自分が生まれた日の日記を書こう~中学2年生/理科/天気~
時々授業についてアドバイスを求められるようなことがあるのですが、
その中でこれはよかったなぁと思えた時のことについて
備忘録的に書き残すことにしたいと思います。
今回はその1回目。
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書き記す授業案について実現するためには、
子どもやクラス、学校の実態によって
様々な支援の必要性や課題などがあることは想像できます。
しかし、それは私が語るよりも、
傍にいる先生のほうがより明確に捉えていると思いますので、
基本的にはここでは触れません。
このシリーズは、私の思い描いた授業案を提示して、
読者の方が何か使えそう、これを取り入れてみたい、
というものが少しでもあればいいなぁという感じです。
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〇持ち込まれた授業案
単元全体の最初の授業として考えており、
授業案の流れは簡単にまとめると次の3段階であった。
①天気によって自分の予定だったり気持ちだったり、
というものが影響を受けていると感じた経験を思い起こして書き出す。
②気象庁のデータから過去の気象データを遡って知ることができるので、
そのデータを眺めてみる。
③気象データの一覧から、
いくらかの用語(気圧や湿度など)についての説明をしていく。
まあ大雑把に言うとこんな感じの授業案を見せてもらった。
(記憶違いがあったらすみません。)
〇授業案についての感想
率直な感想としては、
まず、最初に天気と日常的な自分の姿との関係を振り返るタイミングが
あるのはとてもいいことだなあ、と感じた。
それから、過去の天気を知ることができると聞いて、
即座に天気を調べてみたい日として「自分の誕生日」が思い浮かんだ。
実は授業案の中でそのことを先生が言うタイミングはあったのだが、
それは言われるよりも前に思い浮かんだ。
おそらくこの流れを辿る人は多いのではないだろうか?
そして調べたくなったのだが、授業案の流れでは十分調べる時間はなく、
先生がいくらかの用語の説明を始めることになってしまい、
さっきの気持ちの盛り上がりはどこにやればよいのやら。
出だしはいいけど、後半は非常にもったいなく感じた。
〇提案した授業案
そこで、次のように提案をしてみた。
「自分の誕生日の日記を書きたいな。」
自分の誕生日の天気が調べられるのならば、
自分の誕生日の日記を想像して書いてみるというのを
私が授業をするのであればやってみたい。
そして書き上げた日記をもとに、
今度はそれを読んでもらってそこから想像できる天気と
過去のデータを見比べながら、それぞれの人の誕生日当てをしたい。
これが私がその瞬間に思い描いた授業の流れだった。
最初の①の段階で、天気が自分の予定や考え、気持ちを
左右するということはすでに押さえられているので、
天気を予測することができれば、
自分がどんな気持ちになるのか想像できる。
自分が生まれた日はどんな日だったのか、
その日自分が生まれるという一大イベントを
(今の自分から見て)どう感じるのか。
あるいはその日、両親や家族はどんな様子で過ごしているのだろうか。
ショートストーリーでも書くような気持ちで
臨んでくれる子もいるかもしれない。
(国語の先生と協力して授業できるともっといいかも。)
後はこちらから切り出さなくても、こちらが知ってほしいデータの見方や
用語の意味などのわからないことは子どもから聞いてくれる。
それがわからないとどんな天気かわからないので。
実際に読めているかどうかは書いた日記の内容や
誕生日当てをすることでも確認できる、かな?
具体的な運びや何に注意するかはよく練っておく必要があるが、
その後扱う内容に通じるものとして展開していくことは
十分可能ではないかと思う。
自分の感覚ではおそらく2時間くらいをこの授業に割く。
提案した方には「それは是非やってみたい」と言っていただけた。
〇他に浮かんだ案
実際に提案したものは上記のものだが、
同時に浮かんだ他の案についても書き残しておく。
①過去のイベントや事件などがあった日のことを想像して
日記や短い物語などを書いてみる
まあ誕生日にこだわらず、という感じ。
例えばオリンピックが行われた日の選手の気持ちになってみるとか、
何か重大事件や大きな災害が起きた日ことを考えるとか、
あまり精査していないが、そういった出来事を集めてみて、
その日の様子について誰かの立場で想像してみるというもの。
まあ誕生日が安易に言えばとっつきやすいし、
自分のことに直結するのでいいかなぁということで提案はしなかった。
もちろん子どもへの配慮で誕生日を扱うことが難しい場合は
こういうこともありかも。
②来年、1年間分の天気を決めさせてみる
1人で配置するのは大変なので、
班ごとに担当月を決めるなどしてもよいと思う。
そして、例えば1月は晴れが10日、曇りが7日、雨が8日、雪が3日、
好きに天気を決めてよい日を3日、などと決めておいて、
どんな天気を1月〇日に設定するかを話し合って決める。
(もっとフリーな感じで、晴れの日と雨の日はとりあえず入れてね、
くらいで放り投げるというのもやってみたい気はする。)
どのような話し合いが行われるのかはやってみないとわからないが、
個人的な都合が優先されたりするのだろうか。
雪が積もってほしいので休みの日の前3日間は雪にして、
休みの日は晴れにする、とか。
しかし、当然ながら天気は自分だけが影響を受ける事象ではない。
例えば4月の入学式や遠足の日は晴れがいいけど、
誰もが同じ日に入学式や遠足をするわけではない。
梅雨の時期になっても雨が全然降らないかもしれないが、
しばらくしたら水不足に困るかもしれない。
夏暑いのでたまには雪が降ってほしいかもしれないけど、
作物を育てている人は迷惑かもしれない。
大きな狙いどころとしては、想像する範囲を膨らませていくことで、
天気と生活上の様々な対象について見直す時間にできるかも、ということ。
また、時期によってある程度見通しの持てる気候であることが
どんな意味をもつのか、ということ。
さらに言えば、そのような天気の変化は起こりうるのか、
もし起きたら自分たちの生活はどんな影響を受けるのか、ということ。
扱い方・話の広げ方によって色々な引き出し方ができると思う。
ただ、行う場合にはかなり知識や特に想像力を要しそうな感じがしたのと、
持ち込んでもらった授業案からかけ離れすぎているので、
この提案はしなかった。
考え事や書き物に時間をより多く割こうとした時に、 サポートを受けられることは大変助かります。 次もまたあなたに価値ある投稿となるとは約束できませんが、 もし私の投稿の続きに興味や関心がありましたら、 サポートいただけると幸いです。