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誰一人取り残さず、CSRが当たり前の世界に/ ~アイドル活動で広がるキャリア~ / 第15回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告

2020年11月11日水曜朝9時からの第15回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting。
61名ほどの方にご参加いただきました。

11月27日にFRaU SDGs MOOK MONEY 私のお金が、世界を変える。 (講談社 MOOK)が発売となります。今校了中で、印刷所にいれるために3時くらいまでやっていて、それが今日も続きます、と関龍彦FRaU編集長。こちらAmazonで予約開始しています。

CSR48という社外とのネットワークが本業にも活きている働き方

この日の「働き方の新しい波」は、CSR48(シーエスアール フォーティーエイト)という社外とのネットワークが本業にも活きている働き方について、太田康子さん(CSR48総監督)にお話いただきました。CSR48とは、*CSR担当者の女子会で、名前に48と入っていますが、これは某アイドルを意識した命名です。(*CSR=Corporate Social Responsibility 企業が社会から求められる責任に誠実に応えること)

太田さんは、関編集長とFRaUも取材・紹介されている、10月13日のNHKクローズアップ現代+の『社会を動かす! 女性たちの“ライフスタイルチェンジ”』というテーマの取材を受け、出演されていました。

このような形で記事化もされていて、太田さんの次のような言葉が取り上げられています。
「私が重要だなと思っているのは、一人一人の個の力を信じるっていうこと。私たちが本気になって変えていこうと行動を起こした時に、どんな大きな組織も元をたどれば必ず一人の一個の個人なんですよね。だからその一人一人の個人の意識を変革していくっていうところを諦めずに地道にやっていければ、必ず変われるというふうに思う。」

このなかで、「どんなに大きな組織であっても、個の集合。一人の個の力をどれだけ信じられるか」と話したことについて、反響が大きかったと、太田さん。

CSRに出会うまで
就活をしたのが就職氷河期で、最初に配属された仕事になかなかなじむことができませんでした。当時はモチベーションも低く、私の20代は、「冬の時代」でした」と太田さんは振り返ります。その後企画職になり、いろんな部門の人をつないで代理店さんの課題を解決することができたときに、初めて仕事が面白いと感じたのです。
生まれてから就職するまで、一度も北海道を出たことが無かったけれど、「もっと大きいフィールドで行動してみたい。」と東京に行きたいと思うようになりました。
当時、北海道と東京のグループ会社は別会社で、転籍の前例はありませんでした。当時の上司から「コンテストで入賞したら、東京でプレゼンさせてあげるから、顔を売ってきなさい。」とアドバイスをもらい、道なき道を開き、自分の熱量と思いで2年後に転籍しました。

石川さんに初めてお会いしたのは、東日本大震災のチャリティのイベントでした。3.11後、太田さんは福島県いわき市にのべ50~60回通っていました。その中で、水風船をぶつけ合う老若男女が楽しめるスポーツを普及させる活動を行い、一般社団法人を立ち上げました。そうしているうちに、東北の復興に仕事でかかわりたいと考えるようになりました。そこで、CSR部への異動の希望を出しましたが、空きがないといわれました。その時、社内のアワードで、第1回社会貢献賞を受賞し、2年後にCSR部への異動が叶いました。

CSR48とは

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CSR部に異動する前から、社外のCSRコミュニティに積極的に参加したり、図書館で勉強していました。そして2012年3月にCSR48が発足し、仲間や知識を蓄えていたのです。

当時大ヒットしていた資生堂TSUBAKI(ツバキ) のコマーシャルからもヒントを得つつ、CSRはこれからは企業のブランド価値をあげる要素になるという想いから、黒色のバナーをみんなで作成しました。

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CSR48はもともと勉強会から始まったこともあり、最新の話題をインプットして、それを社内にシェアすることに努めてきました。

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「CSR/サステナビリティ」の概念を、だれもが当たり前に知っている世の中になってほしいと、CSR48結成時からの思いです。2020年の今、SDGsが注目されるようになったことや、メディアにとりあげられることが増え、就活生からも社会課題解決につながる部署として、注目されるようになってきたことはうれしく感じています。

