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線も積もれば本になる(C105サークル参加記録) ①申込・参加編
【最終更新日:2025年1月13日】
概要
お疲れ様です。Natchと申します。
2024年12月30日、コミックマーケット105(冬コミ)2日目に参加し、二次創作漫画の同人誌を頒布しました。
サークル側としての参加は初めてで要領が分からずとても不安だったのですが、参考として見たネットの記事や動画のおかげで無事に参加でき大変助かりました。そこで自分の振り返り兼、今後初参加される方々の参考になればと思い、参加までの流れを記録したいと思います。
この記事は
①申込・参加編 :コミケに参加するまでの申し込みや当日の手続き紹介
②漫画制作編 :漫画同人誌の制作記録
③あとがき補足編:発行した本「波の花」の解説
の3本立てになっています。今回は①の説明です。
全体の流れ(2024年冬コミの場合)
手続きの流れは大まかに以下のとおりです。
7月頃 イベント情報公開
8月5~19日 申込み
11月9日 当落発表
12月29~30日 C105当日
これら情報はコミックマーケット公式サイトにも記載されています。
というか具体的な手続きの流れや注意点なども公式サイトや公式Xアカウントで分かりやすくまとめられているので、悩んだらまず公式を確認するのが良いです。イベント情報も随時更新されます。
コミケについては公式サイト内のこちらのページが初参加者にとっても優しいので、熟読しました。
申込みまで
参加の流れが分かったところで、8月の申込みまでに色々と準備を進めていました。
サークル名・ペンネームを決める
これは以前から決めていました。頒布物の内容を決める
二次創作漫画を出すと決めていました。なお、この時点では本と併せて頒布したアクスタやポストカードは想定していませんでしたが、本の入稿が完了してから思い付き頒布を行いました。Circle.msの会員登録をする
「Circle.ms」とは、コミケなど同人誌即売会の参加申込みを行うためのサイトです。申込み開始時に登録しても良いですが、予め登録だけでもやっておくとちょっと安心。サークルカットを作成する
コミケのカタログ(サークル一覧の本)に掲載するサークルカットを作成します。サークルカットのテンプレートは公式サイトにあるため、DLして使用しました。
サークルカットの内容次第で落とされるのでは⁉ とビビりまくっていたので色々調べたところ、要するに「何を頒布するか、どんなサークルか」が分かればOKです。カタログに掲載されるものなので当然と言えば当然ですね。具体的には、サークル名と頒布内容です。どんなジャンルの作品か、漫画か小説かイラスト集を出すのか、作品の雰囲気はどんなものかが分かると良さげです。
実際に私が作成したサークルカットはこちらです。
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右上の枠にサークル名を記載し、頒布物が
「ガールズラジオデイズ」の二次創作で、
「波の花」というタイトルで、
チーム徳光に関する漫画本であることを示しています。
絵はのちにポストカード兼表紙にしたものですが、絵の雰囲気で「どちらかというとシリアスそう」「ギャグ本とか、成人向けではなさそう」的なことは伝わるかな~と思いながら描きました。
8月5日に申込み期間がスタートし、申込みを行いました。
参加申込みはオンライン(Circle.ms)と書類郵送の2種類があり、前者を選択。申込みの注意点は公式サイトと、サイトに掲載されている「サークル参加申込書セット」を熟読しましょう。私はC105の詳細が公開されるまではC103、C104の申込書セットを参考にしていました。
必要事項を入力し、サークル参加費7,000円+Circle.msのシステム手数料1,000円を支払い、申込み完了。必要事項は(うろ覚えですが)サークル名、ペンネーム、氏名と住所、頒布物の内容や予定部数、SNSアカウントなどを入力した記憶があります。
申込みが済んだら不備がないことを祈りつつ、11月の当落発表までは原稿作業を進めるのみです(原稿については②で説明します)。
当落発表
11月9日にCircle.msにログインしてみたところ、無事にサークルが配置されていました。やったぜ。
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当落発表からしばらくして、申込み時に入力した住所あてにコミケ準備委員会から封筒が届きました。中身はサークル通行証2枚と見本誌票。
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サークル通行証は1枚を自分用、もう一枚を同行してくれる売り子の友人用として保管。これがないと入場できないため、超大事です。
見本誌票は何かというと、頒布する本やCDなどのメディアは当日の設営時間中に1部を見本としてコミケ運営に提出する決まりがあり、その見本に貼り付けるシールです。頒布する作品に不適切な表現がないかをチェックするのが目的で、見本を提出してからでないと頒布が開始できないわけです。見本誌票は当日現地でも配布されているので、紛失してもまあ大丈夫です。
イベント当日までにXやPixivで頒布物・お品書きの宣伝を何度か行いました。楽しみ過ぎてしつこいくらい投稿してました(すみません)。
イベント当日
入場・設営
12月30日、待ちに待った冬コミ当日です。早朝から東京ビッグサイトへ向かうつわもの共の波に流されながら会場に到着。最寄り駅から会場までの道中、「サークル参加者はこちら」と書かれた看板がそこかしこにあるのと、コミケ運営スタッフの方が色んな場所でアナウンスを行っていたので一切迷うことなく会場入口まで辿り着けました。ありがたや……。
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建物に入ってすぐのところで通行証を渡し、サークル参加者用のリストバンドと交換。C105・2日目のサークル参加者は緑色でした。リストバンドを得てからはひたすら移動です。
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東6ホールに到着後、自分のスペースを探します。それぞれの島の角にスペース番号が書いてあるので、迷わずに到着。
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スペースに到着すると、机の上に椅子と同人関係のチラシ、封筒が置いてありました。椅子は追加で使用したい場合は有料でレンタルできるようです。チラシをしまい、椅子を出してから封筒を確認します。
コミケは「参加登録」の手続きが必要です。何をするかというと、この封筒に頒布する見本誌に見本誌票を貼り付けた状態で入れ、コミケ運営に提出します。提出場所は各ホールの壁側にあるサークル窓口に並ぶポスト。
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なお1スペース分の申込みだと、1つの机を2サークルでシェアする形になります。私のスペースが「ナ24b」だったので、右隣のサークルが「ナ24a」です。お隣さんにご挨拶をしてから設営を開始!
