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【取り組み紹介】静岡市スマートシティ協議会②_静岡市インバウンド分析の報告

こんにちは、静岡市人流センサー運営チームです。
記事に足を運んでいただき誠にありがとうございます。

今回は、運営チームが参加している静岡市スマートシティ協議会のワーキンググループ(以下、WG)について紹介させていただきます。WGでは、「インバウンド」に論点を置いて各社発表や意見交換を行っています。運営チームは、主要交通拠点である①静岡駅、②清水港、③富士山静岡空港のセンサー接続実績をまとめ、発表しました。この記事では、発表内容について紹介します。

スマートシティ協議会については、前回の記事をご参考下さい。↓↓↓↓


国籍分析の仕組み

発表内容を紹介する前に、国籍分析の仕組みについて紹介させていただきます。dataktでは携帯のキャリア情報を用いて国籍分析を行っています。具体的には、SSID履歴より携帯所有者が契約しているキャリアのフリーWi-FiのSSIDを見つけ出し、それを用いて国籍分析を行っています。しかし、国籍分析と行動/滞在分析を同時に処理することが難しいため、「どの国籍の方がどういった経路で市内を回遊したか」までは分析することができません。

国籍分析の仕組み
dataktで取得可能国籍一覧

市内インバウンド分析

静岡駅

データを見ると、静岡駅では「カナダ」の接続数が最も多い結果が出ました。また、観光名所のデータも確認してみると駿府城公園や日本平夢テラスでもカナダの接続数が多いことがわかりました。静岡駅は、他都市で日本へ入国をしてから新幹線等で静岡へ入ってきた可能性が高いと考えています。従って、目的をもって静岡へ来ているので「観光意欲」が高いインバウンドと推測します。

静岡駅の国籍分析
データ取得期間:2024年4月-2024年6月

清水港

清水港については、クルーズ船の寄港に合わせてインバウンドが増加する傾向にあります。クルーズ船については、以前noteにも分析レポートの記事を投稿しているので気になる方はぜひ記事を読んでください。

清水港の国籍分析
データ取得期間:2024年4月-2024年6月

クルーズ船についてまとめたnote記事↓↓↓

富士山静岡空港

富士山静岡空港で取得できた国籍情報の半数以上が「韓国」でした。これは、静岡空港から韓国仁川空港へ毎日往復便が出ていることが大きく影響しています。また、土日祝日よりも平日の方が韓国から来る人が多い結果となっています。

富士山静岡空港の国籍分析
データ取得期間:2024年4月-2024年6月

この件について、WGではするが企画観光局が実施したアンケート調査の結果と組み合わせると面白いのでは?と言う意見を参加メンバーから多くもらいました。例えば、するが企画観光局が実施したアンケート調査では、ソウル便は格安航空であることも影響し若者そして滞在中の消費額が低い傾向にあることがわかっています。平日に利用者が増加する理由は、旅行費用を抑えるためではないかという推測ができます。

するが企画観光局が実施したアンケート調査の結果
ソウル便を利用するインバウンド客の特性

引用先:するが企画観光局2024 富士山静岡空港 訪日客実態調査 報告書

最後に

WGでは、取得できたインバウンドの属性情報を基にインバウンド向けのセールスやプロモーションに活用するための意見交換が実施されました。静岡空港は事前にアンケート調査を実施していたこともあり「データの掛け合わせ」を行うことにより対象の特性を把握することができ、議論も活発化しました。他事業者へとシステムや分析結果を共有する機会は少ないので引き続き情報を発信していきたいと思います。

ライター
株式会社TOKAIケーブルネットワーク
企画部



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