風に、
一人ぼっちの帰り道
知らない人とすれ違っては
気にも止められず
私はただ、歩いていく
立ち止まったら涙が
ポロポロとこぼれてしまいそうな
そんな、ちょっとさびしい日
ふと、風が吹いてきた
路地裏の向こう側から
季節の香りをまとった風が
私を包み込んでいく
思わず足を止めても
涙は出なかった
風の持つ温度が
心を癒してくれているから
「あぁ、私は一人じゃない」
そう思えた
きっと見ているよ
路地裏のノラネコ
道の脇の花
空を飛ぶ鳥
色を変えていく空
そして、優しい誰かが
わたしのことを待っている
少しずつ歩き出そう
裏道だっていいじゃない
自分だけの冒険のダンジョン
この道がどこに繋がるのか
小さい頃みたいにワクワクしながら進もう
きっとその先には、私だけの幸せがあるから
Inspired by ”東京季語譚訪”
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