カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違い~カスタマーサクセス組織の立ち上げ経験者が本音でトーク~
こんにちは!Tebiki採用担当の重田です。
2022年11月29日(火曜)に開催された第2回TebikiTalk、「カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違い〜カスタマーサクセス組織の立ち上げ経験者が本音でトーク〜」のイベントレポートを皆さまにお届けします。
登壇者紹介
▼エン・ジャパン株式会社 峯崎 直哉
(若手ハイキャリア向け求人サイト『AMBI』事業責任者)
▼ウォンテッドリー株式会社 清水 雄山
(Customer Success Leader)
▼Tebiki株式会社 貴山敬
(代表取締役CEO)
▼<モデレーター>
グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社 小花香織
(Valueup team)
カスタマーサポートと何が違う?カスタマーサクセスに必要なマインドとは。
ー早速ですが、今回のテーマである「カスタマーサポートとカスタマーサクセスの違い」について伺います!「カスタマーサクセス」は、「カスタマーサポート」と比較した際にどのような人が向いていると思いますか?
貴山:弊社でいうとフィールドセールス(FS)とカスタマーサポートの間の人が向いている感じがします。営業的な気持ちがありつつ、顧客と長期間伴走したい人。カスタマーサポートとの違いは、やはり「営業的な気持ち」という点でしょうか。カスタマーサポートは営業が好きじゃない人が多いので。。。それもあって、弊社のカスタマーサクセスは、カスタマーサポート出身の人はいなくて、ルートセールスやFS出身が多いです。
清水:そうですね、私自身も営業出身という背景はありますが、営業の素地がある人が多いと思っています。個人的には「誠実であること」が一番大事かと。例えば、基本プランを利用している顧客の課題がオプション機能でしか解決できない時にオプション機能を使うべきだと顧客にはっきり言えるかどうか、これも誠実さだと思うんです。
貴山:というと、誠実というのは顧客がやるべきことを率直に伝える、ということですか?
清水:はい、顧客のパートナーとして対等な立場で顧客に伝えることが大事で、そうしている人はうまくいっていると考えています。
峯崎:いや〜お二人と通ずるところがあります。ただ、弊社はセールス出身はもちろんいますが、未経験から活躍している人も多いです。
清水、貴山:おお〜!
峯崎:(笑)。例えば、アパレル・飲食といったサービス業の出身が多いです。そこでは共通してコミュニケーションをとることを大切にしていて、どれも顧客との会話を通じて課題を解決しているんですよね。一方で、カスタマーサポートと違う点は、能動的に動くこと、そして時には顧客にとって耳が痛いことも言うことが求められます。意見が分かれるときも顧客と向き合い、前に進める必要があるのでセールスマインドは一定必要と言えます。
顧客に寄り添いたいけど売上もほしい。CS評価の在り方とは?
貴山:カスタマーサクセスをやりたい人は顧客に寄り添いたい人が多い傾向にあります。ただ会社としてはどうしてもアップセルなどのお金を絡めた提案をしてほしい気持ちがある。なので営業とコンサルの間ぐらいのCS担当が高い評価になる傾向があるんですが、お二人はCSの個人評価に関してはどこに重きを置いていますか?
峯崎:基本的には成果物、つまり売上や採用人数で。あとは、プロセスの点で応募数や面接数等を見ています。顧客の成功に必要なサポートに加え、顧客を成功に導くことは全てやる。そのための評価だと考えています。
清水:弊社はカスタマーサクセスとしてチームが3種類あるのですが、私のチームは「継続率」だけを見ています。(個人目標としてアップセルを設定している人もいますが。)基本的にはやるべきことができているのか、これを評価としてみています。貴山さんはCSの評価・KPIの設定においてどこを見ていますか?
貴山:弊社のサービスはユースケースが幅広いこと、顧客・カスタマーサクセスどちらの貢献度が高いのかわかりにくいことなどから、個人評価でどこを見るのか難しいんですよね。。。他にも、前任者が仕込んだものが花開くといったリードタイムが長い問題もあります。そんな中、「アップセル率」はカスタマーサクセス個人の力量が一番発揮されるところだなーという印象です。
顧客を知り課題を見つけることがスタート。伴走に終わり無し!
ー未経験からでもカスタマーサクセスとして活躍している人もいる中で、カスタマーサクセスとして必要な知識は何で、どのようにインプットしていますか?