CSR/サステナビリティは世界の動きが早く、常に学んでいく必要があります。そこで、講師の方を招き、メンバーの会社を会場でお借りしながら、さまざまな勉強会を開催してきました。

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CSR48はアイドル活動の形をとっているため、男性にはファンクラブに入る形で参加していただいています。
年に1回の大きなイベントでは、必ずセンター決めじゃんけんをやります。本家本元のアイドルの場合はCDを買って投票して決めますが、CSR48には大企業に所属するメンバーも多く、投票だと大企業の組織票で決まってしまうのを避けるためです。
じゃんけんに勝ったメンバーは、卓上チャリティカレンダーの真ん中に写ることができる権利を獲得します。

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社外のイベントに呼んでいただき登壇するときは、握手会とよんでいます。

上司や社内の人がメディアでCSR48のことを知ってくれるようになりました。リコージャパンでは毎年大規模なフェア・セミナーイベントを東京国際フォーラムで開催しているのですが、ここでオフィシャルにCSR48のトークセッションをすることができました。

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CSR48卓上チャリティカレンダー

このカレンダーには、SDGsの17のゴールを4月から3月の中に入れて、自分たちが被写体となってゴールの中身を楽しく伝えています。卓上チャリティカレンダーの売上を、選出した団体に寄付しています。
会議室などで話すよりも、エレベーターホールにいる役員や社長ををつかまえて、「カレンダーどうですか」と声をかけることで、気軽にSDGsを伝えることができ、CSR48であることを楽しんでいます。

仕事にもメリットが
私自身、そもそもなかった道をひらいて転籍したり、部署移動してきました。
前例がないこと・ルールがないことも、熱いパッションをもってやる。そうすると、何のためにそれをやりたいのか、どんな未来を実現したいのかに共感してくれる人が出てきます。それが自社の人や自分の部署でなくても結果的に上司・仲間・会社組織が理解してくれて、会社の中でも仕事がやりやすくなりました。


CSRやSDGsの視点で動くことで、できること

リコージャパンには、SDGsキーパーソン制度があり、全都道府県に260名を超えるキーパーソンがいます。伝道師として、SDGsの知識をもち、課題解決をしていこうと主体的に動いてくれる人達です。いろんな世代・職種の人がいて、自分の強みを生かしながら、行動してくれています。
47都道府県を全部まわって、1万人を超える従業員にCSR勉強会を2年かけてやってきました。それを行うきっかけは、CSR48メンバーの会社で、リコーグループのCSRについて話をした時、その企業の本質的な課題に、自社の取り組みが役に立つと判ったことでした。CSRやSDGsの文脈からみえてくる共通の課題があることで、つながっていくんだなと思って、CSR報告書勉強会をスタートしたのです。

「企業の規模が違うが、やっていることは大川印刷で私がやっていることと同じですね」と大川さん。活動して社内や外部の方に認められてモチベーションがあがる。活動していくうちに外部の方と仕事が生まれていくんですよね。

太田さんの根っこにあるものは?

自分の両親も人のために尽くす生き方をしていたのを見て育ったので、その影響があるかもしれません。実は私は、人生で一度どん底の経験をしています。20代半ばに人間関係に悩んで、うつ状態になったこともありました。私が中学の時の口癖は「どうせ言っても無駄でしょ」だったと、母から今でも言われます(笑)。そんな私でも、成功体験が積み重なったり、人に喜ばれたりすることで、やればできるんだということが自信になった。何があっても大丈夫。この困難は乗り越えられる。と信じているのが、自分の原動力だと思っています。

今後サステイナブルな世界がどうありたいか、太田さんがこれからどうありたいか

2012年に「CSRという概念が当たり前になってほしい」とCSR48を発足させ、2020年の今、CSRの視点で企業を選ぶという概念は多くの人に認知されるようになりました。SDGsを2030年までに持続可能な開発目標(SDGs)を達成するには、しっかりと社会実装していかないと間に合わないと感じています。知っている・知らない以前に、CSR・サステナビリティが社会の仕組みとして実装されていることが、それが持続可能な社会の実現のために必要だと思っています。

