見出し画像

エンジニアリングマネージャーのお悩み相談はEM Nightで

ヌーラボのTATSURUです。
本日はエンジニアリングマネージャーのお悩みについて話してみたいと思います。この記事は、ヌーラボブログリレー2024 for Tech Advent Calendar 2024の3日目の記事となります。

エンジニアリングマネージャーのお仕事は会社によっては範囲に違いが色々とあるのではないでしょうか。

どの会社のEMであっても共通している点としては、ピープルマネジメントは外せないのではないかと思いますので、そのあたりを考えてみようと思います。

ピープルマネジメントのお悩み

ピープルマネジメントというと、やれチームビルディングだ、1 on 1だとかの話になりがちですが、そもそも何のためにピープルマネジメントが必要なのでしょうか。

どんな会社でも経営者と従業員が居て、人の管理は発生するものではあると思うのですが、ことさらソフトウェアエンジニアリングにおいてはピープルマネジメントが重要視されるのにはソフトウェアエンジニアリングの特性に理由があると思います。

事業には人(ヒト)・物(モノ)・金(カネ)の管理が重要とされていますが、ソフトウェアエンジニアリングにおいてもそれは同じ事ではあるものの、業態的にも人の部分が占める割合が大きいのではないかと思います。

ソフトウェアエンジニアリングにおける人の重要性

物(モノ)・金(カネ)が重要ではないと言うつもりはありません。プロダクト開発を行う上で、必要な物(パソコンやサーバー・ネットワーク環境・クラウド環境・Etc)は調達がしやすい世の中になってきています。

また、金(カネ)についても調達方法は以前に比べれば多くなってきていますし、世間的にはお金が余っていて投資先を探している状況かと思います。

現在、日本だけでなく世界中で優秀なソフトウェアエンジニアの奪い合いが繰り広げられており、なぜそこまで加熱するかと言うと、マッチングの問題が大きいように感じます。

ソフトウェアエンジニアも多種多様な属性が存在し、やりたい事に応じてマッチした人材を採用する必要性がありますが、ソフトウェアエンジニアを必要とする企業の多様化も相まってマッチさせる事が難しくなってきているのも要因ではないでしょうか。

この難しいマッチングにおいてエンジニアリングマネージャの仕事が重要になってきているように思います。

採用の悩み

エンジニアリングマネージャーはソフトウェアエンジニアの採用にも深く関わる事があると思いますので、採用に関しては数多くの悩みがあるのではないでしょうか。

「採用なんてどの業種・職種でも大変だ」と言う方がいらっしゃると思いますが、ソフトウェアエンジニアの特性を少し知って頂ければと思います。

ソフトウェアエンジニアは職種として一括りにはできないくらい持っているスキルセットは千差万別ですし、業種も専門も様々です。技術の進歩は年々加速度的に進んでいますので、私が駆け出しのソフトウェアエンジニアだった時代に比べると、ソフトウェア技術のパラダイムは拡大を続けています。

技術の種類が数多く存在するため必然的にマッチする確率は低くなるのではないかと思います。業種の多様性が広がった事やソフトウェアエンジニアの役割分担が進んだ事にも因果関係があるように個人的には考えています。

では、求めるスキルセットを持った人材が居たとして、その人が入れる会社は世のなかに何社あるかと考えると、これまた数多くの企業の手が挙がるくらい様々な企業が人材を求めているのではないでしょうか。

そしてその競合となる企業の中には、外資系の巨大企業や国内大手、メガベンチャーやユニコーンスタートアップも居るわけですので、優秀なソフトウェアエンジニアの獲得は簡単ではないというのは定性的ではありますが感じて頂けるでしょうか。

そんな激しい競争の中からエンジニアリングマネージャは採用を成功させなければならないのです。

採用を成功させるには

そんな難しい採用の中からどうやって採用を成功させていけば良いのでしょうか?

個人的な考えとしては、シンプルな答えではあるものの、自社の事をいかに良く知ってもらうかという事が一つ重要なポイントではないかと考えています。当たり前ですが、当たり前の事が一番難しいのです。

自社の事を良く知ってもらう事で、自社への興味・関心のあるソフトウェアエンジニアが必然的に集まってきますので、様々な属性を持っていたとしても最初からある程度絞られた状態を作り出す事ができます。

そのためにはこういったブログでの情報発信も重要ですし、プレスリリースや広報活動はもちろんの事ですが、開発しているプロダクトの事を発信していくことの全てが採用の一部であると言えます。

そして、知ってもらう事と同じくらいに応募してくれるソフトウェアエンジニアの事を知る必要があると考えています。

エンジニアリングマネージャは業界にどういったスキルセットを持ったエンジニアが存在し、自社に興味を持ってもらうためにはどういった情報を発信していくべきかを考える事も必要になってくるのではないでしょうか。

育成の悩み

とはいえ必要なスキルセットを全て持ち合わせた人を採用するのは容易ではありませんので、いかにポテンシャルを見極めて採用を行い入社後に育成していくかを考える事も重要になってきます。

新卒に限らず、中途採用であっても育成は必要ですし、入社後の学びの機会をどう提供できるかも大切な要素になる事は間違いありませんが、これも簡単ではないと思います。

私はこれまで、独立ベンチャーで新人教育を6年、大手医療系グループ企業で管理職を10年経験しており、新卒向けの学習カリキュラムを作ったり、社内研修・社外研修の企画も行いましたが、人材育成は悩ましい問題です。

