以前投稿した「BtoC型ECサイト」「DtoC型ECサイト」「BtoB型ECサイト」「オムニチャネル型ECサイト」「ショッピングモール型ECサイト」の記事に引き続き、「ECサイトとは?」の中で登場した『越境ECサイト』について今回はお話していきます。
『越境ECサイト』とは、国境を越えて行われるECサイト上の販売取引のことを指します。国内でのECサイト利用者数の増加に比例するように、越境ECサイトの利用者数も増加傾向にあります。
特に日本製品の品質や性能の高さといった面が評価され、海外に向けた越境ECサイトの利用が増える要因の一つと考えられます。
さらにここ最近の円安の影響もあり活性化しています。
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\begin{array}{|c|c|c|c|} \hline
\text{購入国} & \text{販売国} & \text{購入金額} & \text{対前年比} \\ \hline
\text{日本} & \text{アメリカ} & \text{3,362 億円} & \text{+9.3%} \\ \hline
\text{} & \text{中国} & \text{365 億円} & \text{+7.6%} \\ \hline
\text{アメリカ} & \text{中国} & \text{8,185 億円} & \text{+10.9%} \\ \hline
\text{} & \text{日本} & \text{1兆2,224 億円} & \text{+25.7%} \\ \hline
\text{中国} & \text{アメリカ} & \text{2兆5,753 億円} & \text{+11.5%} \\ \hline
\text{} & \text{日本} & \text{2兆1,382 億円} & \text{+9.7%} \\ \hline
\end{array}
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こちらの表を見てわかる通り日本の消費者が購入する金額に対し、アメリカ・中国への越境ECでの販売額は大幅に上回り、さらに前年よりも伸びが良いという結果があります。
参照資料が作成された時点で調査されているのは日本・アメリカ・中国の3カ国のみですが、ヨーロッパや、タイ、インドネシア、台湾等へ向けた日本文化や日本製品を主力とした越境ECサイトの需要は増加傾向にあると言われています。
この影響にはスマートフォンの普及と、コロナ以前に訪日していた外国人が製品の良さを感じリピートして購入したいといった時流の影響も受けているように感じます。
出店側としては海外にお店を構える訳ではない為、初期費用や申請、業務、人員確保といった面と比較すると、越境ECサイトを立ち上げる方が低コストで国内向けのECサイトのブランディングを守りながら販売することが可能になります。
国内だけでは需要が見込めなかった商品も、海外の方に販売することで潜在顧客の獲得や新たなお客様の獲得にも繋がることが想定されます。
ただし越境ECサイトの場合、日本から海外へ輸出して商品を発送する為、配送手数料が高額になります。また決済は外貨で支払われる為、為替レートの変動によって日本円にしたときの販売価格に大きく差が出てしまう点も注意が必要です。
そして販売先の国によっては出店申請が必要だったり、その国の法律に合わせた対応、関税や国際輸送等の規制に関する対策も欠かせません。その他にも言葉や文化の違いによるトラブル等、国内販売とは異なるトラブルが発生する可能性があります。
これから先、越境ECサイトへの対応は必要不可欠になることも予想されますが、だからこそ「ECサイトとは?」の
運用
更新を見通した事前設計
定期的な動きの見直し
販売商品のラインナップ
販売計画
ブランディング
集客
といったことが重要となってきます。
ECサイトの立ち上げについて気になる方はお気軽にご連絡ください。
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