通貨ってなんだ?
書名:決定版 リブラ: 世界を震撼させるデジタル通貨革命
著者:木内 登英
出版社:東洋経済新報社
発行日:2019年12月13日
読了日:2019年12月17日
ページ数:272ページ
12月 :3冊目
年累計:118冊目
今日は大阪から東京への新幹線で読みました。
駅ナカの本屋さんで購入。
Facebookが発表したデジタル通貨。
リブラについて書かれた本です。
☑︎Bitcoinなどの仮想通貨と何が違うのか?
☑︎XXペイと何が違うのか?
☑︎なぜLibraは全世界で警戒されるのか?
☑︎米中覇権争いに関係があるのはなぜか?
☑︎プラットフォーマーと金融との親和性
☑︎LINEもアリババもなぜペイビジネスするのか?
☑︎銀行や中央銀行をなぜ脅かすのか?
…
これらの疑問に答えてくれます。
少し金融の知識がないとついていけないかもしれませんが
わかりやすく丁寧には書いてあると思います。
リブラとは?
⚫️リブラはステーブルコインである事。
(リブラリザーブ。バスケット型ステーブルコイン)
⚫️Facebookが直接リブラを発行する訳ではない事。
⚫️リブラ協会というのが存在する。
この辺についてわかりやすく書いてあります。
もちろん目的がなければFacebookもLibraなんて
構想を掲げないと思うのですが、その1番の目的は
「金融包摂(ファイナンシャル・インクルージョン)」
に尽きると思います。
もちろん、それ以外にも営利目的とか
様々な見方もされるとは思いますが
私の中ではやっぱりこれかなと思います。
日本にいると感じませんが、世界の17億人は
銀行口座を保有していません。
いわゆるアンバンクトと言われる人で
73億人いる人口の約1/4にも及びます。
経済力(預金するほどの資金がない)や
信用力(身分を証明するものがない)などで
口座が持てないという事です。
こうした状況ではありますが、これらのアンバンクトの
17億人の内の2/3の約11億人はスマホを所有しています。
つまり、リブラのようなデジタル通貨であれば
こうした人々でも通貨を保管、移管する事ができます。
これはグローバルで取引ができるため
高額な手数料なども払わなくても、出稼ぎ労働者が
母国にいる家族などへの送金も楽になります。
そして、資金を貯める事ができると
いざという時の保険にもなりますし
ビジネスへの投資もできます。
やはり、人・物・金の流れが活発になるし
貧困からの脱却もしやすいと思いました。
Facebookは個人情報の問題など
色々批判されたりしていますが
営利だけを求めるのではなくこうした金融包摂によって
世界から貧困をなくすような社会的意義を持っている。
既存の銀行や通貨を管理する人々にとっては
排除したい事でしょう。
但し、世の中の経済の活発化やこうした社会問題を解決できるのであれば
批判・排除するのではなくて、良い部分は取り入れて
協調しながらやっていけばよいと思います。
そもそも通貨自体が紙の現金である必要もなく
信用たるものであれば、それはデジタルデータだって良いと思う。
色々課題、規制など諸問題ありますが
こうした事を一つずつ解決していき
本質的な課題である貧困問題などが少しでもなくなれば
良いかなって思います❗️