判断根拠となる要素」は事例につき1つとしてください
-2つ以上の「判断根拠となる要素」を事例に含んだ方が理解の促進につながる場合(要素同士が不可分なケースなど)は要素を1つにする必要はありません
-全てを記載したら、各事例解説の関係性を鑑みて、現実可能性を考慮して、意図的に「判断根拠となる要素」が2つ以上の事例解説をいくつか作ってください。その事例解説には、「応用」と見出しにつけて下さい
-ハルシネーション対策のため、「参照箇所」のパートは読み込んだPDFのページ数をPDFビューワーの「何枚目か」で表示されるページ数で記載願います。複数ページに渡る場合は「P.100~P.105」のように記載願います。
-自身が無いこと、可能性は高いが根拠が十分でないと判断すること、類推の範疇であることには文末に「?」をつけてください。
-知らないことは「??」と答えてください。
-日本語で返答して下さい
-ハルシネーションをおこさないで下さい。

ふるちゃん独自プロンプト

上記のプロンプトで今回は25個の事例解説を作成してくれました。
ここまで時短させてもらったら、いよいよ自分の学習のフェーズです。

3.誤りチェックの過程で記憶の定着を

  • ハルシネーション(誤り)が怖いなら自分でチェック!

  • チェックの過程を有効に活用しよう

できあがった事例解説を読むと、(私は)ケーススタディに近いのですんなり理解できるなと感じて重宝してます。
でも、AIの回答は決して完璧ではないことから、あんまり有効に活用できないんだよねという感想を持つ方も多いですよね。

であれば、完璧でないAIの特性を利用して記憶の定着に役立てましょう!
名付けて、「採点側に立つと覚えちゃうよね」理論
勉強してる側だと記憶が定着しないのに、先生をしていると身につくスピードが速いという現象があると思うんですよね。

先ほどのプロンプトにより、どこの資料のどのページを参照しているか明記してくれるので、そのページを目安に1問ずつ採点をしてあげましょう。
(ページ数は表記ではなく、ファイルのページカウントの数字に合う形になりますのでご注意を。)

個人的には、今回のようなAIの回答は完璧では無いということを利用した形の活用法が、AIの活用の幅を広げるのではないかと思っています。

結びに

3回にわたり書かせて頂いた内容もこれにて1度一区切りになります。
著作権関連の内容については、何かしらまた書くと思います。
今回の内容が読んでくれた方の役に立てたら嬉しいです。

皆様、引き続きご愛読よろしくお願いいたします。

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