障害者ホッケーチーム支援のために12歳の少年が始めたビジネスは規制によって潰された
こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。
今日はこちらのポストから。
こちらはマサチューセッツ州発のニュースで
障害者のホッケーチーム支援のために少年が始めたアイスクリームスタンドを保健所が閉鎖した
というニュースです。
海外では子供にビジネスを体験させる一環として、自宅の庭先でレモネードなどを販売する光景がよく見られるのですが
その「小さなビジネス」に「規制の壁」が立ちはだかることは珍しくありません。
昨年もこのnoteで
規制が潰した13歳の少年のアイスクリームビジネスの話
をご紹介しましたが、
今回も一人の少年が始めた「アイスクリームスタンド」が規制によって閉鎖に追い込まれてしまいました。
しかしこの話は思わぬ展開を迎えることになります。
この話題の主役はダニー君という12歳の少年です。
彼は夏休みがあまりにも退屈だったことから、家族に「なにか仕事がしたい」と話したことから全ては始まります。
母親はそれに賛成し、何を始めるかを彼と相談した結果、「週末に自家製アイスクリームの販売を行うこと」を思いつきました。
さっそく準備を始めると共に、彼はアイスの販売で得た収益の半分を
弟の所属するホッケーチーム「ボストン・ベア・カブス」に寄付をすること
を提案します。
こうして始まった彼の「毎週土曜日の小さなビジネス」は、インスタグラムでの告知などをしながら開店を迎えました。
弟も手伝いながら営業を開始した「アイスクリームスタンド」には約20人の友人や近所の人たちが訪れ、アイスクリームも見事に完売。
62ドル(約9000円)を売り上げることができ、彼はお金を稼ぐと同時に社会貢献が出来ることに大きな喜びを覚えます。
しかし彼のビジネスはそこで突然の「終わり」を迎えることになってしまいます。
彼のアイスクリームスタンドを近所の誰かが行政に通報したことにより、保健所から
この店は州の食品規制に違反している
として営業停止を命じる通知が届いたからです。
彼や家族はショックを受けますが、条例違反だと言われれば営業を続けるわけにはいきません。
彼らは店を止めることを決断しますが、ただ止めるのではなく家に残った材料でアイスクリームを作り、次の週はそれを無料で配りながら「ボストン・ベア・カブス」への募金を募ることにしました。
しかしこの「規制によって潰されたアイスクリームスタンド」の話は、ここから思わぬ方向に向かっていきます。
なんとこの件を知った地元メディアがニュースとして取り上げたのです。
それにより翌週の「アイス無料配布」にはこの「理不尽なニュース」に憤慨した多くの人が訪れ、なんとこの日だけで800ドル(約12万円)の寄付金が集まることになります。
しかしまだ話は終わりません。
この「アイスの無料配布」の様子も報道されたことから更に様々なメディアがこの話題を取り上げ、話が広まれば広まるほど寄付や支援の申し出が殺到していきます。
そして遂に12歳の少年が夏休みに起こした小さな行動は
「ボストン・ベア・カブス」に1万ドル(約150万円)を超える寄付金が寄せられる
という大きな成果をもたらしたのです。
また今回の件で多くの人が「ボストン・ベア・カブス」を知るきっかけとなり、障害を持つ子供の親からの問い合わせや入会申し込みも激増しているそうです。
こうして思わぬ結果を生んだこの話ですが、まだまだ終わりそうにありません。
彼のニュースはさらに拡散され、本日とうとうアメリカの大手ニュースチャンネルであるFOXニュースにも取り上げられるほどになりました。
これできっと「彼の小さなビジネスとそれを潰した規制の話」は全米規模の話題となることでしょう。
このように現在進行形ではありますが、一人の少年が始めたアイスクリームの販売は、規制のせいでビジネスとしては失敗してしまいましたが、お金では買えない大きな経験を彼にもたらしました。
彼はその経験を生かし、今度は子供でも取り扱えるスケート靴の刃(エッジ)の研磨機を手に入れ、「スケート靴磨き」を新しいビジネスとして立ち上げようとしているようです。
そしてその際は「ボストン・ベア・カブスの選手やスタッフの靴は無料で磨くからね」としています。
アイスクリームを有料で販売しようが無料で配ろうが、アイス自体の食品安全上のリスクは何も変わりません。
しかし前者だけを禁止してしまうのが規制です。
また州では子供がレモネードを販売することを禁止していません。
州の販売禁止のリストに「自家製アイス」はあるけど「自家製レモネード」はない。
違いはただこれだけであり、どうしてアイスはダメでレモネードならいいのかを論理的かつ整合性を持って子供たちに説明できる大人はいないでしょう。
それでも12歳のこの少年は、こうした州政府や行政の理不尽さに負けることなく、新たなビジネスと社会貢献を再び始めようとしています。
今度こそ彼の取り組みがくだらない規制によって邪魔されないことを願うと共に、世論によってこうした理不尽な規制の見直しが進むことを期待します。
ということで今日の記事はここまで。
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