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太田さんがCSR48の活動で、CSRを多くの人に広めるにとどまらず、太田さんのどんな時もあきらめずに課題に取り組み、やりぬく姿勢が周りの人達の共感をうみ、大きな輪となって広がっていることが伝わってきました。

関編集長の編集後記

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レスリー・キーというシンガポール人のカメラマンと、SDGsの企画を考えています。

ポートレートで有名なカメラマンで、たとえばGAPの仕事で1万人くらいのLGBTの方のポートレートを撮っています。
SDGs号に入るタイアップで、一般の方のポートレートが1ページ大か2ページ大にコピーを加え、インタビューはウェブで読んでくださいねといった形にまとめます。写真は普段着で、めちゃくちゃハッピーそうに微笑んでいる。
SDGs SMILEsという、企業でCSRをやっている人のポートレートをとって、その人がとてもハッピーそうだという企画にしたいと思っています。
商品が売れているとか技術がすぐれているというだけでなく、会社にとってCSRに取り組んでいる人がこれだけ楽しそうだということが自慢になる。
今1社決まっていますが、今後これをいろんな会社とともにやっていき、1000社、10000社とやることができたらいいなと思っています。
今日お話いただいた太田さんのように、ハッピーにCSRの仕事に就く人が増えるといいなと思いました。

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本日11月18日(水)朝9時から10時の第16回FRaU WFH*(うふふ*) Meetingでは、これからのうふふ*について、みなさんと考え、語り合う「うふふアイデア会議」を開催しました。
何人かのグループに分かれて、20分ほどのブレイクアウトセッションののち、各グループで出た意見やアイデアをシェアいただきました。またこういった機会を設ける予定です。

来週11月25日の第16回RaU WFH*(うふふ*) Meetingの「働き方の新しい波」は、「働きかたと生きかた 葬儀司会者の目線」
井形 明子 さん
(研修パートナーズYouandI 代表、元ミスユニバーススピーチ&思考形成トレーナー、元 お客様相談室 室長)
にお話いただきます。

お申込みまだの方はこちらから

FRaU WFH*(うふふ*) Meetingは、毎週水曜日朝9時から10時。お時間取れるタイミングで、ぜひご参加ください!


文:宮崎恵美子

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第0回(2020年7月29日レポート):WFH*については、こちらでご覧ください。
https://note.com/teamwaa/n/n22a021812f1d

WFH*の読み方は「うふふ」 / 第2回FRaU WFH* Meeting開催報告(2020年8月12日レポート)
https://note.com/teamwaa/n/n18a7a94ee6fc

政策につながる組織のミッションとして行えたからこそ、環境省の「選択と集中」プロジェクトは成功した / 第3回FRaU WFH* Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n1b74d08d63dc

ロンドンで、日本の「働き方」がすべてではないと気づいた / 第4回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n72e227a57b21

ワーケーションで、人や自然に感謝し、幸せを感じられるようになろう! / 第5回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n0bf44fc20fda

"はたらく"に歓びを 誇りを持てる仕事をしていこう ! / 第6回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n54aeaf037d4f

自分の得意なこと・やりたいことでキャリアを築くには / 第7回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n4529ab67eb37

真のダイバーシティにつながる働き方とは? / 第8回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n49a14e4cef62

2拠点生活から見えてきた大切なこととは? / 第9回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n1e9bdedba70e

楽しみながら仕事をしていくコツは?/ 第10回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n51b79973453e

週休3日で、自分の時間を自由に創造的に使えるようになる !! / 第11回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n1b92b13d48dc

乗り越えてきた痛みは、必ず誰かの助けになる / 第12回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/ndf37a36446e0 

サラリーマンの幸せは"マネージャー"で決まる / 第13回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告
https://note.com/teamwaa/n/n6b5a34dcb380

変化する力と自分軸で、どんなときも乗り越えられる / 第14回FRaU WFH*(うふふ*) Meeting開催報告https://note.com/teamwaa/n/na3f68ed16163                                

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