今回は印刷所からビッグサイトまで直接搬入方式だったので、当日まで自分の本を見ることがなく超絶不安でしたが、無事に届いており安心しました。ありがとう、STARBOOKS様。
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コミケ開始時間(10:30)の1時間半くらい前には設営が完了しました。展示用に公式グッズの缶バッジとひのき玉もスタンバイ! お品書き、値札、机下のサークル表示はA4用紙に印刷したのを貼ったり折ったりしただけのやつです。意外と良い感じになりました。
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設営方法・機材についてはこちらの動画を参考にさせていただきました。
頒布・スケブ
10:30になるとコミケ開始のアナウンスが入り、全員が拍手。まさに夢に見たコミケ参加の風景という感じで感動しました。今回の頒布物は超過疎ジャンルの作品であり、私自身の壊滅的な知名度も鑑みて多くても午後に2~3人来られるくらいかなと思っていたので早々に買い物やひゃくまんさん撮影へ出掛けてしまったのですが、私が不在の間にお越しくださった村人(=ガルラジファン)の方もいて嬉しいやら申し訳ないやらでした。ありがとうございます。
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ラブライブ蓮の空とのコラボ
買い物終了後はひたすらスペースでスケブを描いたり、お越しいただいた村人の皆さんと話したりとサークル参加の醍醐味を満喫。私のもたもた会計&もたもた梱包のおかげで(?)村人同士で会話が発生したりしていてほっこりしました。すみませんでした。
描かせていただいたスケブはこちらの3枚。絵が下手な人あるあるなんですが、下書きの迷い線が多すぎて紙が汚くなりがちなためアナログ絵は大の苦手です。が、今回は奇跡的に割とちゃんと描けました……良かった~。
描いていてとても楽しかったです。リクエストいただきありがとうございました。
今日現地までお越しいただいた方々、ありがとうございました。来場者15万人という大混雑の中お疲れ様でした。スケブを3枚描かせていただいたので載せます(2枚目だけ宛名を書く前に写真を撮ってしまったのですが、ちゃんと書いてから渡してます)。 pic.twitter.com/KFVTR7ewfH
— Natch (@alqumama) December 30, 2024
なぜかリア友が突撃してきて新刊を買いに来た時は恐怖と羞恥心で震えました。しかも私の本のためにガルラジ徳光を1-1から2-6まで聴いたというのだから尚更。「あ、あの1-1、1-2や2-4を耐えたのか⁉ ファンでもきついのに」と聞いたところ「予習のために頑張った」との回答でした。オタクの鑑じゃ……。リア友は故郷の岡崎へ帰っていきました。良ければチーム岡崎も聴いてね。
恐れ多くも差し入れなども沢山いただいてしまい、大変嬉しかったです。素敵なお菓子にホットアイマスクやめぐりズムなどの神アイテム、本当にありがとうございます。大事に食べたり使ったりします。
ちなみに売り子の友人は徳光1-1で挫折した(普通の反応)純然たるNOTオタク人間なのですが、村人の方々がみな良い人ばかりだと感動していました。
隣のスペースの方も気さくで優しくて大変助かりました。お隣さんは電音部の本を出したものの、前回とジャンル分けが変更され電音部が1つのジャンルとして独立した影響で申込み日を間違えてしまったそうです。こ、これが大人気コンテンツ……!
