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2022.12.4 〜冬の本〜
急に気温が下がりましたね。
暖房やら加湿器やら服やらなんやら、いろいろな準備が追いついていないので、いまは寒さ対策のことで頭がいっぱいだけれど、その厳しさ辛さと同じくらい温かな瞬間が多いのも冬という季節なのかなと思ったりする。大人になってもクリスマスにはわくわくしちゃうし、鍋はすごぶる美味しい。
命を奪うほどの残酷な季節でもあるのに、ハッとさせられるほど美しい瞬間があるのもこの季節だ。
私は冬の早朝が好きで、学生の頃、最寄り駅のホームから見る朝焼けを毎日楽しみにしていた。少しピンクがかった空はこの時期だけの特別な景色で、手や顔に当たる痛いほどの風の冷たさと一緒に、今でもふと思い出す。
そんな「様々な冬の顔」を、錚々たる方々の文章でじっくり楽しむことができるのが、この「冬の本」。
作家、音楽家、愛書家、お笑い芸人などなど、84名の方々による「冬」と「1冊の本」についての書き下ろしエッセイで織られた一冊だ。
ある人は、心をポカポカにして寒さを乗り切るための本について。
ある人は、冬の厳しさを体現した本について。
ある人は、とある冬の忘れられない思い出と共に寄り添う本について。
それぞれの方の視点から見ると「ああ冬って、こんなにもいろんな表情があるんだ……!」と、つい寒さのことだけ考えて顔をしかめている自分が、ゆるっとほぐれていきます。
どのエッセイも約千字。見開きで読了できるので、毎日寝る前に温かな飲み物と一緒に読むのがおすすめです。