物事の始まり/小さな行動から始まる織物職人との出会い

はじめまして。
静岡県浜松市で遠州織物や天竜ジビエ革など地元の素材を使用したバッグを企画、製作、販売しているteatrino《テアトリーノ》代表増田です。
noteではバッグ作りの日々や遠州織物の職人さんとの出会い、職人さんの手伝いをしながら感じた今おかれている織物の現状などを少しずつ綴っていきたいと思います。

※製品はInstagramをぜひご覧ください。
https://www.instagram.com/teatrino_mimi/


テアトリーノの始まりと職人さんとの出会い

数年前からお付き合いのある髙田織布工場さん。

髙田社長

思い出されるのは、ここに初めてきた時の黙々と仕事に没頭する職人さんの姿。なかなか新しいコトに対して、一歩が踏み出せない…という職人さんのことば。

当時のわたしは布を見にきた大勢の中の1人でした。
けれど「この人、この場所、この織物となら!」と、
気づいた時には「手伝います!手伝わせてください!」
思いきった行動をとっていました。

職人さん
「ここ汚いよ!」「いいの?」


「そうです?」「たまたま時間来月からあきますし!」

実は工業高校を卒業しており、もともと織機を見慣れていたことや現場のイメージにギャップもなく、逆に油の匂いや生地の匂いを懐かしく感じていました。

それから、2019年の8月から若手職人さんが戻るまでの1年ほど、
多い時は週に2回ほど通って布作りのお手伝いをさせていただきました。

元柔道部なので力仕事は得意ですが、細かい作業が苦手…。
髙田織布の代表、髙田さんにも「ざっくり系だね」と言われました(笑)。

そんなわたしの担当は、織り上がった生地をチェックし糸が出ているところを取ったり、ハサミで切ったりする「検反(けんたん)」という作業や、出来上がった生地にナンバーを書いて出荷準備をしたりなど、
いつの間にか力作業が中心に(笑)。

ものづくりをする中でとても勉強になる経験でした。
高校の頃勉強したコトの復習のようで…。
まさかここに繋がるとは!
そして繊維業界にも多数の先輩がいることに驚きでした!

職人さんと生地について話す

ものづくりを通じて思っていたことは、
「人に喜んでもらうとはどういうことなのか。」
ただ単に高級な素材を使う「価値あるもの」ではなく、
「ものづくりそのもの」が「意味のあること」になるにはどうすればいいのか。

そんな時に出会ったのが「遠州織物」であり「髙田織布さん」でした。

髙田織布さんのオリジナル帆布は、太い糸を使い、低速レピア織機で高密度に織り上げる高い技術を要します。
布作りの工程を知るほどに、作り手である髙田さんの布への想いを感じ、尊敬の念に堪えません。

ここに来るまで機屋さんを何軒か回りましたが、
髙田さんが織る布が好きなのはもちろん、ワーク系の生地のどこが好きかという話で盛り上がることのできる人柄、そしてつくり手がその生地を大切にしているという想いに強く感銘を受けました。

「気に入る」生地。
「知りたくなる」生地。

どんな人がどんな思いでどのように作っているのか。
それを伝えることが、teatrinoの役割だと感じています。

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