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【すべての治療家、セラピスト必見!】すぐに医者に紹介すべき腰部痛

こんにちは。元原誠吾です。

セラピスト診断学研究所の運営をしたり、
オンラインフィットネスサービス、ウチトレの開発をしたりしております。

今日の記事は、「すぐに医者に紹介すべき腰部痛」というテーマで投稿させていただきます。
最後までお読みいただけたら嬉しいです。

Instagramを通じてご質問いただきました。

内容は、

「ヘルニア、椎間板症など腰の痛みについて先生のお考えや、
こんな症状なら病院にいってもらった方がいいなと思うものをまとめてほしい。」

ご質問いただきありがとうございます。
本日は、いただいたご質問に回答すべく、「すぐに医者に紹介すべき腰部痛」について
わかりやすく、3つのポイントでお伝えします。


①夜間痛、安静時痛が著明
②下肢症状、膀胱直腸障害
③数日みても良くならない症例


腰の痛みに悩む人はあらゆる症状の中で最も多く、実際に目にする患者さんの中でも一番多い悩みだと思います。
そこには多くの病態があり、「絶対に見逃してはならないもの」もいくつかあります。
『この症状があったらまず医療機関に紹介するべきだよね』という着地点を目指します。


①夜間痛、安静時痛が著明


これは最も注意すべきポイントで
著名な夜間痛、安静時痛がある場合は、有無を言わず医療機関に紹介した方が良いと考えています。

私はこれまでに、多発性骨髄腫、腸腰筋腫瘍 、脊髄腫瘍、胃がんなどの
レッドフラッグ症例と出会ったことがありますが、そのほとんどに夜間痛もしくは安静時痛などの、

「ちょっとおかしい痛がり方」が見受けられました。

また、風邪症状の後などに起こることがある、化膿性脊椎炎では明らかに異常な痛がり方をします。

ただ夜間痛にも本物の夜間痛とそうでないものがあります。

本物の夜間痛は、
「夜も疼いて眠れない、何度も目が覚めてしまう」

という表現をすることが多く、偽陽性は、

「寝返りをする時に痛くて目が覚める」
と表現することが多いです。

もっとも、寝返りの時に強い痛みを感じる『圧迫骨折』は、即医療機関での検査・加療が必要になるので、
・痛み始めたエピソード
・何をする時に痛いか
を聴取することは大前提です。

問診の際には、必ず『夜間痛・安静時痛』の有無を確認しておいてください。


②下肢症状、膀胱直腸障害


下肢症状にもいくつかの要因がありますが、絶対に見逃しちゃいけないのは『馬尾型』の症状です。

これには、中心性の腰椎ヘルニアや脊柱管狭窄症、脊髄腫瘍、腰椎硬膜外血腫などを疑う必要があり、
その中でも『膀胱直腸障害』を伴う症例については早期の外科的処置が必要になります。

膀胱直腸障害などの馬尾症候群発症から、48時間以内に手術を行うことができたら、
術後の感覚障害、運動障害の回復に優位に差が出ます。

早期の外科的治療が患者さんのその後の生活に大きく関わってくるので、四の五の言わず医療機関を紹介すべきだなと考えています。


時に、治療院などで

「ヘルニア治します」とか、
「手術と言われた方のヘルニアが治りました」

と広告してるところもありますが、厳密に言うと体表からヘルニアを治すことはできません。

そもそもヘルニアというのは、『脱出・突出』という意味なので、椎間板が脱出したものを徒手で押し戻すことは経験上おそらく不可能です。
稀に、硬膜を突き破って脱出したヘルニアを、単球などの免疫系が異常物と判断し、貪食し消失するケースもありますが、
これは治療家の施術によって消失ものではありません。

念のため、そういった広告をしている治療院の先生方に寄り添って考えてみたところ、これらの治療院が表現として言っているのは、

「ヘルニア治します」
↓↓
「神経根型の腰椎ヘルニアによる、下肢症状が落ち着くまでの間サポートします」

ですし、

「手術と言われた方のヘルニアが治りました」
↓↓
「『 MRI を見てこれだけ突出しているヘルニアがあり、神経根型の下肢症状が出ているから手術をしたほうがいいんじゃないか?』
と医師に言われた方が、手術が嫌だから治療院に通ったら下肢症状が落ち着いた」

ということだと想っています。
ですし、というのが正確な表現だと考えています。

神経根型のヘルニアは、特別な治療しなくても約3ヶ月前後で症状は徐々に軽減してくるものも多いので。
(もちろん無理な運動や、体に負荷がかかる就労を 極力控えた状態での話ですが)

下肢症状にも色々なパターンがありますが、『痛みや痺れが強い場合、膀胱直腸障害を合併している場合』はすぐに医療機関を紹介することをお勧めします。


③数日みても良くならない症例

患者さんが来院されてエピソードを聞き、夜間痛もなく安静痛もなく
著名な症状もなく、まずは徒手的に施術をしてみよう。と思った症例でも、

2、3日経過を見て、症状が横ばいまたは悪化する場合は医療機関に紹介した方が良いでしょう。

例えば、小児の腰部痛でスポーツをしている患者さんであれば、
まず最初に疑うべきは腰椎分離症です。

腰椎分離症の理学所見に、kempテストや、後屈テスト、椎弓根の圧痛などありますが、
私の経験上、これらのテストがほとんど出ない場合でも、
痛みが続き一週間後に MRI を撮ったら、進行期の分離症が見つかったケースがあります。
しかも一度や二度でなく何度もです。

特に小児の場合、どの程度の痛みを『痛み』として判断し表現するかにものすごく個人差があります。
スペシャルテストがすべて強く陽性が出ても MRI 上、全く信号が出ないケースもありますし、
上記のように、ほとんど所見が出ないケースでも MRI により高信号が確認できる場合があります。

初診時に「明らかなレッドフラッグ、イエローフラッグの可能性が弱い」と判断した症例でも、
経過次第では、一度医療機関での検査をお勧めします。


お分かりいただけましたでしょうか。
本日のテーマ、「すぐに医者に紹介すべき腰部痛」についてまとめてみました。


●セラピスト診断学研究所とは?
治療家、セラピストが目の前におられる患者様の症状・病態を的確に判断し、最適な選択肢を提案できるように、個々にレベルアップを図るための任意団体です。

●どんな悩みを解決できるか
・来院された患者様の病態鑑別ができない、または苦手。
・来院された患者様が持ってこられた画像が見れない、または苦手。
・近隣の医療機関(病院、医院)との連携が取れていない、連携したい。
・ケガをして来院された患者様の外傷処置(骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷)ができない、または苦手。

●どうやって解決するのか
→ 週に一回のコラム、メルマガ、動画、ライブセミナーの投稿による基礎能力の向上
→ 来院された患者様の症例を運営者に相談できる(または Q & A が共有できる場所に参加できる)
→ オフラインの集中セミナーを受講する

●対象
柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージ師、理学療法士、整体師、トレーナー

●入った方がいい人
→ 病態鑑別、診断学のレベルアップをしたい方
→ 整形外科領域に於ける画像読影を学びたい方
→ 医療機関(病院、医院)との連携を取りたい方
→ 外傷処置のレベルアップをしたい方

●料金(税抜表示)
・学生  1,980円/月額

・店舗従事者など有資格者  4,980円/月額

・店舗の代表者  9,800円/月額

※院および施設として複数人入会される場合
・店舗の代表者  9,800円/月額
 +有資格者一人につき 3,980円/月額

【セラピスト診断学研究所 公式YouTube】
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【セラピスト診断学研究所 公式HP】
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