News Diet
書名:News Diet
著者:ロルフ・ドベリ
出版社:サンマーク出版
発行日:2021年2月10日
読了日:2021年3月20日
ページ数:302ページ
付箋数:11
3月 :8冊目
年累計:22冊目
これはすごく良い本でした!
情報が溢れる世の中でどう生きていくか?
あまり考えた事のなかったテーマですが
共感できる点が多かったのと
自分自身が情報の渦に巻き込まれていた事を
改めて知る1冊になりました。
著者は2010年以降に日刊紙は購読せず
テレビのニュースも見ず、ラジオのニュースも聞かないし
ネットニュースにも浸っていない。
そんな方です。
ダイエットというより
絶食?!に近いなぁと思いました。
人は1年間に2万本のニュースを読んでいる事になるみたいです。
1日にすると60本。
でも、Yahooニュースを開くとトップページに5件は並んでる
テレビをつけて30分ニュースをながら見するだけで
きっと15本前後はいくだろう。
そう考えると芸能・経済・政治・地域・・・・合わせると
すぐ60本は満たしてしまう気がした。
あなたの人生に関わる重要なニュースはない
これに尽きる。
芸能人のスキャンダルや
どこか遠い世界で起きた事件や
大統領や首相の動静などほとんど
自分の人生に関係がないもんね。
どんなに事件があっても、極端な話何もなくても
30分のニュース番組の枠があれば放送しなければならない
つまり、そこにはどうでも良いものでも
ピックアップされて放送されるという事だ。
本当に重要なことは本から持たされる
自分の能力の輪を見極めよう
なんか断捨離に近い気がしました。
たくさん輪を広げて、アンテナを広げて
拾いまくるのは簡単だけど
本当に全て処理しきれるのか?というと
そうではないですよね。
本当に必要なものだけを残すのが一番大切。
その上で多くのニュースに触れる必要があるか?
というとそんな事はない。
古代ローマの偉大な哲学者セネカ
2000年前にこう疑問を呈している。
「お金のことになると私たちは倹約家になる。
それなのに、時間に関してはとんでもない浪費家になる
私たちが本当に倹約すべき唯一の財産は、時間だというのに」
お金は使うという意思が伴って
消費されるものだけど
時間はその感覚がなくて流れていくものだから
本当に意識しないとえらいスピードで浪費する!
その中の一番どうでも良いものが
テレビ、ワイドショーやニュースだなって思った。
悪い事は良い事よりも重要だと感じられる
昨今のコロナの報道が良い例ですね。
不安を煽るというのは、それだけ人々が
気になるし、ネガティブな情報は2倍強く
人に作用するからです。
なぜ引きつけるか?といえば
それは視聴率であり、スポンサーの広告料を増やすため。
何か目的がないとそんな事はしません。
ニュースは緊急の医療措置や企業再建や
戦争地域での救助活動については封じても
それらの出来事が起きるのを防ぐための行為は報じない
確かにそうだよね。
コロナの報道も大変だ!と騒ぐだけで
それを防ぐための方法に注力して紹介したりしない。
フォーカスあてるところが違うよね?
とニュースを見ていて思う事は多々あります。
ニュース産業がなければテロリズムは成立しない
テロが起きると、大きく報道される。
それは人的被害が出なかったとしてもである。
その影響は人々に恐怖を植えつけて
時に社会活動を止めてしまうほどの影響力がある。
もし、一切報道がされなかったらどうだろうか?
その影響は限定的になる。
テロリストの真の目的は
人々を殺害することにあるのではない。
政治的な変化を求めたり
分離主義運動を推進したり
現政権の評判を失墜させたりといった
独自の目標を戦略的に追求している。
確かに広報の役割をメディアが
担ってしまっているのかもしれないと
思ってしまった。
「より少ない」ことにこそ、豊かさがある
ものごとには自分が影響を及ぼせることと
及ぼせない事があるということ。
そして、自分が影響を及ぼせない事に対して
感情を高ぶらせるのは愚かだということ。
ニュースで報道される99%は
自分自身が影響を及ぼせる範囲外の事だから
一喜一憂したり、そこに正義感を持って批判したり
中野信子先生の著書にあるような
無駄な正義中毒になっても仕方がないですね。
全くニュースに触れないというのは
難しいかもしれないけど
少なくともテレビを介しての情報収集は
一番無駄かなと思ってほとんどしていないです。
やはり、深く知るには本が一番かな。
集中できるし理解度も変わってくる気がする。
ニュースがなくて困りますか?
一度、読んでみてください。
非常に面白い本です!