ホテルCLASKAを写真でふり返る。
クラスカ閉館の報せには多くのファンが感傷的になっただろう。
私がCLASKAへ宿泊したのは一度だけ。
その一度で、一番の憧れのホテルになったホテルだ。
今日は好きな所を脈絡なく放出していきます。
18年間お疲れ様でした。
この訳分かんなさ。
すごく好き。エレベーターを降りてこの空間が広がっていてビックリした。
普通ホテルって客室面積を少しでも広くする為に「無駄」なスペースは作らず、細っそい通路ばっかりだ。(BOLYも。)
色もフォントも違う扉...
しかも物凄い普通の...言ってしまえば非常口みたいなドア。良い。
階段の空間がまた良い。
「ボロボロやんけ」と思われる方もいるかもしれない。
でも、このクタクタ感が私は好きだ。
良いね...とても良い。
階段からのロビーへの繋ぎ。この訳ワカンナイ感じ、良い。
きっと改築でできた、意図せぬものだろうな。
続いては部屋。私が泊まったのは「Story」という部屋なのだが、ご好意で最も高い部屋も見せて頂いた。(牛田さん本当にありがとうございました。)
どでかい部屋に、どでかいテーブル。
どでかいテラスの先に、どでかい空。
細部にピントを合わせれば、繊細な手工業が目に留まる。
このフローリングは反則だ。
やばいにも程がある。こんなものもう作れないだろう。
照明も良い。窓に向かってのグラデーションが映える。
どでかい部屋の角にこじんまりとデスクがある。
そう。作業には窓と角が必要なんだ。それさえあればよい。
朝食もまた格別。日本でこんな感じでクロワッサン出してくれる所なんでここしかないんじゃないか。
私以外殆どが欧米系のお客様ばかりで、日本でありながら異国を味わえた。
一階のこの空間が良すぎて、アウトしてからもしばらくぼーっとした。
近年のラッシュにより、良いホテルが沢山産まれた。
だけどBOLYも含め、それはどうしても「新しい」のだ。
私はクラスカに憧れている。
建物に、佇まいに、スタッフに、客層に。
1年や2年目では作れない、
何年もの、何組もの人が暮らしてこその痕跡が身体に響いてくる。
ホテルの立ち上げが決まった後、周りのイケてる大人に「日本の良いホテル教えて」と尋ねた。何名かが「東京ならCLASKA、大阪なら堂島ホテル」と答えてくれた。
その二つが、無くなってしまう。
とても寂しい。