峯崎:ビジネス知識から商談の型など幅広いコンテンツで動画〜ロープレまで準備しています。一番難易度が高いのは業界・業種知識の部分ですね。一人当たり約40〜50社を受け持ちその企業の人事として動く必要があるので、必然的に採用知識だけではなく、あらゆる業界・業種の精通が求められます。これがなかなか難しく、課題ですね。
貴山:凄くわかります!業界知識は永遠の課題ランキングNO.1です(笑)。弊社も色々やっていますが難しいところで、業界知識の幅と深さはどのように身につけてもらっていますか?
峯崎:基礎知識は学んでもらっていますが知識は時間で変化しますし、企業ごとに最適は異なるので最終的には「顧客に聞くこと」これに尽きます。無知は恥ずかしくないと思うんです。その企業にとって最適は何かを正しく知ることが相手のためのコンサルにつながりますし、そのためにも顧客に聞くことを大切にしています。
清水:弊社はWantedlyという一つのサービスを、メガベンチャーから街の歯医者さんまで本当に幅広いお客さんに使ってもらっています。なので、同じく知識の面で難しいところが多いです。そうなると、エン・ジャパンさんと同様に顧客に教えてもらうことが一番になってきます。むしろ、顧客との会話を通じていかに顧客にとっての最適案を定義していくのかがCSとして重要だと考えています。
貴山:弊社の場合、その点で行きついた先は「現場訪問」でした。実際にお客さんのところに行って、色や匂いを含め五感で感じることで顧客解像度がぐっと上がる。自分の目で見て、直接お客さんから話を聞くことが何より楽しいし、一番顧客理解が深まるんですよね。
CS飽きちゃう問題
貴山:CSは顧客との伴走が続くので、達成感が欠ける傾向があります。うまくいってる顧客は変化が少ないこともあって、言葉を選ばず言うと、「CS飽きちゃう問題」が勃発することがあるんですが、その点お二人はどうお考えですか?
一同:笑
貴山:飽きるとか、ほんとお客様に失礼な話で、私からすると「飽きるなんて100年早い!まだやれてないことたくさんあるでしょ」と思うわけですが。。。
峯崎:弊社の場合、飽きちゃう前にそもそも「顧客の役に立っているか問題」を通りました。成果までのプロセスが定義されておらず、採用目標未達のときの分析ができていなかったので、そういった細かな改善から取り組むことで誇りが持てる仕事に変化していきました。
峯崎:そしてもちろん同じ顧客の対応をずっと続けていると「CS飽きちゃう問題」は起き得るのですが、皆が新しい、難しいことにチャレンジをしていくことで事業も成長するし、ワクワクできる仕事になると思います。
清水:この問題に関連して、「CSの属人化問題」があると思います。私は属人化を良しとする派です。その理由として効率化はチーム全体の平均を高くしますが、それ以上のレベルは個性を発揮しないと超えられないと思っているからなんですよね。効率化しすぎると、これぐらいやればこのぐらいの成果が出る、という指標ができるので、そこで飽きてしまうと考えています。
CSがとてもうまくいったときのエピソードを教えてください。
清水:お客様から「Wantedlyを利用しはじめて採用への考え方が変わった」「採用に対して社員の取り組み方が前向きになった」というお声を頂いたときは本当にうれしかったです。CS冥利に尽きます。。
峯崎:大手からスタートアップまでサポートしている中で、特にスタートアップで2,3人だった企業が10人、20人と増えていき、「AMBIさんなかったらこの組織なかったよ」といった感謝の言葉をいただく以上に嬉しいことはないですね。時には媒体屋さんとして見られることもありますが、それでも顧客とのコミュニケーションの中で信頼関係ができていき、会社の経営に関わるような採用に貢献できるととても嬉しいです。
貴山:弊社のプロダクトは登場人物が多く、時には顧客の社内政治も絡んでくるので、tebikiの導入と活用は大きなプロジェクトになることが多いんです。まずは顧客の導入担当者にtebikiのファンになってもらって、その人と一緒に、様々な社内力学を把握しながらプロジェクトマネジメントのお手伝いをする。それがうまくいったときは最高ですね。
お役立ち情報
ー実際にCSの顧客管理に使っているツールは?
ー登壇者3名がCS組織を立ち上げた際に参考にした書籍は?
①カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則
②THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス
③サブスクリプション・マーケティング――モノが売れない時代の顧客との関わり方
最後に
最後までご覧いただきありがとうございました!
少しでもカスタマーサクセスという仕事に興味を持っていただけたら嬉しいです。
エン・ジャパン株式会社、ウォンテッドリー株式会社、Tebiki株式会社は一緒に働く仲間を募集しています!
ぜひ、採用ページよりご応募お待ちしております。
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