私自身も国内のテックイベントや勉強会、海外のテックセッションに参加したこともありますし、その他にもいわゆる経営者・管理職向けの研修や、MBAを基礎とした経営知識の試験なども受けてきましたし、メンタルヘルスケアの資格なども取得しました。

企画側も受ける側も数多く経験して、基本的にはムダだった研修や資格などは無いと思いますが、効果は受けるタイミングや受ける人の状況や気持ち次第というのが私の中での結論です。誰がどの研修を何のために受けるのか、それによってはムダと感じる事もあるかもしれません。

そもそも育成の目的や受講者の属性によっても育成内容は変わってくるように思います。すでに仕上がっている人に基礎的な研修などは効果が無いでしょうし、まったくの新人にいきなり応用を教えるのもナンセンスです。

エンジニアリングマネージャとしてどのようにしてその人に合った育成を検討するかは、相手の事を良く知る事から始まるように思います。

自分の強みや弱みを知る

エンジニアリングマネージャとしては、育成を考えるときに本人がどういった強みや弱みがあるのか知っておく事が大切だと思いますが、最も大事な事は本人が自覚しているかどうかだと思います。

本人が自覚して、それについて強みを伸ばしたり、弱みを補ったりする事に意識を持っていないとあまり研修や学習による効果は発揮できないのではないかと考えます。

自分の強みや弱みを知る方法はいくつかあります。有名なものとしてはストレングスファインダーがありますが、やった事が無い人は1度やってみると面白いかもしれません。

強みや弱みという事と同時に自分の性格や傾向も把握する事も重要だと思います。例えばMBTIは性格診断ですが、仕事においてどういった性格の人かは大きく影響を受けますので、本人がそれを知っておくことでそこから得意な事や苦手な事を知る手助けになるかもしれません。

また、年齢的にも若い人は早く仕事を覚えてバリバリ活躍したいと考えているかもしれませんし、ミドルクラスになってくるとマネジメントにも興味が出てきたり、専門性を磨きたくなる事もあるでしょう。

シニアになれば、ビジネスサイドに興味が出てきてマーケティングや会社経営を学びたいと思うかもしれません。

普通の事かもしれませんが、普通が一番難しい事だと思いますし、普通を時代に合わせてアレンジしていくことも大切なのではないかと思います。

セルフプロデュース・セルフマネジメントの時代

少しだけ時代が変わってきたと思うのは、セルフプロデュース・セルフマネジメントの時代になっていると感じる点です。「昔からそうだ」を言う方も居るかもしれませんが、昔はもっと画一的でしたし個別最適は皆無だったと思います。

インターネットが普及し、様々なサービスが溢れる中で採用においても育成についても大きく変わってきたことがあります。

それは、採用においては応募する側のセルフプロデュース、育成においては育成される側のセルフマネジメントがしやすくなりましたし、やっている人とやっていない人での差が大きくなっているという事です。

応募する会社の情報は様々な方法で取得する事ができます。企業の公式サイトやSNSアカウント、企業を評価するサイトもあります。手っ取り早いのはカジュアル面談を申し込む事かもしれません。

自分の知識やスキルはパーソナルサイトを作ったりGitHubにソースを公開したりと、セルフプロデュースができる時代です。自身の事を知ってもらうためにはブログやSNSで発信したりすることも効果的かもしれません。

育成においても同様に自分でオンライン学習サイトで勉強する事もできますし、多くのクラウドプラットフォームは無料の範囲でも多くの事が試せますので、自分が入りたい会社の必要とするスキルは自分で学んで準備する事がいくらでもできます。

現代においては、企業はそれらセルフプロデュース・セルフマネジメントができている人材を獲得する時代になってきており、そういった人材が集まりやすい環境を作る事こそ重要なのかもしれません。

まとめ

エンジニアリングマネージャの悩みとして、ピープルマネジメントにおける採用と育成を挙げてみました。

どちらも非常に悩ましい問題ではありますが、世の中の流れとしてセルフプロデュース・セルフマネジメントの時代になってきていますので、そういった人材に会社を知ってもらうためには、とにかく多くの情報発信が必要だと考えています。

そして、時代の流れとしてエンジニアにはもっとセルフプロデュース・セルフマネジメントしてもらえるように会社は環境構築を考えるようになるのかもしれません。

働きやすい環境、学び易い環境というのは、あるようで無いように思いますので、弊社ももっと力を入れていかなければならないと考えています。

まるで、エンジニアをアスリートやタレントと同じようにマネジメントするように企業もなっていくのかもしれませんね。

EM Nightとは

さて、今日はエンジニアリングマネージャの悩みについて書いてみましたこうした悩みって他社ではどうやっているんだろう、聞いてみたいけど聞きにくいなって思う事ありませんか。

そんな悩みをカジュアルに話せる場所があるんです。それが EM Nightです。
福岡、東京と開催してきましたので、次はどこで誰とやろうかなと主催メンバーも検討中だと思いますので、やって欲しい・参加したいなどの声があれば、第4回も企画されるかもしれませんので、Xなどでも主催者宛にメッセージを頂ければと思います。

結構、せきららな内容を話す事もあるので、あまりXでのつぶやきなど露出が少ないかもしれませんが、ご興味があれば次回ぜひ!

いいなと思ったら応援しよう!