個人的にはMika Pikazo先生キャラデザ繋がりを感じて嬉しくなりました。
想定していたよりも遙かに多くの方に来ていただき、お話もできてとても嬉しかったです。特に印象的だったエピソードはこちら。
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15時頃に片付けを開始し、東7ホールのゆうパック宅配搬出コーナーへ移動。新刊の残部を箱ごと自宅に郵送し、駅へ向かいました。
16時の閉会の拍手を背中で聞きながら駅前に着くと既に大混雑。これは17時までには電車に乗れないのでは……? と思いましたが意外とスムーズに進み30~40分くらいで乗れたと記憶しています。2日間にわたり30万人近くを運んだ公共交通機関の方々に感謝。
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戦利品の紹介
開場直後の短い時間だけの買い物だったのでそこまで多くはないのですが、下の画像の左上から右下の順で紹介します。
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北陸道 糸魚川IC付近の標識を再現したマグネット
サークル:標識ひより
フォッサマグナが示されています。実際にある標識だそうですが、調べてみたところ本物そっくりでした。凄い。のと里山街道、能越道など能登の道路を示した路線図マウスパッド
サークル:標識ひより
西山PAは災害ボランティアで移動する際のトイレ休憩地点だったので思い出深いです。SAPAの面積比較本(NEXCO東・中日本編)
サークル:どんぶり勘定
上から撮った写真だと分かりにくいですが、東日本編の厚みが半端ないです。牧之原SAデッッッッカ! SAPA愛に溢れた素晴らしい2冊でした。西日本編もお待ちしています。高速道路とアニメのナイショの話
サークル:ウォーターフロントPA
2019年のC97発行の本。既刊も頒布してもらえるのは大変助かります。内容は無印ラブライブに登場した高速道路関連の聖地、SAPAがメインキャラの苗字になっている青ブタとその聖地の解説、Aqoursの駿河湾SAコラボの紹介。双葉SAと富士山のツーショットが綺麗!高速道路IC番号の規則と不規則
筆者:T.T.
こちらの本、マジで凄いです。高速道路オタクとしては勉強になりまくりました。各ICのナンバリングに着目したことがなかったので、興味深く拝読しました。論文っぽい文章、美味しすぎる。参考文献一覧を見るだけでしっかりがっつり調べられていることが分かります。尊敬……。次回作があれば是非買います。電音部の本
サークル:伴静会
お隣サークルと新刊を交換するという夢のようなイベントが発生し、いただいた本です。2名によるイラスト集で、どの絵もかわいい。スケブを描きながらお隣さんが色紙を描いているところを見ていたのですが、絵が上手い人ってアナログ下描きの線も少なくてめちゃめちゃ綺麗ですよね。布製品にもチャコペン+ボールペンなどでほぼ一発描きされていました。凄すぎる。
かかった費用
ここでは自分の振り返り用&参考としてコミケ参加までにかかった費用を大まかに記録します。諸々の事情でぼかして記載している部分もあるため、あくまで大体の金額として見ていただければと思います。
コミケサークル参加費
▶8,000円
漫画同人誌(110P/本文モノクロ・表紙カラー/カバー付き/箔押し)
▶約5万円
うちカバー関係代が18,000円、箔押し代が10,000円くらい
11月24日〆の早割入稿で8000円引き
掲示用ポスター(B3用紙1枚、加工なし)
ポストカード(片面カラー、50枚×2種)
▶約4,000円
アクスタ
▶過去制作したものの在庫のため不明
梱包用品・スペース展示用品など
▶約7,000円
おまけ動画用楽曲収録
▶約2万円
合計
▶約89,000円
※アクスタ代、交通費、2023年の能登取材旅行費用は除く
特殊装丁がいかにお金がかかるかがよく分かりますね。しかしカバーや箔押しはロマンなのでやめられない。今のところ少部数発行のオンデマンド印刷注文しか利用したことがないので、大部数を想定したオフセット印刷設定ならもう少し価格が抑えられるのかもしれません。
今回は二次創作ジャンルで参加しており、営利目的ではないためギリ大赤字にはならないくらいを想定してやっています。
まあ、ここでちゃんと計算・記録したところで他サークルの本を買うときに無心で散財しているのですが……。みんなで経済を回しましょう。
振り返り①総括
初めてのコミケサークル参加はとても楽しいものとなりました。無事に本が出せて、久しぶりに村人の面々にもお会いでき、コミケの雰囲気や様々な作品も満喫しました。
惜しむ点を強いて挙げるならスケブに熱中しすぎて買い物がほとんどできなかったので、もしまた参加することがあればスケブはなしにするか、1組限定とかでも良かったかもしれません。あと手伝ってくれる売り子は必須。1人きりの参加では防犯面でも来客対応面でも席を外せないので、トイレにも行けなくなります。遠方から売り子として同行してくれた友人に感謝。
頒布物については、本だけでなくポストカードも作ってみて良かったです。本当はステッカーも作りたかったのですが、デザインがしっくりこず断念しました。いつかリトライしたいですね。ド級のステッカーを作りましょう。
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コミケは今年(2025年)で50周年になるそうです。半世紀続く日本のサブカル奇祭に自分で参加してみて、人々の多様な情熱が集まって最高の空間が生まれていることを実感しました。他の参加者の方々はもちろん、それを支える運営にも感謝の念に堪えません。運営は完全無償のボランティアというのも凄すぎます。
サークル側かは分かりませんが、あのドでかい逆三角形にはいつかまた遊びに行きたいと思います。お疲れ様でした。
②漫画制作編に続きます。