【活動報告】日本平夢テラス
こんにちは、静岡市人流データ運営チームです。
記事に足を運んでいただき誠にありがとうございます。
活動報告 第8回目
静岡市の日本平にある有名な展望スポット「日本平夢テラス」の施設管理者様と人流データについて現状分析の結果について打合せしてきましたので、その活動内容を報告します!
日本平夢テラスの紹介
日本を代表する建築家の隈研吾が手掛けた「日本平夢テラス(以下、夢テラス)」は、静岡市の日本平山頂に建ち国の名勝でありながら、日本観光地百選コンクールで1位を獲得したことがあるほどの景勝地で日本夜景遺産にも認定されています。「展望フロア」や「展望回廊」からは、富士山や三保の松原をはじめとする世界文化遺産と、駿河湾や伊豆半島、静岡市街地など、美しい眺望が360度の大パノラマで楽しめる展望施設となっています。
日本平夢テラスの人流データ分析
夢テラスは、展望台のため来訪者数では「天気・気温」に大きく左右されます。例えば、富士山が見えない雨の日や曇りの日は来訪者が減少し、富士山が良く見える晴れの日には来訪者が増加します。しかし、晴れている日でも、夏場の気温が暑い日には富士山周辺に霞がかかってしまい富士山が見えない日が多くあり、(ライターが訪問した日も真夏日で富士山が見えませんでした…)そのためなのか、6月~9月中旬にかけては来訪者が少ない状況です。
その他、興味深いデータとして5月の時間帯別センサー接続数推移を見てみると、4月では昼時である12時はセンサーの接続数が減少するのに対して5月は12時が接続数のピークとなっています。この現象について考察をした結果、ホテルのチェックアウト時間が10-11時頃のため、チェックアウト後に夢テラスを訪問した方が多いと考えました。県外からの来訪者が多い、すなわち観光客が多い、夢テラスならではの人流データ結果になったと個人的には考えています。
施設関係者へのインタビュー
日本平夢テラス施設担当者の慶野(けいの)様に人流データ分析を見た上でインタビューさせていただきました。
ー接続数の推移を見て、施設が持っている来館者データと大きな相違はありましたか?
慶野様:梅雨時期である6月から気温が高くなる8月までは、富士山が見えなくなるため、来館者が減少する傾向にあり施設が持っている情報と相違はありません。時間帯別の来訪者分析は今まで取得していなかったため、参考にしたいと思いました。
ー人流データ分析を見て、何か気付きはありましたか?
慶野様:やはり、来館者が減少する6月-8月にかけて何か対策を取るべきだと強く感じました。景色だけではなく、建物としても隈研吾さんが設計されたということで魅力的な物だと思っていますのでアピールしていきたいと考えています。
ーその他、施設として課題と考えていることはありますか?
慶野様:人流データでは見えない部分として夏期シーズンは来館者は確かに減少しますが、一方で施設内2階にあるカフェが繁盛する時期でもあります。最近は地上波のTV番組にも取り上げられた影響もあり、ありがたいことに、利用される方が増えております。その反面、カフェでは1杯1杯丁寧にお茶を淹れているので、どうしても時間がかかり長蛇の列になってしまいます。そこにインバウンド対応が重なるともっと時間がかかってしまって…この課題もあるからこそ、来館者を増やすための行動に一歩踏み出せない状況にいます。
最後に
気温が高くなる6月から9月まで来訪者が少ない状況は人流データ分析からも見えており、富士山の見えずらい要因からくるものでした。インタビューをしてみて、眺望以外にも人気の高いカフェや施設そのもの自体にも魅力があることが分かりました。
次回は、眺望以外に施設としての魅力、例えば「建築家・隈研吾が手掛けた施設」のお話しも頂いたので、この点も踏まえて施設をPRする手段と告知方法を一緒に検討していきたいと思っています。
ライター
株式会社TOKAIケーブルネットワーク
企画部