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対人関係に必要な5つの心

以前働いていた会社で聞いたお話。

まったく異なる属性の人々と、共通の目標へ向かう事の出来るチームづくり。一般的に飲食店ではこの様な能力を求められます。

基本的には人事を行う店長なので、やりやすい人だけ集めればいいですし、既存店舗へ異動になった際は人員の総入れ替えをしても構わない訳です。

しかしこのご時世、アルバイトの募集にお金をかけても、思うような成果を上げられるとは限りません。

そこで、コミュニケーションスキル向上の為の心構えとして、「5つの心」と言うのを教わりました。


①素直な心

②感謝の心

③自責の心

④反省の心

⑤思いやりの心

この5つがあれば大抵の人とうまくコミュニケーションが取れる。

聞いた時は神様にでもなれとおっしゃるのですか?具体的な話してたかもしれませんが、冗談はやめてくれ位に思ってました。


とは言え会社が時間を割いてまで伝えて来る訳だし、聞けば誰だってこの心構えが大事な事くらい分かります。

ぐぬぬ・・・と思いつつも考えていると、この心には優先順位がある事に気が付きました。

①と②だな、これが全ての根源にある必要がある!そう考えるようになりました。


①素直な心

大きくは2つ、「人の話を聞きましょう」と「感情を恥じずに伝えましょう」と言う事である。

②感謝の心

来てくれるお客様、一緒に働いてくれるスタッフ、食材を届けてくれる業者、お店を営業できる環境。

ありとあらゆる人・物全てに感謝しましょう。

大抵の場合この二つに注力していれば、大きなもめ事は起きません。


人畜無害な生ける神様の誕生である。

問題はこの様に考えられる様になっただけでは、「あの人って顔も悪くないし性格が良いから良いよね~」と言う評価を得られる反面

”良い人止まり”

紹介して!の声に応える恋人斡旋スペシャリスト、最高の引き立て役か、合コンの人数合わせなら絶対こいつ、みたいな人になり果ててしまいます。


③自責の心

自分の身の回りに起こるすべての事は、自分自身に原因があると考える。

④反省の心

③の心とセットで持ち合わせると効果抜群。

振り返る事が出来なければ、同じ轍を踏みかねない。

⑤思いやりの心

接客の根源的な部分。

思いやりの無い人は、気が付く事が出来ても心を配る事が出来ない。


5つ全ての考えを持てるようになると、単なるいい人止まりだった人もかなり違って見えて来ます。

「お皿割っちゃいましたごめんなさい!もう私絶対向いてないんですもう無理です!」

そんな時の対応に①と②だけで対応した場合。

「お皿を割ってしまったのは悪い事だけど、ちゃんと伝えてくれてありがとう」

こんな感じの対応となる。

なんだこいつ、超いいやつじゃん。


①~⑤までフル活用して対応する場合。

「大丈夫!?怪我はしなかった?ごめんね、お皿を置く場所が悪かったね、もしこれからやってくる新人の子が同じようにお皿を割ってしまったら可哀そうだし、お店にとってもお皿が割れてしまうのは良くない事だから、一緒に配置を見直そう。」

神対応、と言うかリーダっぽさ出まくり。


①感情的にならない。

②感謝を伝える。

③原因の所在を自分へ向ける。

④改善策の提示。

⑤相手を気遣う。

素直さが最も上位にある理由は、これらを素直に心から言えるかどうかであり、下心満載の戦略的な思考では悪い意味で伝わる為です。


聞いた当初は全く実践出来そうもないと思ったので、紙に書いて部屋に貼ってました。

張り出してまで身に付けたかったと言うよりは、本当に大切だと思ったら行動まで起こさなければ、全く素直に受け入れられてないじゃないか?と思ったから。

私はまだまだこれらの心構えが不十分ですが、感情を伝える素直さは大きく変わったと思います。

親に有難うと言うのが恥ずかしくなくなり、好きな人に感情を伝えるのも当たり前になりました。

仕事でも有効なのはもちろんですが、身近な人との関係性が飛躍的に向上するので、家族や恋人友人と言った親しい間柄にこそ重要なのではないかと思います。

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